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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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2020年1月の記事一覧

セキュリティコードの説明画面がある → ◯

イベントチケットの購入ウェブサービスで、クレジットカード決済に関わる画面が更新されていました。 あまり頻繁にネットでの購入をしないので、セキュリティコードを入力するとき、いつも3桁の番号だったか4桁だったかを忘れてしまいます。 「セキュリティコードとは」をクリックすると下記画面が表示されます。 セキュリティコードとは何のためにあるかなど、そもそもの説明を省き、カード会社ごとにどこに書かれている何桁の番号かを端的に説明していることに好感が持てました。これなら誰でも一目瞭然

回転ドアは必要か → ×

建物の密閉性を維持して冷暖房の空調効果を高めるなどの効果があると言われている回転ドア、2004年に六本木ヒルズの自動回転扉で発生した事故以降、日本では新規の設置は減っているようですが、まだたまに見かけることがあります。 ゆっくりと回転しているドアの動きに合わせて、人間の側が中に入るタイミングを取らなければなりません。また、事故発生以降特にちょっとでもドアに接触したら、自動停止するように安全基準が高められています。このために、度々停止してしまうので、中に入るだけなのにストレス

もうちょっといい箱の名称はないものか → ×

税務署などでは、夜間や休日など営業時間外に提出書類を受け付けてくれるポストのようなものがあります。もちろん提出内容に不備があれば、連絡先に電話がかかってくるなどして再提出になってしまうのですが、郵送しか受け付けてくれない場合でも郵便料金がわからず、郵送が億劫になることがあります。 そんな時、現地まで行く手段があれば直接このポストに投函するという訳です。この「時間外文書収受箱」の存在自体は便利なものです。 問題なのは、その名称が固い感じがして馴染みがないことと、地味なのでそ

矢印の向きが良くない → ×

家電販売店で、プリンターのインクカートリッジなどの回収を行っているのは良い試みだと思います。同様の内容として電球や蛍光管の回収BOXがありました。 右側に「直管はこちらに」とあります。長い蛍光管などは右側のBOXに入れてくれということのようです。この矢印の方向が左を向いていますが、これでは左の丸いところに入れれば良いのか、「こちら」に従って右のBOXに入れれば良いのか迷ってしまいます。 解決案としては、箱は2つに分かれているので、どうしても矢印を描くなら、両方上向きにすれ

「しっかりと」を強調する → ◯

ペットボトルではなく、アルミ製の缶入りコーヒーのふたに書かれた注意書きです。常識の範疇であってここまで懇切丁寧に注意する必要はないとも言えますので、意見は分かれると思います。 しかし、400ml程度のサイズになると、一度に飲みきらず、ふたをしめて持ち歩くことも多いと考えられます。このような時に、ふたをゆるく閉めていると中身のコーヒーをこぼしてしまうことになりかねません。 このキャップの構造上、ゆるく閉めてもしっかり閉めてもその違いが見た目上大差がないので、このようなことが

洗剤の容量バリエーションが多すぎる → ×

詰め替え用の洗剤は、1.8倍、2.5倍、2.6倍、3.6倍など様々な容量サイズで販売されています。 選択肢が多いことは良さそうに感じますが、店頭でどれが果たしてお得なのか計算する気力を無くしてしまいます。該当商品が通常価格か、特売の安売り価格かどうかにも依存するので、計算はさらに厄介です。 利用者にとって望ましいのは、1グラム当たり何円など同じ容量の基準値を示してくれることです。例えばそのような店頭POPがあればよいかもしれませんね。

部分的にしか多国語対応していない → ×

某ファミリーレストランに設置されているタブレット注文端末は、日本語以外に、英語、韓国語、中国語の切り替えがあり、多国語対応をしているようです。 多国語表示の試み自体は良いのですが、英語モードや韓国語モードに切り替えても表示内容の一部が日本語のままでした。 プログラムの不具合ではなく、データの入力が間に合っていないのかもしれません。しかし利用者視点で見ると部分的に表示がおかしいと、全体に対して不満が募る恐れが生じます。 入力の問題であれば機械翻訳の結果でも入れておくなど、

