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構造と関係


1.関係と演繹

小計|浅井哲史 (note.com)
上記で「構造=要素×関係」と簡単に纏めたが、「関係」というものはとってもやっかいだ。建築物のように明瞭なのは実は稀少。「人工物」に限るといってもよい。
「自然」の構造を要素から演繹するのはほぼ不可能と覚悟した方が無難だ。三体問題やら複雑系やら初期値の誤差やゆらぎが行く手を阻んでいる。
ただほんとにたまに数字と数式で自然を演繹できることがある。数式による法則が自然の未来や状態を予言し、そしれそれがものの見事に一致する。それが自然科学だ。それはとても凄いことだ。所謂「自然科学における数学の不条理な有効性」というもの。
自分がテツガクを始めた動機はまさにこれだったし、そしていまでも考えていることを突き詰めればこれに行き着く。宇宙や星座や生物や家族や社会や経済や歴史の本を読むのも最終的はこの疑問に納得できる答えを見つけたいからなのだと思う。

2.言語による説明

だが普通はそして凡人には演繹などできないので、とりあえず「言語による説明」で我慢することになる。前回までの「神話分析」もその一つの試みだ。
「言語による説明」は、神話や宗教のような文学的な説明から、抽象的で汎用的な学問的説明、極めて精緻で具体的な技術的説明まで、いろいろな次元と種類が考えられる。
言語で説明できないモノはこの世には存在しない。なぜなら「存在する」としても認知も説明もできないので「存在しない」から。
だからこそいくらでも幼稚な自己流の「説明」を考案できる。前回までの自己流「神話分析」において「家族」や「神話」を構造と見做し、そこから抽出した「関係」の「言語による説明」は以下の2つ。
① 数学的構造もどき : 位相的構造、代数的構造、順序的構造への例え
② ベクトルもどき  : 「家族名」のベクトルへの例え

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