見出し画像

職種による区別と差別


最高位の業種とは

難関資格をパスして、さらにその資格をもってその業界にはいり、仕事が自分の適性にあっていてどんどん社会的にも認められていくようになることを、多くの人は夢見ています。例えば、医者、弁護士、公認会計士などそのたるものと思います。
腐っても鯛という言葉のとおり、医者や弁護士にはなったものの、運悪く仕事や運に恵まれない場合でも、その業種で仕事をする限り、社会的にそれなりのステータスと収入が約束されています。

そういう人達はさておき・・

時給は世相を表す鑑

それぞれの職種を時給で比較した場合、それぞれに明確な相場というのがあります。これはまさに社会的ステータスと比例しているように思われます。働く本人の心構えで、その仕事の価値が全然変わってくるものとは思います。ただそれは主観です。業務区分により、時給は異なり、社会的ステータスは、わかりやすいところで時給で測られるているのが現状なのです。そして、残念なことに、時給区分は、社会的ステータスひいては潜在的な差別意識にもつながります。

責任が重いのに時給が低い職種

それは「事務職」。
以前、リスキリングにより悪い方向に流れることがあるという話をしましたが、一番、流れて行ってはいけない先は、事務職。
公認会計士や税理士、社労士、行政書士の仕事は「事務職」っていわないですよね、「・・のサポート」が事務職ということになります。
企画開発、編集、広報、Webクリエーターなどは、バイトや就活をした人ならおわかりのとおり、こう呼ばれる職業には経験が重要視され、またそういう職業を「事務職」とはいいません。

クリエイティビティがなく主体性もなく、定型業務の繰り返しでよく、誰でも手や体を動かすことで対処できる雑事全般をこなすのが事務職です。
これには会計経理も含まれます。というのも「小口現金や伝票整理に仕訳入力作業」は雑事ですし、会計ソフトに入力してあれば年度末財務諸表は自動に出てきますからね。
実のところ、給与計算や源泉徴収票の作成とか人事関係の書類とかも業務にはいってきますが、この担当者は神経を遣うのにこれら作業は評価対象にはなりません。そうした「気を遣うめんどくさいルーチン」はそこそこ規模の会社はもはやDX化して人手を排しています。

「事務職」は「家庭における家事」と同じ

家事って、評価されていると思いますか?そういうことなんです。家庭でいうところの「家事」の扱いとほぼ同じと思えばよいでしょう。

お買い物、お金の収支バランス、ゴミ出し、近所やPTAとの折衝、備品の補給、手紙を出すための住所録管理・・
「会社でいう事務職」は「家庭でいう家事」すなわち「その他雑事」 です。パパママストアだと、パパが営業でママが経理や伝票整理、電話対応ですよね。感覚的にはそれと同じです。

「事務職」の上を狙え

家事は永遠です。でも楽に時短していくことができます。それと同じで、事務職も、社会全般にWEB対応が当たり前になりAI活用が浸透するにつれ、間違いが許されないルーチンワークはシステム化されていきます。なので、残るは、手作業部分です。即ち、紙媒体の扱いと発送手配などです。システムを取り入れる予算がない個人事業主や昭和をひきずる古い体質の事業所は、事務係を雇うでしょう、時給1000円~1200円程度でしょうか。でも雇われたら、結局、表現できない雑事も引き受けることになります。
時給だけではありません、家事を一手に担う専業主婦が「無職」と社会的に軽んじられるように、事務員は「雑事をする人」と軽んじられる傾向は変わりません。
たしかに雑事に終わりはないので、事務員の仕事はこれからも生き残るため、ある意味つぶしが効く職業ともいえます。だから、リスキリングで狙う職業ではなく、最終手段と考えたほうがよいかと思います。

時間で仕事をしたい人のためになる職業

ブログやせどりビジネスなどSNSを利用したビジネスもとっくに一巡二巡しました。AIが普及して、若い人ほどスムーズに身近に取り入れているようです。そうして、高度な画像編集もAIやそれを利用したツールを使えば、プロに頼まなくても素人でも高度なものが作成できるようになってきました。AIに仕事を奪われた人も多いと思います。
めっちゃめちゃベタですが、若いうちであれば、高度な専門資格あるいは技術を取得することです。一番手っ取り早いのは、プログラマかもしれません。特になんらかの資格も特技もないなら、若いうちなら未経験OKの会社でOJTで体得していくのが手っ取り早いでしょう。

って・・ベタだ・・でも、アプリケーション開発者は、絶対的に重宝されますし、時給がどんなに低くても2000円。歳をとるごとにプログラミングへの柔軟性を失っていく(人の適性にもよる)ので、はやいうちに「設計」までできるようになることで、そうなれば時給はぐんぐん上がっていきます。
システムの世界は資格試験はあまり関係ありません。キャリアを積むことが第一です。

リスキリングはちょっと待て

すでになんらかのキャリアを積んでいる場合、安易にそれを捨てないことです。もし疲れていったん休みたいのであれば、考える時間をとって、今一度離れてみると、きっとわかると思います。途切れたキャリアの修復は、結構元に戻れなかったりして、失うものが大きかったりもします。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?