『LIFE HOUSE』vol.15は、9月8日(火曜)の20時から。ROVO等のリーダーとして’90以降のオルタナティブシーンを切り拓き続けてきた異色のヴァイオリニスト、勝井祐二さんをお招きします。

ロゴ写真Ver.

9/8(火曜日)の20時から、七尾旅人youtubeチャンネルにて、『LIFE HOUSE』vol.15を配信します。

ゲストは、ROVO等のリーダーとして’90以降のオルタナティブシーンを切り拓き続けてきた異色のヴァイオリニスト、勝井祐二さん。

下北沢のライブベニュー、440と繋げての放送となります。

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ちょうど一ヶ月ほど前の8月1日、約半年ぶりにお客さんの前でライブをした。
目の前で微笑む生きたお客さんの姿。顔なじみのPAさん、舞台さん、現場の仲間たち。
この時の感動を言葉にするのは難しい。

僕ら音楽人はパンデミックによって単に収入を得るすべを絶たれたということだけでなく、
生存理由、日々の営みを実現する場から排除されてきたのだと改めて実感した。

終演後、前日の出演者で、様子を見に来てくださっていた勝井祐二さんと焚き火の前で立ち話をした。
イベントやフェスが正常に行われていた頃は、こうして同業の先輩後輩、仲間と交わし合う言葉も大切な糧になっていたのだ。
同じ場所で、7月11日というかなり早い段階でのROVO有観客ワンマンライブを成功させていた勝井さんとの会話は、とても貴重な時間だった。

その日も、二十日後にあたるこの日も、ライブフォレストフェス主催チームの努力で実現した森の中というロケーションの特性を活かし適切な距離とマナーを保ったまま、いまだ厳しい入場者数制限にあえぐライブシーンの現状では異例となる200人ほどのお客さんを収容することに成功していたが、それでも大赤字だったはずである。

赤字覚悟で、工夫をこらし、イベントを打ち続ける全国のオーガナイザーや、ライブベニュー。駆けつけるお客さんたち。
他の業種であればもっと早い段階での経営的判断がくだりそうなものだが、
音楽人たちのこの異様な情熱と、あきらめの悪さはなんだろうか?

音楽でしか生きられない人々の、不格好さと美しさを、コロナ禍のなかで、たびたび見ることが出来た。
また、他の分野の方々の命がけの努力を目の当たりにした。
この半年で、ほとんど唯一よかったと思う点だ。

それにしても、ライブ自粛が始まった2月の時点で、半年以上が過ぎてもまだこれほど過酷な状況が続いているとは正直言って想像ついてなかった。
収益の全てを世の中に向けて還元していく対コロナ支援配信LIFE HOUSEも「3ヶ月くらいなら頑張れそうだ」と思い、始めたことである。もう笑うしかない。けして皮相な笑みではなくて、今の状況を、心から楽しんで笑ってやろうと思う。
そして奏でるしかない。それ以外に生きる理由などないからだ。

自粛ムードが薄れるにつれて、音楽シーンに対する世間の関心は薄まりつつあるけれど、ずっとサポートを続けてくれているお客さんや(ぜんぜん会えていなくても)心強い仲間たちの存在を感じながらここまで歩いてくることが出来た。

今回、そんな自分よりずっと前から幾千の修羅場を越えてきた先輩、勝井祐二さんとライブシーンの現状と今後の可能性について語り合えたらと思います。

偶然にもROVOニューアルバム発売前日というタイミングであり、レコーディングでのエピソードなども伺えるのではないでしょうか。

勝井さんと関係が深く、僕自身も大好きなライブハウス、下北沢440からの配信となり、店長の平林さんも途中で登場してくださることになっています。
勝井さんと440ならではの臨場感あふれる演奏を楽しみにしていて下さい。


