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キプロスがフェイクニュース拡散に懲役5年を検討

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日はこちらのポストから。

こちらは「国際ジャーナリスト連盟」のアカウントによる

我々はキプロスの「フェイクニュース拡散禁止法」に反対する

という内容のポストです。

キプロスの「フェイクニュース拡散禁止法」を簡単に説明しますと、

ネット上でのフェイクニュースや脅迫、侮辱行為に対する拡散に刑事罰を科す

というもので、違反者は5年以下の懲役になる可能性があります。

この法案は、7月3日のキプロス議会の法務委員会で議題となり、9月には本会議に提出され本格的に議論が行われる予定です。

こうした動きに対し国際ジャーナリスト連盟が

報道の自由を委縮させる

として抗議しているのが冒頭のポストとなります。

この法案は報道の自由や言論の自由に対する大きな脅威です。

そのため国際ジャーナリスト連盟だけではなく、欧州ジャーナリスト連盟やキプロスジャーナリスト連合もこの法案に対して

この法案を直ちに撤回しろ

と猛反対しています。

フェイクニュースに関しては前にも記事に書きましたが、この問題は「フェイクニュース」にあるのではありません。

誰がフェィクと決めるのか

にあります。

「フェイクニュースの発信や拡散を刑罰化する」という言葉は、一見正論のように聞こえるでしょう。

しかし「何が真実か」を政府に独占させることは非常に危険です。

例えば我々は、2011年に東日本大震災と原発事故を経験しました。

あの時、日本国民が原発がメルトダウンを起こしていると知ったのは、事故から2ヶ月も経った5月24日です。

当時の状況を考えれば「公表すれば世界中がパニックに陥る」など、情報開示が遅れた理由はいくらでも付けられるでしょう。

しかし「フェイクニュース」という観点で考えればこれは

2011年5月24日以前に「メルトダウンを起こしている」と言えばそれはフェイクニュースになった

ということを意味します。

つまり仮にキプロスの「フェイクニュース禁止法」が日本にあれば、

当時に「原発はメルトダウンしている」とポストすれば逮捕される可能性がある

のです。

もう一度言いますが、この話は「メルトダウンがいつわかったか」とか「公表できなかった理由」などは一切関係ありません。

原発がメルトダウンしているかどうかに関係なく、

政府がそれを認めない限り「メルトダウンしている」はフェイクニュースになるというのが「フェイクニュース禁止法」である

という話です。

そしてこれが「何が真実か」を政府に独占させるという意味なのです。

もしそんな法律があれば、あの時私達は政府の発表以外の内容で原発事故について言及することをためらったでしょう。

それはメディアも同じです。

もし「原発はメルトダウンしている」と記事にすれば大勢から「フェイクニュース」というレッテルを貼られ、「嘘つきを逮捕しろ」と脅されるのは目に見えているからです。

そうした「国民同士による相互検閲」は、人々に真実の追及を止めさせるための十分な圧力になることでしょう。

その結果我々は情報収集を政府の「大本営発表」に頼るしかなくなります。

これはすなわち「知る権利の喪失」を意味します。

そして「不都合な事実を隠せる」という点において、政府にとってこれほどありがたい法律はないでしょう。

もちろんフェイクニュースの拡散は、多くの人の判断を誤らせるために看過することはできません。

しかし「政府によるフェイクニュース規制」は、私たちの生命や安全をも脅かす別次元の大きな問題であることを認識する必要があります。

国連の「表現の自由に関する共同宣言」においても

「フェイクニュースの拡散を禁止するという『曖昧な法律』はあってはならない」

としています。

フェイクニュースの問題は

誰がフェィクと決めるのか

です。

それを政府に委ねてはいけません。

フェイクニュースは、私達の自由な言論による反論を持って淘汰すべきなのです。

政府の欺瞞を暴露することができるのは、自由で制約のない報道機関だけだ

ヒューゴ・ブラック

ということで今日の記事はここまで。

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