90日間という制限 → ×

利用しているオンライン会計ソフトのサービスで、登録している銀行口座の残高を参照してデータを連携することができます。この機能は便利なのですが、連携させるために別途銀行側のシステムにも「会計ソフトに連携させる」ことを登録しておかなければなりません。 これは利用開始時に1回だけやれば済むものだと思っていたのですが、「連携できません」とのエラーが発生したので、見てみると結果的には再度利用登録を行わなければならないようでした。利用登録から90日とありますが、90日間経過後にエラーとな

リモコンの意外な欠点 → ×

エアコンのリモコンにおいて顕著だと感じましたが、手元のリモコンを見ながら「暖房」や「停止」ボタンを押す人が多いのではないでしょうか。 ボタンを押すことでエアコンは暖房状態になっていると思い込みますが、リモコンの角度によってはエアコン本体は停止したまま、あるいは停止ボタンを押したはずなのに、暖房中のままということが起こります。 本体が信号を検知すると「ピッ」と反応音を出すタイプのリモコンだと音がしなければ動いていないと気づくことができるので、多少はましです。それでも人は目の

具体的な説明文をつける → ◯

モードとしての洋服を売らないユニクロやワークマンに特徴的ですが、素材や機能についての具体的な説明文がつけられて陳列されています。 写真はダウンジャケットを裏返しにして、どの部分がどのように暖かいのか、どのような工夫が施されているかを、具体的にスケルトン展示にして説明を加えています。 これはモノとしての機能を十分に伝える方法としては有効で、高性能なネジや釘などの工業製品のカタログを見ているような気分になります。 そこにはモデル着用のイメージ写真もポエムのようなキャッチコピ

ペットボトルが凹みやすい → ×

最近のペットボトルは昔に比べて、明らかに薄くなっています。これにより不用意に力を入れて容器を持つと、「ベコっ」と凹んでしまうことがあります。 ただ凹むだけなら良いですが、凹んだあと元の状態に戻る際に、内部の飲み物がこぼれ出てしまいます。利用者体験としては、非常に後味が悪いものになります。 この現象、缶入りドリンクなどの金属の容器では起こりませんし、特にペットボトル容器に入って加温されているホットドリンクなどに顕著に現れるように思います。皆さんはこのようなご経験はありますか

ドア開閉ボタンと認識しづらい → ×

上の「開/OPEN」が点灯して光っているのは空いている状態を示しているのかと思いましたが、どうやらそうではなく押せる状態としての点灯のようです。「開/OPEN」と「閉/CLOSE」は押してドアを開けたり閉めたりする操作ボタンなのですが、「押して開ける」などと補足して書いていないとどうしてもボタンに見えないのです。 対して、中央は使用中/OCCUPIEDとあるので、中で鍵をかけると点灯して使用中の状態を表すインジケータです。これがあることにより、上下にある「開/OPEN」と「

高額?商品の自動販売機 → ◯

「だし道楽」という商品名で販売されている調味料の自動販売機です。広島県の会社のようですが、日本全国各地に自動販売機を展開しているので、ご覧になられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。 お勧めのメイン商品は1本700円なので、高額と呼ぶほどではないかもしれません。駅前に設置されたので、通行人がこの自販機を見かけると珍しいのかあれこれ話題にしています。数十分観察していましたが、実際に購入する人は現れませんでした。 しかし、見かける人がいて話題に上るだけでも、広告効果として

セールの看板はゴシック体で → ◯

昔はもう少しスタート時期が遅かったようですが、正月早々セールが始まっています。セール期間であることを示す看板は、写真のようなゴシック系の書体が良いと思います。ゴシック体は可読性が良く、よほどのことがない限りSALE以外の文言と誤読する恐れが少ないからです。 通常時は「ブランドの世界観が... 」などと強気であっても、セール時には安売りのトーン&マナーが必要とされます。見た瞬間に何であるかすぐにわかることが優先されます。ひねりがあって考えるようではダメなのです。 よって、優