緊急事態宣言 7府県“追加”の背景は?
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緊急事態宣言 7府県“追加”の背景は?

■緊急事態宣言 大阪・京都・兵庫・愛知・岐阜・福岡・栃木を対象に追加

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(菅義偉首相の会見 2021年1月13日)

1月7日に1都3県を対象に発表された2回目の緊急事態宣言。1月13日に大阪府・京都府・兵庫県・愛知県・岐阜県・福岡県・栃木県の7府県が新たに対象地域に加えられました。期間は1都3県と同じく2月7日までとなっています。7府県の追加、なぜこの時期となったのでしょうか。


■“宣言”発表後に相次いだ“要請”

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(吉村洋文 大阪府知事  井戸敏三 兵庫県知事  西脇隆俊 京都府知事)

1都3県に緊急事態宣言が発表された1月7日、大阪・兵庫・京都では新規感染者数がそれぞれ過去最多となり、3府県の合計で1034人と初めて1000人を超えました。医療体制のひっ迫が深刻となり、医療崩壊のおそれもあるとして8日に3府県の知事が協議、翌9日に西村康稔経済再生担当大臣に対し、緊急事態宣言を出すよう要請しました。
要請を受けた西村大臣は「感染状況の分析、病床確保の評価、こういったことを3知事と状況を確認しながら、専門家の意見を聞いて、国において検討をしていく」と述べていました。

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(大村秀章 愛知県知事  福田富一 栃木県知事  古田肇 岐阜県知事)

さらに、8日に愛知県の大村秀章知事と栃木県の福田富一知事が、それぞれ緊急事態宣言を国に要請する方向で協議を進めていくと述べ、9日には愛知県の隣の岐阜県が独自の非常事態宣言を発表、古田肇知事は12日、愛知県とともに政府に緊急事態宣言を正式に要請することを決めるなど、全国の各府県から緊急事態宣言発出の要請が相次ぐ状況となっていました。


■福岡・栃木の追加 “トップダウン”で決定

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(政府与党連絡協議会 1月12日)

菅義偉首相は12日、「1都3県以外にも大阪をはじめ感染が大幅に拡大している地域もあります。こうした状況を踏まえ、緊急事態宣言の対象地域の拡大について検討に入ることに致しております」と準備を進める考えを示しました。その後、政府は、大阪・兵庫・京都に加え、愛知・岐阜の両県を対象に追加する方針を示し、さらに栃木と、“宣言”を要請していない福岡も加えて発表することで調整を始めました。

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「いずれにせよ(緊急事態宣言の)船はあす(13日)出るんだ。乗せられるものは、そこに乗せる」ある政権幹部は、こう述べています。

なぜ“宣言”を要請していない福岡県も含めての発表となったのでしょうか。最大の理由は、菅首相が“後手後手”との批判を避けたいという政治的な判断が働いたとみられることです。福岡県内では、病床の稼働率は11日時点で70%を超えていて、医療関係者からは宣言の発表を求める声が上がっていました。しかし、12日夕方の段階では、福岡・栃木に関しては、政府はまだ検討段階でした。政権幹部の1人は菅首相のトップダウンの決定であったことを認めています。
菅首相には、東京都の小池百合子知事に要請を受けた形で1都3県に緊急事態宣言を発表した際の“苦い教訓”がありました。知事から要請を受けて、その都度判断するというスタイルでは「政府主導」というイメージからほど遠く、与党内からも迅速な判断を求める声がありました。菅首相としては“できる限りの手を打つ”という姿勢を示すため、この政治決断を行ったものとみられます。

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(小川洋 福岡県知事)

「専門家の間では、福岡の数字がなかなか改善しない。それから、政府としては、大都市からの感染の拡大、これをなんとしても防ぎたいと。私としては、やむを得ないという風に判断したところであります」

福岡県の小川洋知事は、12日に西村経済再生担当大臣と電話で会談し、緊急事態宣言の対象に含めると連絡があったことを13日朝、明らかにしました。


■感染拡大の要因「年末年始の帰省による会食」

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(厚労省の専門家組織「アドバイザリーボード」2021年1月13日)

緊急事態宣言の拡大に向けた政府の正式決定を前に開かれた厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」は、現在の感染状況について「年明けから首都圏だけでなく中京圏、関西圏、北関東、九州でも新規感染者が急増した」と分析しました。そのうえで、これ以上の感染拡大を抑えるため「都市圏での効果的な対策が求められる」としたほか、大都市圏に隣接し感染が急拡大している栃木や岐阜でも迅速な対策の必要性を指摘しました。

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また、政府が年末に「GoToトラベル」を全国一斉に停止したほか、忘年会の自粛を呼びかけるなどしたにもかかわらず、感染拡大が止まらない状況については、「帰省による親戚との会食などが要因の1つと考えられる」と分析しています。


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