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「徴兵や社会奉仕の義務化」は「奴隷制」でしかない

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日はこちらのニュースから。

兵役復活を提案 18歳対象、総選挙勝利なら―英首相
スナク英首相は26日付の日曜紙メール・オン・サンデーに寄稿し、学校を卒業した全ての18歳の国民を対象に、1年間の兵役もしくは警察や医療機関などでの社会奉仕活動を義務付けると表明しました。

また恐ろしいニュースが流れてきたなというのが率直な感想なのですが、このニュースを肯定的に捉えている人もいるようですね。

私からすればこんなものは、スナク首相の「これにより若者は共通の目的意識と国に対する新たな誇りを持つだろう」というコメントが表すように

「全体主義思想の刷り込み」

でしかなく、またどれほど崇高な言葉で表現しようと「義務」という強制による国家への奉仕は

「奴隷制」の導入

以外の何物でもありません。

ちなみに日本においては、このような「徴兵や社会奉仕の義務付け」は憲法違反になります。

第十八条
何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。
又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

日本国憲法18条

過去の政府の答弁においても「本人の意思に反して強制される役務は違憲」としていますから、ここに議論の余地は無いでしょう。

政府が徴兵制度を違憲とする論拠の一つとして憲法第十八条を引用しているのは、徴兵制度によつて一定の役務に従事することが本人の意思に反して強制されるものであることに着目して、「二について(※)」において述べたような意味で「その意に反する苦役」に当たると考えているからである

憲法第十八条に関する質問に対する答弁書

(※)二について
憲法第十八条に規定する「その意に反する苦役」とは、その意に反する役務のうちその性質が苛酷なものとか苦痛を伴うもののみに限られず、広く本人の意思に反して強制される役務をいうものと解している。したがつて、たとえ通常の役務であつても、本人の意思に反して強制される以上、「その意に反する苦役」に当たることになる。

憲法第十八条に関する質問に対する答弁書

ですので日本には関係のない話ではあるのですが、それにもかかわらずこのような著しい人権侵害であるニュースを「国を守るための正義感と道徳心に溢れた政策」のように語られるのは非常に危険です。

ということでこの件についてあらためて説明しておきましょう。

まず今回のスナク首相の提案を簡単におさらいしておきますと、

18歳を対象に1年間の軍事訓練に就く兵役か年間25日間の社会奉仕ボランティアに就くことを義務付ける

というものです。

兵役は有給で最大3万人が採用されて訓練を受ける形になり、残りはコミュニティボランティアとして消防や救急、公共インフラ部門などでのボランティア活動を年間25日間義務付けられるというもののようです。

どちらにするかの選択は本人ができますが、参加は強制で法律によって義務化することを想定しています。

ちなみに参加しない場合の処罰などは現在のところ言及されていませんが、同時に処罰が無いという言及もありません。

強制参加以外の詳細はこれからのようです。

さて、この兵役について「若者の失業者に職を与えることにもなる」という意見も見ましたが、それは雇用の確保のためなら政府が積極介入することを良しとするケインズ主義的な考えでしかなく、そこに自由な市場経済は存在していません。

また説明するまでも無いですが、その兵役で発生する給料を負担するのは納税者であり政府ではありません。

そしてここが一番重要な事なのですが

なにをどう取り繕おうが、強制的に個人を政府や他人の奉仕に就かせることは「奴隷制」以外の何物でもありません。

つまり自由とは全くかけ離れた対極にある考えがこの「徴兵や社会奉仕の義務付け」なのです。

国家には国民の生命と財産、自由を守るために「自衛権」があります。

その自衛権を行使するためには軍隊は必要です。

しかしその自衛権は「国民の生命と財産、自由を守るため」にあるからこそ、

軍隊は個人の自由意志によるもの、つまり「自発的な志願」でのみ構成されるべき

です。

「他国から自国民の自由を守るためなら政府は強制力をもって自国民の自由を侵害しても構わない」という理屈ほど矛盾したものはありません。

国民からすればどっちみち自由を奪われていることには変わりないからです。

どんな理屈をつけても強制的な兵役は「政府による著しい自由侵害」でしかなく、「国家への奉仕」という感傷的な理屈は個人の自由を奪う理由にはなりえないのです。

「強制」は人々の自己決定権と自由を奪い奴隷化しているにすぎません。

同時に個人の自己決定権や自由より「国への奉仕」を優先させる思想は、典型的な全体主義と言えるでしょう。

だからこそ日本では「本人の意思に反して強制される役務は違憲」とされているのであり、もし他国政府の「自由侵害」を羨望の眼差しで眺めているのであればそれは非常に危険な思想であることを自覚すべきだと思います。

当たり前すぎて忘れがちですが、「明日、何をするか」を自分で選択できるという自由を安っぽいナショナリズムと引き換えに捨ててしまってはいけません。

自由のために自由を捨てるような本末転倒なことは止めるべきだと思います。

ということで、今日はここまで。

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