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米国市場上昇で好調なスタート予想。日銀の金融政策変更に注目。為替は円高、原油・銅の上昇傾向が強まるか注目(2023年1月16日-1月20日 週刊展望)

「世界一やさしく」投資を教える、ジョン・シュウギョウです。毎日、投資家目線で日本と米国の市場について、分析と考察をしています。

こちらに掲載してある情報は情報提供を目的としており、相場の方向性、個々の商品、個別銘柄等の見通し、売買の方向性など有価証券の売買等に関する助言や勧誘などを行うものではありません。投資に関する最終判断はユーザーご自身の判断で、最終損益もご自信の判断の結果として返ってくることをご認識ください。

今日のポイント

日本市場の総合分析: 今後の投資戦略

この週を振り返る

1月10日- 1月13日の一週間は堅調な動きとなりました。営業日が1日不足し、盛り上がりに欠けやすい環境でしたが、前週の金曜日に発表された米国12月雇用統計が米国株式市場を押し上げ、大幅上昇で連休明けをスタートしました。

インフレ減速を期待させる指標が継続して発表され、日経は11日まで4営業日連続で3桁の上昇を記録した後、金曜日は利益確定をこなして下げて終わりました

週末の米国市場は続伸

来週を展望するのに必要な米国市場の動きを考察します。

週末の米国市場は続伸しました。ダウ工業株30種平均は4営業日続伸して、前営業日比112ドル64セント(0.3%)高の3万4302ドル61セント、ナスダック総合株価指数は6営業日続伸して、前営業日比78.052ポイント(0.7%)高の1万1079.157で取引を終えました。

Google Financeより引用
Google Financeより引用

S&P500も続伸しましたが、+15.92で3,999.09という興味深い数字で止まりました。節目の4,000を突破、4003まで進む場面もありましたが、終値では超えられずに取引を終えました。ナスダックは1ヶ月ぶりの高値で11,000台を固める動きに入りました。

3連休を前にして朝方は売りが先行してスタートしました。ポジション調整やここまでの上昇で利益を積み上げた分を確定する動きが優先されましたが、売りが一巡するとインフレの減速を示す指標が相次いで発表されたことを背景に再び買いが入って上昇して終わりました

日本関連指標は反落

株式市場と共に走った先物市場(シカゴ)で、日経平均先物は続落しました。日本市場が反落したことを受け、3月物は前日比405円安の2万5790円で今週の取引を終えました。

為替市場で127円台まで円高・ドル安が進んだことは輸出関連銘柄への業績懸念につながり、日本株のADRは動きが二分されました。みずほFG、三菱UFJなどのメガバンク系は買いが優勢、一方、トヨタ、ホンダなどの輸出関連業種は売られました。

Google Financeより引用

来週の日本市場は方向感に欠ける中、底値の硬い動き

主要イベントが散りばめられており、一方的な動きになりにくいのが今週の様子ですCPIを消化した市場が注目するのは米国企業の業績発表。先週末に注目されたのは大手金融機関の決算で、各々のトップは米国経済の緩やかな景気後退について警鐘をならしました。

JPモルガンのCEO:米経済が今後緩やかな景気後退に陥るのを警戒

バンク・オブ・アメリカのCEO: 2022年7~9月期時点よりも保守的なシナリオを描いている

それでも米国市場は底硬い動きで、上昇で回答しましたが、来週もこのスタンスが続くかは疑った方がよいでしょう。17日に予定されているゴールドマンサックスの決算発表、およびCEOの発言が注目され、同じトーンの弱気発言の場合は市場が下押しに転じることも考えられます

同日はモルガン・スタンレーの決算も予定されている他、19日はP&G, ネットフリックスの決算発表もあり、その業績動向はもちろん、経営者層の景気認識、先の見通しに関連する発言内容で市場心理が揺れ動くでしょう。 米国市場の決算内容がある程度出揃うまでは様子見の相場が続きそうです。

金融政策の修正を気にする為替市場

国内で注目されるのは17-18日の日銀金融政策決定会合。いつもなら、「現状維持」と想定され、注目度は劣りますが、12月のサプライズ発表以来、注目のイベントとなりました。

上限で設定している長期金利の0.5%を先週時点で超える場面もあり、さらなる金融政策の修正がある場合は、ドル・円の動きは変動性が増します。市場は0.5%以上の引き上げ、さらにそれを超える大幅な政策変更(例えばYCC(イールドカーブコントロール)自体の撤廃)も囁かれ、予想通りの場合は円高の動きが強まります

その場合、株式市場は輸出関連業種を始め、為替感応度が高い業種が動きやすいので、注目してみる価値があります。また、銀行・保険など金融政策変更の恩恵を受ける業種はさらなる躍進と共に、不動産、建設などの金利敏感銘柄は逆風になるので、買い戦略は手控え、ショート戦略で攻めていくのがいいでしょう。

その他では原油、銅の動向に注目

先週は原油相場の反転、上昇が注目されました。中国のゼロコロナ政策の修正に合わせて需要回復への期待から下げトレンドが終わる兆しをみせました。今後も順調に需要が拡大するとの見通しで、上昇には拍車がかかることも想定されるので、注目が集まります。

その傾向を先行して見せてくれたのが銅(コッパー)。景気回復、特に中国の動向に大きく左右されるだけに、先週だけで10%以上をあげる動きが原油の方で再現されることも考えられるので、合わせてチェックしておくとよいでしょう。

特に商品市場は週前半の予定が深く関係します。17日に中国の10-12月期GDP、12月鉱工業生産、12月小売売上高が発表されるので、17日までは中国関連のニュースにも敏感になる必要があります。

各市場の動き

専門用語を極力減らしてお話しするため、「分かりやすい!」「初心者に優しい!」と評価をいただくことが多いセミナーになっています。これから投資を始めたい方、少しだけ始めている方、投資経験はあるもののうまくいっていない方に向けて、正しい投資の始め方から昨今の経済状況、注目銘柄まで、やさしく解説させていただきます。

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