〈出演者メッセージ〉

今年のコロナ感染拡大によってとても苦しい状況に置かれている方は多いと思います。僕たち音楽を演奏する、制作する仕事の仲間達の中にも何ヶ月も無収入に陥り、未だ先が見えない人やお店が多い状態です。少しずつライブハウスなどの演奏する場所で再開の試みが始まっていますが、元どおりにという訳には行きません。今現在これから僕たちが目指すべきなのは2019年以前の世界に戻る事では無くて、新しいやり方、新しい生き方で2021年に向かう事なのではないかと思っています。その為には想像力を持って、思考を停止しないで新しいクオリティを獲得して行く事を、皆さんと一緒考えて行けたら良いなと思っています。しぶとく生き延びましょう。

勝井祐二


〈イベント概要〉

対コロナ支援・コラボ配信シリーズ『LIFE HOUSE』(ライフ・ハウス)は街角の小さなベニューをイメージした、手作りのオンラインイベントです。投げ銭ライブですが、経済的に苦しい方であっても、無料で誰でも観られます。収益は全てゲストにお渡しするか、相談の上、追い詰められた他の誰かや、お店等への支援に回します。(投げ銭については寄付、施しではなく、出演して下さるゲストさんへの対価と捉えてください。あくまでも小さなライブハウスのイメージで。映像アーカイヴも残しますので、後からでも、いつでも投げ銭可能です。)



〈アーカイブ〉


3時間に及ぶ配信となりました。
勝井さんとお話ししていると、頭がすっきりして、元気が出てくる。
ヴァイオリンとの出会いや、10代の頃のバンド経験、ROVO、渋さ知らず結成秘話。
80年代から現在までのオルタナティヴを横断する貴重なお話の数々、440の店長、平林さんからもライブべニューの現状と希望について伺うことが出来ました。ありがとうございました。
僕はもっとも思い入れの強い未発売曲のひとつである「​It's only fantasia」と、じゃがたらの「タンゴ」を歌いました。


※これまでの全放送アーカイブはこちら。
https://note.com/tavito/n/n31ef10620508






〈投げ銭方法〉


◉スマホアプリ「pring(プリン)」もしくは、PayPalの投げ銭サービス「PayPal.Me」を使用します。詳しい説明は、こちら初回放送の記事の下段に。(映像も観られます)

https://note.com/tavito/n/nabe0a5713000



◉「Pring(プリン)」で投げ銭される方はこちら
第15回のイベントページです。  

https://team.pring.app/teams/1630/posts/14493

◉PayPal.Meで投げ銭される場合は(Add a note)に「第15回ゲスト、勝井祐二さん、440さんへ」と必ずご記入ください。どのゲストさんへの謝礼か不明になってしまうため。こちらのURLから投げ銭をお願いいたします。


https://www.paypal.me/tamatamastudio

※PayPal.Meでの投げ銭は1回につき(規定の手数料+40円)が投げ銭から引かれますので、少額での投げ銭は 「pring(プリン)」がおすすめですが、PayPal.Meでちょっと上乗せして投げ銭してくださってるお客さんも居ます。感謝。ゲストさんにしっかり届けます。




〈プロフィール〉

★勝井祐二
音楽家/ヴァイオリニスト

ROVO . 勝井祐二 × U-zhaan . などのバンドやユニットと、ソロや様々な音楽家との即興演奏で、エレクトリック・ヴァイオリンの表現の可能性を追求する。
1991年「1991-1992 JAPAN – UK Festival」の中心展示「VISIONS OF JAPAN」(Victoria and Albert Museum)のサウンド・ディレクターを務め、渡英。帰国後、日本最初期のレイヴ・パーティー「WATER」をオーガナイズする。
1996年 山本精一と「ROVO」結成。バンド編成のダンスミュージックで、90~00年代以降のオルタナティブ~野外フェスティバルのシーンを牽引した。
2018年度キネマ旬報文化映画第1位、2019年文化庁文化記録映画優秀賞などを受賞したドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」の音楽を制作。サウンドトラックアルバム「勝井祐二フィルムワークス」を発表。
2019年 放送文化基金賞のテレビドラマ部門の最優秀賞を受賞したNHKスペシャルのドラマ「詐欺の子」の音楽を担当。

noteでの記事は、単なる仕事の範疇を超えた出来事について、非力なりに精一杯書いています。サポートは、問題を深め、新たな創作につなげるため使用させて頂きます。深謝。