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Palette Projectの2022年を総括する

Palette Projectの2022年を一言で表現するなら、「“バーチャルアイドルPalette Project”を色濃く強調した1年」であったように思います。

一昨年、2021年はコロナの影響もあって有観客でのライブが出来ず、その他様々な面で歯がゆい思いをした年でした。そんな日々を受けて作成された楽曲が3rdオリジナル曲「君と歌いたい歌がある」であり、そのまま1stワンマンライブのテーマにもなっています。

それに対して2022年は、幾分コロナでの規制も緩和され、有観客でのライブもたくさん行うことが出来ました。現在の8人体制となってから観客の前でパフォーマンスを披露する機会は限られたものとなっていましたが、昨年はそれを解消する年であったと言えそうです。

5、6、7月に3か月連続で開催された「FRONTIER」はまさにその最たる例であり、Palette Project主催でバーチャルとリアルの垣根を越えてアイドルを集めた新時代のイベントは、オフラインライブの場であると共に、今をときめくたくさんのアイドルのパフォーマンスを見ることが出来る場ともなり、メンバーにとって大いに刺激を受けるものとなりました。このようなイベントを通して、ライブの場数を増やし、自分たちのパフォーマンスをより洗練していった印象です。

怒涛のオリジナル曲リリース

そしてもう1つ、2022年のPalette Projectで印象的なことと言えば、オリジナル曲を多数リリースしたことでしょう。

2022年の間にリリースされた楽曲は、全体で3曲、グループ内ユニットのAltimate!!が2曲、REGALILIAとSputripが3曲の計11曲となっており、2021年以前と比較してもかなりの数となっています。

オリジナル曲が増えることは、それだけライブでの幅を広げることにも繋がるため、いかに2ndワンマンライブを見据えて力を注いできたかが分かります。

詳しくは後述しますが、事実、ワンマンライブにおいてオリジナル曲の選択肢が潤沢になったおかげで出来たことがいくつか存在したため、絶対に必要なことであったと言えます。そして何より、オリジナル曲をリリースし続けることは外に向けて「自分たちはアイドルグループである」とアピールすることにも繋がるため、そういった意味でも大きなことでした。

変わったことと変わらないこと

これはあくまで私が感じたことなので、実際はどうなのか分かりませんが、2022年のある時点から、Palette Projectメンバーそれぞれが「伸びるためにはどうすべきか」を追求し、チャンネル登録者数を増やすために様々なことに着手していたような印象を受けました。

あるメンバーは毎朝の“朝活”を行い、またあるメンバーはYouTubeチャンネルのコミュニティに毎日投稿を行ったりなど、とにかく人の目に触れる機会を増やし、知名度を上げようと創意工夫する姿が見られました。今ではたくさんのVtuberさんに広まっている“配信のコメント欄にアンケートを常設し、高評価を促す手法”もいち早く取り入れており、アンテナを広く張っていたことが伺えます。また、メンバー間でそれらの情報を共有し、良いところは積極的に取り入れることで、誰か個人ではなく、全員で伸びることが出来ていたと思います。

これらの意識の変化は、最終的にはグループ全体の知名度を上げることに繋がり、Palette Projectの名は前年よりさらに広まりました。

そういった変化があると、伸びるための活動に注力するあまり、良くない雰囲気が生まれそうな気もしますが、そこはやはりパレプロ。毎週行われる全体配信での緩い雰囲気は変わらず、いつ何時も芸人顔負けに体を張るメンバーの姿を見ることが出来ました。もちろん、それは個人での配信でも同じで、Palette Projectの良さの1つである親近感は失われないままでいたのはとてもよかったです。

太っ腹なライブ無料配信

これも知名度向上の話に繋がるのですが、2022年のPalette Projectの試みの1つに、ライブの無料配信も挙げられます。

先に書いた「FRONTIER」なども全編無料配信され、それに加えて前年以前と同様に新曲リリースライブ、メンバーのバースデーライブなども無料で配信されたため、Palette Projectのパフォーマンスを見るためのハードルはかなり低くなっていたと言えます。

先ほどの項で述べたようなメンバーの努力によって人の目に触れる機会が増加し、興味を持つ方が増えたところで無料で視聴できるライブでパフォーマンスを見てもらう。導線がしっかりと作られており、新規ファンの獲得に繋がりました。

そして、それらの試みの全てが、2022年12月30日の2ndワンマンライブ「Crossing for the Rainbow」へと結びついていくのです。

1年間の軌跡と未来へ歩み続ける姿を見せた「Crossing for the Rainbow」

2ndワンマンライブ「Crossing for the Rainbow」のテーマは「2022年のPalette Projectが歩んできた軌跡と共に未来へと歩み続ける姿を見せる」です。

