「途方もないこと」 半年ぶりの有観客ライブを終えて

ライト1

久しぶりにお客さんの前で歌えたよろこびが、
一夜明けた今も、消えない。

ライト、スマイル

すんなりと当日を迎えられたわけではなく、
本当に演れるか否か、2、3日前までこちらのスタッフとも激論をかわしました。

でも昨夜に関して言えば、出演できて本当に良かったと思う。

焚き火、すわり

コロナ禍のなか諦めることなく試行錯誤を重ねてあの場を成立させてくれたライブフォレストフェス主催チームの皆さん、並大抵ではない苦労があったと思います。
そして「仕事は本当に久しぶり」だったというPAさんや舞台さん(VJのミッチェも)お互いマスク姿で最初は誰かわからなかったんだけど、元々すごく信頼しているクルーがステージまわりを担っていて、とても安心感がありました。

なにより、高いレベルでマナーを維持しつつ、
一緒にこの日だけの音楽を作り上げてくれたお客さんたちに、心から感謝したいです。
いったんステージからはけた後も「たびとー!」と(おもに男たちの…野太い)声が聞こえ、
フェスにもかかわらずアンコールが沸き起こったのもうれしかったです。

いちばん最後はあえて未発表曲の「途方もないこと」を歌わせてもらいました。

「途方もないこと」 ※2018年頃に作曲

季節の終わりに
次の始まりが 芽吹くように
君の言葉 少しだけ変わって

瓦礫の向こうへ
浜辺の向こうへ
懐かしい この願いは
途方も無いこと

君の喜びが 僕の喜びに 変わる時
ちいさすぎて 途方も無いこと

誰が君を泣かす
誰が君を殺す
誰が君を思う
誰が君を愛す

薄明かりのした 誰かがささやく
手を伸ばせ 手を伸ばせ
その闇の向こうへ

手を伸ばせ 手を伸ばせ
その闇の向こうへ

まだまだ、けして気を抜くことは出来ないけれど、
主催、スタッフ、演者、お客さん、
この双方向からの努力と情熱があれば、ライブシーンはきっとまた息を吹き返すと確信しました。

皆ひとりひとり、コロナの現状についての考え方は違うと思うので、お誘いが強制力として働いてしまったらいけないと思い、ごく親しい仲間にも特に声掛けをせずに当日を迎えましたが、河合宏樹くんや戸波くん、また尊敬する先輩である勝井祐二さんが観に来てくださって、あれこれ話せたのも嬉しいことでした。

駆けつけてくれたタイコウクニヨシさんの撮ってくれた写真が
「一生だいじに取っておきたいな」と思う内容だったので、
この記事に掲載させて頂いてます。

夜

僕の音楽は、テレビとかで流れまくって広範囲で支持を集めるようなものではないわけだけど、
でも常に、いつでも、お客さんとともにありました。
はっきりと顔を思い描くことのできる、生身の誰かとともにある音楽でした。
今そのことを誇りに思います。
ありがとう。

みよちゃん






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追記:
タイコウさんの写真、最後の1枚は、常連客のMちゃん7歳と、ディスタンス保ちつつサーカスナイトしている様子。会場は森の中で客電がないので日没以降は客席が真っ暗になってしまい、とにかくこの久しぶりの機会にお客さんたちの表情が見たかった自分は、ステージ用に設えてあったライトを固定したパイプ椅子を全身に絡ませて歌う展開に。こないだLIFE HOUSEでPAさん特集やったときに「裏方とはなんぞや」という話が出たけれど、演奏しながら同時に照明さんもやるのは自分の性格にあってんなーと思った。笑

noteでの記事は、単なる仕事の範疇を超えた出来事について、非力なりに精一杯書いています。サポートは、問題を深め、新たな創作につなげるため使用させて頂きます。深謝。