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パウエルFRB議長のインタビューに一喜一憂。ナスダック上昇で買い優勢も円高進行で下落に転じる(2023年2月8日 日経概況)

「世界一やさしく」投資を教える、ジョン・シュウギョウです。毎日、投資家目線で日本と米国の市場について、分析と考察をしています。

こちらに掲載してある情報は情報提供を目的としており、相場の方向性、個々の商品、個別銘柄等の見通し、売買の方向性など有価証券の売買等に関する助言や勧誘などを行うものではありません。投資に関する最終判断はユーザーご自身の判断で、最終損益もご自信の判断の結果として返ってくることをご認識ください。

今日のポイント

市場総括

2023年2月8日の東京株式市場は2営業日続落しました。終値は前営業日比79円01銭(0.29%)安の2万7606円46銭でした。

米国市場はパウエル議長のインタビュー内容で一喜一憂しながらも上昇、日本市場は朝方買いが優勢な場面がありました。為替市場で円高・ドル安にふれると、上げ幅を打ち消し、売りが進みました。

本日も最後までしっかりお読みください。

米国市場の動向

米国市場は反発しました。

ダウ工業株30種平均は反発して、前営業日比265ドル67セント(0.8%)高の3万4156ドル69セント、ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発して、前営業日比226.336ポイント(1.9%)高の1万2113.786で取引を終えました。

Google Finance より引用
Google Finance より引用

Gパウエル議長の一言に一喜一憂し、高い変動幅を持って激しく動く1日でしたパウエル議長がインタビューの中で高い政策金利を維持する趣旨の発言をすると、その瞬間からダウは下げ出し、250ドル安まで進む場面もありました。

その後、ディスインフレーションがスタートしたとの発言と、「今年はインフレが大幅に鈍化する」とも述べ、市場は上昇に転じました。下げ幅を打ち消した後は、その分だけ上昇するなど、ボラティリティの高い1日でした。

日本市場の動向

日本市場は米国市場でナスダック市場が2%近く上昇したことを受け、買いが進みました。朝方は上昇する場面もありましたが、為替市場で円安基調が一服、円高・ドル安にふれると、上げ幅を打ち消し、売りが進みました。

市場予想を下回る業績を発表したソフトバンク、任天堂が大幅に下げて、市場全体を押し下げると、下げ幅が200円を超える場面もありました。

決算発表が続いており、トヨタの決算が間近に迫っていることから一方的に売られる展開まで進まず、下げ幅を縮小しながら終わりました。

銀行業は前日に引き続き強く、上昇率4位、その上は医薬品、石油・石炭製品、サービス業がしめました。鉱業の上昇も目立ち、原油関連が強いことが伺えます。

下げが目立ったのは素材系の景気敏感業種で鉄鋼、繊維製品、非鉄金属が弱く、内需の小売業も下げました。

日本市場のテクニカル分析

日経の日足は 長い下ひげを持つ陰線を形成しました。安値では27,500円を割る場面もありましたが、終値では再び上回って終わりました。

Google Finance より引用

27,500円は今回の上昇がある前にしばらくの間レジスタンスになっていたところだったので、サポートに変わっている可能性があります。 サポートに変わったと言っても明日から早速切り返して反転上昇と言う保証はどこにもありません。

前日は「一目均衡表の転換線が支えになって下げ止まるかが確認ポイントです。」と解説、その通りになったので、底値はまだ硬いと考えていいでしょう。

明日まで下落して27,500円割れを視野に入る場合は、パラボリックが陰転、下げの圧力が強くなる環境を作り出します。

東証プライムの売買代金は概算で2兆7877億円、売買高は10億9500万株。東証プライムの値下がり銘柄数は744、値上がりは993、変わらずは99銘柄でした。

日本市場の総合分析: 今後の投資戦略

日本市場は2日続落米国市場の上昇を反映することができず、下げてしまったことは不安が残りますが、全体的にみると横ばいとみるのがよいでしょう。業績が影響して大幅に下落したソフトバンク、任天堂。2つの銘柄で-80円ほどの寄与度があるので、これで今日の下げ幅79円はほとんど埋まる。

単純に考えるならその他の銘柄の影響はなし、よって横ばいと考えることができますが、上昇でもないというのは気になるところです。

最近、米国市場との相関が薄れていると感じて、チャートで確認するとダウ指数と日経の相関は0.21。昨年の8月から10月までは0.9以上で高い相関を形成していましたが、現状はほとんど「相関認められず」の状態です。

業績期間中の相場なので国内要因が優先的に反映され、相関は薄れていますが、この動きはここ数週間で現れたことではありません。昨年の11月からはすでに相関が一段階弱くなり、継続して低下。1月17日には-0.32の逆相関まで記録してからより一層連動しなくなりました

明日はさらに国内要因を色こく反映しそうな材料がそろっています。取引時間中にはトヨタの決算が発表される予定で、引け後に東京エレクが発表予定本日の下げを作り出したソフトバンク、任天堂とは反対の結果になるのか。注目が集まります。

取引時間中にトヨタの決算結果が与える影響が明らかになる上にSQ算出の前日、波乱要素は豊富に揃っているので、ボラティリティの高まりに注意してください。

各市場の動き

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