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テレワークゆり物語 (125)玉ねぎ生産量日本一の謎に迫る

「北見市は、玉ねぎ生産量日本一を淡路島と競っていないのでは?」

淡路島で開催された『G1関西 in 淡路島』のnote記事を読んだ社員から指摘を受けた。彼女は弊社の社員でありながら、玉ねぎ生産者でもある。
教えてくれたホームページをみると、
北見市はダントツ日本一。『向かうところ敵なし』状態だ。

北見はゆるぎない日本一の玉ねぎ生産地(表は2016年度)

えっ。私の認識が間違っていたのか。
以前、講演で「北見は玉ねぎ生産量日本一です」と言ったら、それを聞いた北見市役所の人が

「田澤さん、実は今年の生産量は、淡路島が日本一なんですよ」

と、教えてくれた。
それ以来、私は「北見と淡路島は、玉ねぎ生産量で競っている」と、思い込み、そう主張してきたのだ。
それが、間違っていたとは、ショックである。

いやいや、淡路島と一言でいっても、南あわじ市、洲本市、淡路市の3つの自治体がある。すべての生産量を足してみた。

淡路島の3市の生産量を足しても、北見にはとうてい及ばない

むむむ。とても北見に及ばない。
なぜ、こんな間違いを何年間も犯してしまったのか?!

反省しつつも、とことん探究型(笑)の「名探偵ゆりりん」はネット検索を始めた。答えは、すぐ判明した。
私の勘違いの原因は、

平成の大合併だった。

平成の大合併前の2004年の玉ねぎ生産量は、以下の通り。

平成の大合併以前は、南あわじ市と北見市が競っていた

南あわじ市が一位で、北見市は三位。しかし、その差はわずかしかない。

平成の大合併前は、北見市と淡路島(正確には南あわじ市)は、玉ねぎ生産量で競っていた!

北見市は、合併で、端野町、留辺蘂町、常呂町と一緒になった。
ベスト12に入っていた「たまねぎ生産地」の1市3町が合併したら、それは余裕の『日本一』である。

謎は解けた。
そして自分が古い情報で間違った認識でいたことを理解できた。
さっそく、noteの記述を変更し、指摘してくれた社員に報告した。

納得の上、記事を修正した

平成の大合併で、「玉ねぎ生産量日本一」をゆるぎないものにした北見市。合併でJAも大きくなり、巨大な玉ねぎ工場もできたらしい。合併のメリットは大きかったようだ。

しかし実は、北見市が合併で得たのは、「玉ねぎ」だけでない。

冬のオリンピックでカーリング女子の銅メダルと銀メダルを勝ち取り、日本中を沸かせた、北見市の「ロコ・ソラーレ」。

北見市は『カーリングのまち、北見』として、一躍有名になった。
しかし、カーリングを早くから取り入れ、子どもたちを育て、盛り上げてきたのは、合併前の「常呂町」である。

ロコ・ソラーレの「ロコ」は、「常呂っ子(ところっこ)」「ロコ」である。

合併で北見市にはなったものの、私たちは、カーリングは常呂町のひとたちの努力のたまものだと思っている。

さらに、盆地の町だった北見市は、大合併で、大雪山からオホーツク海まで東西120kmの広大なエリアを手に入れた。

北見市は、大雪山「石北峠」からオホーツク海まで東西110km。
(石北峠の看板から)

北見市の合併から18年。いろいろな評価があるが、あらためて考えさせられる機会となった。

→総務省 『平成の合併』について」の公表 (平成22年3月5日 )
https://www.soumu.go.jp/gapei/pdf/100311_1.pdf

※冒頭の写真は、北見市のたまねぎ畑。北見の秋の風景である。


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