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おたんこナース列伝のスタート

職場編なんですけど、一つ目の職場は濃いのでちょっと長いです(笑)
適当に読み飛ばしてくれたらいいですから。

希望の科なんて考えてなかった

さて、晴れて、就職難など全く関係なく、すんなり希望した病院に就職した私。(試験運はとことん良い)
そして、「希望の科を書きなさい」と言われた時…
どの科で何を頑張りたいのかなんて、何にも考えていない自分に気が付きました!(笑)
試験クリアのことしか頭になさすぎた私。
本当にアホです。
慌ててなんとなく科を調べてみたり。施設内見学で雰囲気を見たりしますが、正直先輩が多い就職先でもなく、情報源になってくれるような知り合いはおりませんでしたから、結局「どこでもいいです」と言ってしまったのです…
(運を天にまかせました)

同僚が多いのは良いのか悪いのか

配属された科には、その年の新入生の最大人数12人が配属され、仲間が多い状態でした。「仲間が多い~嬉しいな」という喜びは、割と早い段階で打ち消されました。激務でナースコールの嵐の病棟に、12人も同時に配属されて、笑顔で「こっちよウフフ、そうよねアハハ」とはいかないもんです。空気を読まないと殺されるような気にさえなるほどの、無言の圧力をあちこちからくらう毎日が始まりました。

後からいろいろわかったことですが、12人という最大人数が配属された事は、いろんな要素を含んでいました。
・よく人が辞めていく病棟で人が少ない
・私たちが入った4月から、この病棟の師長は別の病院から転勤してきて、師長としても1年生、そして、この病院に人脈がないため、指示されたことを全て受け入れることしかできない、師長グループの中で最弱の立場な師長だったということ。
このような条件が重なっていたのだろうと。
なかなかヘビーなタイミングだったようです。

追い込まれていく毎日

がん治療に来られる患者さんや、手術前後の方、状態悪化してこられた方、ケアしなくてはいけない度合いも高いし、処置も多い。点滴も多い!ナースコールなんてほぼずっとピンコラピンコラ…♪
「はーい!お待ちください!」と言ってからどれだけ待たせてしまうことか…それくらい、終わらない仕事の嵐。廊下1往復ですらもったいない動きに感じられるほどに。そんな感じの病棟で、先輩たちはピリピリしていて、その中で私は必死に考えを巡らせて動くのですが、緊張や不安から不注意が多くなったり、親しくなりたくてかけた言葉が不適切だった(?)りと、状況への対応でミスをしたり、対人関係でナチュラルに仲良くなれず、同僚も付属の専門学校の子がほとんどだったので、どんどん追い込まれます。

家も病院の寮で暮らしていたんですけど、近くにお店とかもあまりない病院の敷地内にあるアパート型の寮で、ふらっとすぐ遊びにいけるような感じでもなく。寮にいる友達になれた子とも、シフトが違ってくるともう声もかけづらくなりました。孤独感の加速はあったものの、そんなことで落ち込む暇すらなくて。休みの日も研修で出て行かなくてはいけなかったり、先輩から指導をたっぷり受けた後にカルテ記入で4~5時間の残業(もちろん当時手当はつきませんでした)でした。帰るともう、食欲を優先したほうがいいのか、睡眠欲を優先した方がいいのかわからなくなるほど。

呑み込みの悪かった私への先輩たちの当たりはきつく、師長も先輩たちに取り入らないといけない立場上、かばってくれることはまずありません。残業していても、見なかったことになっていたり、早々に師長はいなくなっていました。「残業手当書いていいよ」なんて言ってくれることはありませんでした。先輩には「まだいるの?邪魔だから早く帰って!」と言われたりもして、泣きながらやってました。
どんくさい私には、容赦ない言葉がどんどん届きます。
「あれやってないの!?」「これもやっといて!」「まだなの!?」「早く!!!!!」

責められ続け、正解がわからない

同僚の中には、ちゃんと受け入れられている子たちもいて、12人の中で目をつけられているのは私ともう一人の子くらいになりました。私は怒られれば怒られるほど委縮し、何をやればいいのか正解が分からなくなりました。一生懸命頑張るけど、一つができても一つミスをし、混乱し、パニックになり、先輩に正直に相談に行き、ため息をつかれ、自分が信じられなくなる負のループでした。同僚の子たちとは少しずつ仲良くなり、仕事ができない私にもいろいろと気を遣って声をかけてくれました。そこは救いでしたが…

日によっては、日勤のあとで5時間残業した後に、師長に呼び出されて日が変わるまで説教をされ(あれは指導ではなく本当に説教。指導したという形が欲しかったんでしょう)、私は次の日も日勤なのに、このままじゃ私死んじゃうよ…と思ってたら、師長にこう言われました。

「私は明日休みなの」

明日休みで気が楽になっている師長が、翌日も仕事がある私を呼びつけ、日が変わるまで説教をするのは何のためなのか、理解に苦しみました。それも一つの愛だったのかもしれませんが、私のことを本当に考えてくれているからとは到底思えませんでした。




職場が悪いと言いたいわけではないのですよ…むしろ今までがのんきすぎたので、いろんな気付きを与えてもらいました。ここから、少し希望の光が見えてきます。


つづく♡


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