1stワンマンライブ「Sing With You!!」がコロナ禍という逆境から抜け出すという“過去からの脱却”のイメージが強めだったのに対し、2ndワンマンライブは未来への希望が前面に打ち出されていたように思います。

それは今回のライブのテーマソングである「ドリームインブルーム!」にも如実に表れており、この曲は、ソロパートをPalette Projectへの加入順にし、これまでの軌跡を感じさせる作りにしながらも、歌詞には“どんな色の花が私に咲くんだろ?”や“未来 集めたいな!”と、これからへの期待・希望が見える言葉が使われています。曲調としてもアイドルソングの王道ど真ん中を行くように明るく、華やかで、まさに今年のPalette Projectを象徴する1曲と言ってよさそうです。

また、その他の2曲、「夏ゆきトキメキHigh Tension!」、「カラフル☆パンチライン」についても、それぞれ爽やか系・電波系でアイドルらしいものとなっており、それでいてこれまでのPalette Projectの楽曲には無かったようなテイストで、足りないものを補完するような作品となりました。コールを入れられる箇所もあり、有観客でのライブを意識していることも伝わります。

これらの全体曲は、ライブの1曲目、アンコール等の重要な場面で歌われており、盛り上げるための役割を果たしています。

何が来るのか分からないワクワク感があったユニットパート

1stワンマンライブでのユニットパートは、オリジナル曲がそれぞれ3曲ずつしか無かったため、「何を歌うのか」という意味でのワクワク感は物足りないものがありました。しかし、今回はオリジナル曲が倍近くに増えたため、一体次は何を歌うんだろうと、常に次が気になる展開に。これは間違いなく先に書いた選択肢が潤沢になった効果であると思います。

特大のサプライズであったシャッフルユニット

ユニットパートはAltimate!!から始まり、REGALILIAへと続きます。そして2組が終わると曲は「Citylight Fantasy」に。これまでの流れからして、最後のユニットであるSputripが来ると、恐らく現地を訪れた方・配信を視聴している方全員が思っていました。そんな中でまさかのサプライズ!曲がSputripのものであったのはミスリードで、シャッフルユニットパートへと入っていったのです。このシャッフルユニットパートは、その曲をこのメンバーが歌うのか!という驚きに満ちており、大変盛り上がりました。

これが出来るようになったのもまたオリジナル曲が増えた効果であると言えます。持ち曲が大幅に増えたことで、ユニットパートのボリュームを損なうことなくシャッフルユニットをする余裕が生まれたのです。意外性のある展開は、1年を通した活動の成果であると言えるでしょう。

声出しありのライブで歌うからこそ意味があった「君と歌いたい歌がある」

他にも重要な曲として、アンコール前に歌われた「君と歌いたい歌がある」も取り上げておきたいです。この曲は最初に書いた通り、コロナという逆境に立ち向かうもの。溜まった鬱憤を爆発させてともに歌おうという歌詞が特徴です。そして今回は声出しがOKになったため、前回は果たせなかった本当の意味でともに歌うことが叶いました。まさに時代の移り変わりを象徴する曲であり、この曲を今回のライブで歌うことは大きな意味を持っていたと言えるでしょう。

最後は始まりの曲と未来に向けての曲で

「君と歌いたい歌がある」の歌唱後、メンバーは一度舞台袖へと引き上げます。そして、ファンのアンコールに答えて再び登場。歌ったのは「君がいるから」と最新曲「ドリームインブルーム!」です。

Palette Projectとしての始まりの曲と、未来への希望を歌う曲をここで歌うのは、まさに今回のライブのテーマである「歩んできた軌跡と共に未来へと歩み続ける姿を見せる」を表現するような流れであったように思います。間の暁月クララさんのMCも含めて、とても素晴らしかったです。まさに大団円と言った感じで、感動的なエンディングとなりました。

最後に

今回は、Palette Projectの2022年を総括しながら、2ndワンマンライブ「Crossing for the Rainbow」を振り返りました。1年間の活動で得たもの全てを表現した、最高のライブであったと言えます。昨年の1stワンマンライブで得たノウハウを生かし、パフォーマンスはさらに向上し、様々な面で成長した姿を見せてくれました。

そして大事なのは、これで終わりではないということ。

確かにこの2ndワンマンライブはPalette Projectの2022年の集大成の場でしたが、メンバーは既に先を見据えています。ライブの最後には“特報”としてあおぎり高校とのツーマンライブの情報も公開され、まだまだ歩みを止めるつもりは毛頭ないようです。

恐らく今後もたくさんのイベントや日々の配信で我々ファンを楽しませ、魅了してくれるであろうPalette Project。その歩みをこれからも見届けていきたいと思います。そして2023年も彼女たちの軌跡を見守る方が増え続けることを願います。

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