米国3指数揃って上昇の流れを引き継ぐ。上昇幅伸びず、寄り天で円安一服で輸出関連も売られ(2023年2月14日 日経概況
「世界一やさしく」投資を教える、ジョン・シュウギョウです。毎日、投資家目線で日本と米国の市場について、分析と考察をしています。
こちらに掲載してある情報は情報提供を目的としており、相場の方向性、個々の商品、個別銘柄等の見通し、売買の方向性など有価証券の売買等に関する助言や勧誘などを行うものではありません。投資に関する最終判断はユーザーご自身の判断で、最終損益もご自信の判断の結果として返ってくることをご認識ください。
市場総括
2023年2月14日の東京株式市場は反発しました。終値は前営業日比175円45銭(0.64%)高の2万7602円77銭でした。米国市場が3指数揃って上昇した流れを引き継ぎ、買いが先行してスタート、上昇幅は300円に迫る場面もありました。CPIの発表に備えてポジションを調整する動きや、為替市場で円安傾向が一服したことで上昇幅縮小要因に加わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
米国市場の動向
米国市場は続伸と反発で上昇しました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、前営業日比376ドル66セント(1.1%)高の3万4245ドル93セント、ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発して、前営業日比173.669ポイント(1.5%)高の1万1891.789で取引を終えました。
CPIに対する薄い期待が買いを誘いました。市場が関心をおくのは14日(日本時間14日の深夜)に発表されるCPI。インフレがピークアウトする結果になるとの期待を込めて、市場予想は前月比で0.4%上昇。上昇幅が鈍化すると期待して市場には買いが入りました。
長期金利の上昇が一服したことを背景にハイテク株にの買いに入り、4営業日ぶりに反発しました。直近の勢いが強いマイクロソフトがさらに買われた他、メタプラットフォームズ、半導体関連も上昇幅を広げました。
日本市場の動向
日本市場は米国市場が上昇した流れを引き継ぎ、買いが先行してスタートしました。特にナスダックが上昇した流れは上昇幅を押し上げ、300円に迫る勢いで進みました。節目の28,000円近くまで進むと、戻り待ちの売りが出始め、朝方以降は上げ幅を縮小する動きに変わりました。
CPIの発表に備えてポジションを調整する動きや、為替市場で円安傾向が一服したことで輸出関連銘柄に売りが膨らんだのも上昇幅縮小要因に加わりました。もっとも下げ幅も限定的で、プラス圏を維持して取引を終えました。
サービス業以外の32業種が上昇する全面高の様子でした。鉄鋼、金属製品、機械、繊維製品など景気敏感・素材系の上昇が目立ち、食料品、建設業など内需の一角にも資金が流れました。
上昇の勢いが相対的に弱かったのは自動車関連の輸送用機器、陸運業、サービス業、その他空運業、海運業も上昇幅は限られました。
日本市場のテクニカル分析
日経の日足は上下ひげを持つ陰線を形成しました。 前日の終値から上離れしてスタート、そのまま上昇して上向きのギャップをあけました。前日は下向きのギャップ、本日は下向きと、予告した通り神経質な動きが続きました。
前日は安値が75日線に支えられて戻して終わり、本日はそこから跳ね上がったことになります。前日は「下げトレンドに転換するための下げとなるためには明日も本日の安値を割り込んで下げる必要があります。」と解説した通り、
安値を割り込んでないので、下げトレンド入りは避けられました。波乱要因は今夜のCPI発表で、明日も不安定な動きは続きそうです。
東証プライムの売買代金は概算で2兆4260億円、売買高は10億1953万株だ。東証プライムの値上がり銘柄数は1458、値下がりは330、変わらずは48銘柄でした。
日本市場の総合分析: 今後の投資戦略
神経質な動きを想定して、27,500円の節目も割り込む下落、本日はそれを取り戻すかのような上昇でスタートしました。乱高下するというのは週末から一貫して伝えていることなので、慌ただしいことはないでしょう。
上昇幅からすると首を傾げるようになるのは業種とプライム市場の上昇銘柄数です。175円の上昇幅なのに、業種別集計では1業種のみが下落、東証プライムの値上がり銘柄数は1458と80%に迫る勢いで、全面高でもよいはずなのにこの上げ幅はなに?といいたくなる数字です。
これをどう解釈するか。1日の動きだけで惑わされてはダメでしょう。要するに直近の動きは神経質な動きになりながらも、安値は意識される線で止まってからしっかり切り返していることです。
この地合いでCPIの結果がインフレピークアウトを支援する内容の場合は、上に振れる流れに変わるでしょう。一つ気になることは外国人投資家の動向。12月4週目から1週間を除いては買い越しを続けてきましたが、先週から買い越し金額が急激に減っていることです。
その反面、個人の買いが急増しており、これは日経が下落に転じる際のパターンです。買いの戦略を増やす場合は、いきなり大量の買い注文をながすより、少ないロット数で少しずつ試し買いを進めるのがよいでしょう。
上にむかう時に注目するところは急激に反発した内需系で、食料品、建設業の切り返しが強い、倉庫・運輸関連も上値ていこうになるところを上に抜けたので、注目に値します。
各市場の動き
noteだけでなく、Twitter、メールマガジン、ブログ、Youtubeでも情報発信しています。投資初心者の方から上級者の方まで、お役に立てていただけると幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?