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テレワークゆり物語(151) 母とサヨナラして5か月めに思うこと

実家の生駒で迎える、休日の朝。
鳥のさえずりで目が覚め、空を見たらひさしぶりの青空。

「ばあさんのお墓参りに行こう」

突然思い立った。

昨年末にサヨナラをした母の納骨の日は、雨の予報だった。
家族が心配する中、
私とばあさんという晴れ女がいて、雨が降るわけはない
と、根拠のない確信通り、母の納骨の時間だけ雨がやんだ。
でも、さすがに晴れはしなかった。
だから、晴れたら行こうと思っていた。

母一家が生駒にやってきたのは、1936年、母4歳のとき。
最初は、(現在の)生駒山上遊園地の近くあった家だったらしい。
特許で一旗あげた私のじいちゃんが、別荘のつもりで建てたとか。
母曰く「夏は涼しいんやけど、冬の朝に窓が凍るので、下に降りた。もう86年も生駒にいる」母は懐かしそうに、何度も話をしてくれた。

いろいろ考えて、母のお墓は、生駒山に建てることにした。
場所は、生駒山の頂上に近い奈良県側。
母が住んでいたという別荘がある地域も見える。

生駒山上遊園地のある方面


今時のやさしい丸いラインの墓石に、メッセージは英語にした。
そして、ゆりの花の絵をいっぱい刻んでもらった

青空とカーネーションとゆりの花

母の墓碑をみて、今日が「月命日」であることに気づく。(今頃かい)
もう五ヶ月が過ぎたんだ。

母とのサヨナラの後、最初は写真を正面から見るのもつらかったが、
ようやく写真に正面から話しかけることができるようになった。
まだ、動画を見る勇気はないが、私としては、少しずつ、少しずつ
気持ちの整理がついてきていることを感じる。

生駒市内の実家近くの桜はほとんど散っているが、生駒山上の桜は残っていた。

生駒山上は、麓より5度ほど気温が低い


お供えの花は、母の日には早いが、カーネーションにした。

去年、母と一緒に霊山寺のバラ園に買った薔薇の苗。
実家の庭で咲いたら、持ってきたいな。

2022年5月霊山寺のバラ園で、苗木を買った

今日、あらためて想うのは、自分にとっての「母」の存在の大きさ。
その一方で、少しずつ気持ちを整理して、前へ進むことの大切さ。

愛する人とのサヨナラは悲しい。
でも、
自分の中に、しっかりと生きている。

今日、一歩前に進めた気がした。


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