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お酒の支配の仕方

社会人たるもの、お酒を飲みたくなることはだれでもあるだろう。
お酒を飲むのは楽しいし、ストレス解消にもなる。

しかし、当然飲みすぎてしまえば気持ち悪くなるし睡眠が浅くなるし朝起きられなくなるし、翌日まで影響し一日を丸ごと無駄にすることになったりする。

お酒との付き合い方というのは充実した人生を送るために非常に重要なテーマとなるだろう。

お酒に支配されている状態とは・・・

私はずっとお酒に支配される人生を送ってきたのかもしれない。
平日は朝から晩まで仕事だし、嫌でも肉体的な疲れや精神的なストレスが溜まっていく。金曜日に仕事が終わればその解放感からついついお酒に手が伸びる。
もちろん日本酒が趣味ということもあり、お酒を飲まないという選択肢は生じないのである。

しかし、いったんお酒を飲み始めると終わりがなくなる。なくなればもっと飲みたくなり、コンビニに買い足しにいったりして、楽しい時間が終わるのがさみしくて寝る時間も遅くなり、いつのまにか夜中の1時や2時を回ったりすることもザラにある。

当然、そんな状態で寝てしまえば翌朝起きるのは遅くなり、一日の始まりが悪いと一日中ダラダラ過ごして終わってしまう。

平日には、仕事により時間を制限されている中やりたいことはいっぱい浮かんでくるのに、いざ休日になるとダラダラ過ごしてしまい、人生が前に進んでいかない。

このような状態を「お酒に支配されている状態」と呼ぶのだろう。


つまり、抽象化すると「お酒によって、循環する人生のリズムを途切れさせている状態」といえるだろう。

例えばスノーボードに例えてみると、
スノーボードのターンはトゥサイドターン(つま先に乗っかるターン)とヒールサイドターン(かかとに乗っかるターン)をひたすら繰り返すことによりリズムが生まれ、スピードにも乗れるし、どの地形でどのように滑るかを考えながら想像的に滑ることができる。

しかし、一度転んでしまうとそのリズムが途切れ、リズムを作るための導入のターンからやり直さなければいけなくなる。

だから、トゥサイドターンとヒールサイドターン両方がきれいにできないと意味がないのである。片方だけうまくできても、もう片方のターンでリズムが途切れてしまい、気持ちのいいターンをすることはできないのだ。

人生もそれと同様で、循環するリズムを乗りこなしているうちは充実しているが、一度途切れるとリズムに乗るところからやり直さなければいけない。

「循環するリズム」として、一番基本的でわかりやすいのが「一週間」という循環だろう。
職種にもよるだろうが多くの人の場合は、一週間は平日と休日の2つに分けられその繰り返しによりリズムが生まれていく。スノボーの例でいくと、平日がトゥサイドターンで休日がヒールサイドターンといったところだろうか。
平日と休日の二つを途切れさせないようにリズミカルに繰り返すことにより、充実は加速していく。しかし、一度途切れさせてしまえばたちまち減速し、最初からやり直さないといけない。

これが最も基礎的な人生のリズムと考えられる。


お酒はこのリズムを狂わせるだけの十分すぎる潜在能力を持っているのである。

お酒に支配されないために

ではお酒に支配されないためにどうすればいいのだろうか。
お酒に支配されないための要素を考えていこう。

なお、最もシンプルな選択肢は「お酒を飲まないこと」だが、この記事のテーマはお酒との付き合い方であるので、今回は論じないこととする。

要素1:お酒の量を減らす

まず最初の要素としてに浮かぶのは、「お酒の量を減らす」という選択肢だ。
お酒の量を減らすことにより睡眠への影響も最小限にとどめ、翌日も活動できるようになるかもしれない。
お酒の量を減らすためには、そもそも買う時点で減らせばいいから簡単なように感じる。
しかし、飲みたい欲求が強ければ、それでは満足できないのである。
満足できない状態だと、量を減らしたアルコールによって少し理性が弱くなってしまった脳みそは、コンビニに買い足しに行くことを選択するのである。
量を減らすだけでは解決にはならない。いかに、自分の本能的な欲求を満たしながらお酒を支配するのかを考えなければならない。

