『LIFE HOUSE』vol.12は、7/26(日曜)の17時から。ライブの現場を支え続けてきたPA(音響)さん特集。 東京を拠点に活動する中原楽さんと、大阪が拠点の吉田涼さんに、コロナ禍の現実についてお話を伺います。

ロゴ写真Ver.

7/19(日曜日)の17時から、七尾旅人youtubeチャンネルにて、対コロナ支援『LIFE HOUSE』vol.12を配信します。

ライブの現場を支え続けてきたPA(音響)さん特集。

東京を拠点に活動する中原楽さんと、大阪が拠点の吉田涼さんに、お話を伺います。

楽ちゃん

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今回は『LIFE HOUSE』の構想を練り、前準備をしていた3月から、ずっとやりたかった企画です。

小規模なライブベニューから、大規模な屋外フェスに至るまで、ミュージシャンがマイクやスピーカーを使って演奏する際、そこには必ずPA(音響)さんの助力があり、このプロフェッショナルなサポートがなければ、僕たち演者は音楽に込めたさまざまなものをしっかり客席に届けることが出来ません。

まさに生命線ともいえる存在ですが、ライブシーンの歴史を支え続けてきたこれら熟練のプロフェッショナルに対しての支援が、どうしても手薄になっているという現実があります。
それぞれの生の声も、演者と比べてなかなか表に届きづらい。
僕らミュージシャンとは異なり、自宅から歌ってみたり、音源を売ったりして凌ぐというわけにもいきません。(それをまともに収益化して生活の糧に変えていくのは大変難しいわけですが、まったく何もやれないよりは、まだ良い)

2〜3月からのライブ自粛のなかで、PAさんたちは何を思い、どのように過ごしてきたのか。

そして今後の展望は。

僕の信頼する東西2人のPAさんにご登場頂き、お話を聞かせて頂ければと思います。

吉田涼さんと出会ったのは2013年の夏。大阪のちょっと廃ビルめいたスペースに、サウンドシステムをゼロから設営してのライブで、建物の老朽化からなのかずっと漏電していたりと難易度が高い現場だったと思いますが、最後の最後まで妥協することなくより良い音場を目指して一心不乱に動き続けてくれる吉田さんを見ていて心から感動し、その日以来、何年間もずっと「大阪の時のPAさんが…」と僕のまわりでは語りぐさになっていましたが、最近とうとう再会することが出来ました。

中原楽さんと出会ったのは、東日本大震災の翌年である2012年、福島県のちいさな野外イベントのステージでした。
コロナ禍の今と同様に社会不安が広がっている時で、僕自身もどんな表現を目指していくべきか試行錯誤の日々でしたが、
彼女の的確なオペレート技術と、場に安定感をもたらしてくれる人柄のおかげで、お客さんと忘れがたいやりとりが出来たコンサートになりました。

それ以来、友人関係が続いており、LIFE HOUSEをやると決めて配信方法で悩んでいたときにも相談に乗ってもらいました。
彼女がチェルフィッチュの音響担当をしていたことから観劇に誘ってくれて岡田利規さんとも出会うきっかけになったりなど。そんな流れがなければ、先日配信されたオンライン演劇「未練の幽霊と怪物」に参加する縁もなかったのではと思います。

こうして演劇や美術関連の現場でも活躍する楽さんは、今回、僕とのセッションのために、
小型マイクを取り付けた調理器具を使って、味噌汁が出来上がるまでのすべてのサウンドを届けてくれることになりました。
もともと料理嫌いだったのに、コロナ自粛で、キッチンに立つ回数が増えたとのこと。
生活の変化と表現方法が一体化した、素敵なアイデアだと思ったので、
僕も急遽、料理をテーマにした新曲『SOUL FOOD 仮』をこしらえたのですが、
これがなぜか1492年、コロンブスの新大陸発見から幕を開け、新型コロナとミネアポリス反人種差別デモで揺れる2020年までを描く壮大な曲になりました。お楽しみに。


※お二人の提案により、今回の収益の一部は、ライブエンタメ従事者(音響、照明、ステージ制作、楽器管理、舞台監督など)を対象とした支援基金に寄付されます。


〈イベント概要〉
対コロナ支援・コラボ配信シリーズ『LIFE HOUSE』(ライフ・ハウス)は街角の小さなベニューをイメージした、手作りのオンラインイベントです。投げ銭ライブですが、経済的に苦しい方であっても、無料で誰でも観られます。収益は全てゲストにお渡しするか、相談の上、追い詰められた他の誰かや、お店等への支援に回します。(投げ銭については寄付、施しではなく、出演して下さるゲストさんへの対価と捉えてください。あくまでも小さなライブハウスのイメージで。映像アーカイヴも残しますので、後からでも、いつでも投げ銭可能です。)


〈アーカイブ〉

コロナ自粛の過酷な現状の話を軸にしながらも、想像以上に楽しい放送回になりました。さまざまなライブ空間を支え続けて来た2人の生きた言葉にぜひ触れてみて下さい。音楽がもっと好きになる気がする。


※これまでの全放送アーカイブはこちら。
https://note.com/tavito/n/n31ef10620508


〈投げ銭方法〉

◉スマホアプリ「pring(プリン)」もしくは、PayPalの投げ銭サービス「PayPal.Me」を使用します。詳しい説明は、こちら初回放送の記事の下段に。(映像も観られます)

https://note.com/tavito/n/nabe0a5713000

◉「Pring(プリン)」で投げ銭される方はこちら第12回のイベントページです。

 https://team.pring.app/teams/1630/posts/13218   

◉PayPal.Meで投げ銭される場合は(Add a note)に「第12回ゲスト楽さん、吉田さんへ」と必ず記入ください。どのゲストさんへの謝礼か不明になってしまうため。こちらのURLから投げ銭をお願いいたします。

https://www.paypal.me/tamatamastudio

※PayPal.Meでの投げ銭は1回につき(規定の手数料+40円)が投げ銭から引かれますので、少額での投げ銭は 「pring(プリン)」がおすすめですが、PayPal.Meでちょっと上乗せして投げ銭してくださってるお客さんも居ます。感謝。ゲストさんにしっかり届けます。


〈プロフィール〉

★中原 楽

「モノラル」を空間に配置する、という概念を持って音響空間を構築。Fuji Rock Festivalなどの野外フェスからパフォーミングアーツ、ライブパフォーマンスに至るまで、あらゆる空間を生かす音響をデザインしている。つもり。
Luftzug、きゅうかくうしお 所属。


★吉田 涼

1979年5月25日大阪生まれ
20歳 大阪のライブハウス「なんばROCKETS」で音響を学び始める
同時期クラブカルチャーにも興味を持ち長堀橋のCLUB「FIREFLY」でPAを開始。
後に「鰻谷SUNSUI」OPENにエンジニアとして携わる

現在はフリーランスとして
関西を中心に様々な環境でのライブやプロジェクトにオペレートとして活動中。

コロナ前の現場では

Ann Sallyツアー西日本
高野寛ツアー西日本
オオルタイチ20周年コンサート(舞台監督)
トンチトリオ 「雷と背骨」リリースツアー

等に参加

noteでの記事は、単なる仕事の範疇を超えた出来事について、非力なりに精一杯書いています。サポートは、問題を深め、新たな創作につなげるため使用させて頂きます。深謝。