要素2:お酒とチェイサーの割合を考える

皆さんはお酒を飲むときチェイサーを脇に置いているだろうか。置いていないとしたら、それは自殺行為だ。今すぐ置いた方がいい。

お酒による悪影響は当然お酒の中に入っているアルコールにより生じるものだが、それがどのように影響するのかを考えれば一つのヒントになる。
アルコールはまず胃や小腸から吸収され血液の中に入り込む。そして最初に肝臓に送り込まれ分解される。分解されなかったアルコールは血液に残り、他の臓器や脳を巡り、一周して再度肝臓に送り込まれ分解される。

この流れの中で最も怖い影響を与えるのはどこだろうか。
それは、アルコールが脳を巡ることである。通常、血液に入った有害物質は脳に入り込むことはない。脳の門番である血液脳関門が検閲してくれるからだ。
しかし、アルコールの場合は違う。血液脳関門はアルコールの侵入を防ぐことができず、そのまま脳の中に入り込んでしまう。そうして前頭葉などの重要な部位を麻痺させたり萎縮させたりしてしまうのだ。

つまり、アルコールを摂取する上で最も気を付けなければいけないのは、血中アルコール濃度ということになる。
血中アルコール濃度が薄ければ、一回肝臓に行くだけで分解が完了するかもしれないが、血中アルコール濃度が濃ければ分解しきれなかったアルコールが血液に乗って全身を巡ってしまうのだ。

その血中アルコール濃度を薄めるための重要な手段が「チェイサーを飲むこと」なのである。
お酒を飲んだらチェイサーを飲む。これを習慣化することが非常に重要だ。

なお、チェイサーを飲む際に気を付けなければならないのは、お酒とチェイサーの割合だ。
個人的には、お酒一口に対してチェイサー一口~2口くらいの割合は少なくとも必要だと思う。
お酒1杯に対してチェイサー一杯では、血中アルコール濃度が薄まる前にアルコールが体中を巡ってしまうからだ。こまめにチェイサーを挟むのが重要だ。

要素3:「時間当たりアルコール摂取量」(Alcohol Per Time)

血中アルコール濃度を薄めることを考えるときに大事なのは、時間当たりのアルコール摂取量を減らすことだ。
2時間で日本酒一升瓶を空けるのと4時間で空けるのとでは、体への悪影響が倍近く異なると考えられる。

私の場合は、日本酒なりワインなりを1瓶ずつ買ってきて、妻と二人で飲み始め、「10時まではワインで持たして12時までは日本酒で持たして12時には寝る」というのを習慣にしている。

これはワイングラス一杯あたりを30分かけて飲むことと同じこととなる。当然、普通に飲んでいたら30分もかからないので、チェイサーを多くとることになる。
何も工夫をせずに同じ量を飲んだら翌日はお昼起床二日酔いダラダラコースが確定してしまうが、このちょっとした工夫により血中アルコール濃度をコントロールすることで8時間睡眠で気持ちよく起きることができ二日酔いも生じず、カフェ等に行って知的な活動に興じることができるようになる。

ちなみに、見出しの「Alcohol Per Time」というのは私の造語である。気に入ったら使っていただければ幸い。

まとめ

以上まとめると
お酒を支配して充実したリズムで人生を送るためには、

「血中アルコール濃度をコントロールすること」

この一言に尽きる。

そのために、チェイサーを飲んだり、チェイサーとお酒の割合を工夫したり、お酒を飲む時間設定を工夫したり、いろんな工夫をすることができるだろう。

もし皆さんが
「お酒との付き合い方が下手なんだよなぁ」
と悩んでいたら、是非参考にしてほしい。

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