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長女が生まれたとき、僕はなぜ育休を取らなかったんだろう。

こんにちは、上原です。

先日、長女が5歳になりました。
まぁ保育園に行ってからも大はしゃぎ。自分が世界の主役だと疑わないこの一日をおもいっきり楽しんでほしい、と感じた日でした。

さて、最近は男性の育休だったりジェンダーギャップ調査の件だったり、育児・男女にまつわるニュースが連日タイムラインを賑わしているように感じます。おそらく、2020年は更にこうした動きが大きくなるんじゃないでしょうか。
こんな事業をやっていることもあり、かなり関心を向けているつもりです。)


育休を取得した、という男性にお会いすることもすごく増えてきたなと感じています。

僕はwithwork というママ向けの転職支援事業を行っており、女性が今の日本社会で子育てとキャリアを両立させることの難しさを日々感じています。そしてその解消のためには、男性の働き方を変えていくことが欠かせない、とも強く思っています。
一方で、そんな立場でありながら、僕は育休を取っていません。

その理由は、何か意思やポリシーを持ってのことでは、正直ありません。ちょうどForbesさんの記事を見て、改めて言語化しようとこの記事を書いてみることにしました。

長女が生まれ、保活の無理ゲー感に絶望したとき


2014.12.27に長女が生まれました。里帰り出産でした。
その頃自分は一社目のITベンチャーで働いており、それはまぁハードワーク当たり前の時代でした。
育休を取る、なんて事は1ミリも考えたことがなかったです。
出産後は3ヶ月ほど妻が地元で過ごし、自分は月イチ程度で顔を出す程度でした。子どもの写真を見るのも楽しみだったし、子どもの事ばかり考えていたと思います。ただそれでも、その状況に何も違和感は持っていませんでした。

自分が一番育児へのコミット感を高めたきっかけがありました。それが保育園を確保する活動、いわゆる"保活"です。どうやったら保育園って入れるんだろう?と思って徹底的に調査し、区役所に通い詰めました。

まず愕然としたのは、保育園申請関連の資料や、HPを見たとき。あまりの分かりづらさ、情報検索性の低さ。
あまりのわかりづらさに、こんなの育児の傍にやるとか無理でしょ、、と思い立ち、保活関連のタスクはほぼ全て僕がボールを持ちました。保育園見学は1件だけ行きましたがが、先生に「え、お前もくるの?」みたいな顔されて心が折れました。

こんな負担を妻だけに背負わせるのは無理があると思ったし、仕事上でもリサーチ業務には自信があったのでここぞとばかりに張り切って対応しましたが、夫婦の連帯感がぐっと上がったイベントだったと記憶しています。

(結局、過去のデータから家から若干遠くても入園できそうな保育園にターゲットを絞り、入園が決まった後に保育園の隣に引っ越しました。それから定期的に保活相談を人から受けています。)


男性育休という緩やかな世の流れと、それでも自分は育休を取らなかったときのこと


メルカリ小泉さん(当時はCOO)の育休取得のニュースに大変驚いたものです。2017年のことですね。

へぇー、すごいなぁ。それで会社が回るのか〜。と、なんとなく他人事のように捉えていたと思います。
その時はまだ、「稀有な事例」としか自分も捉えられなかったんだろうと思います。しかしその後徐々に男性育休を巡る議論も活発化し、明らかに世の空気が変わってきている感覚がありました。エポックメイキングな出来事が人の価値観を揺さぶるんだなと実感もしました。

そして2018.3.1に次女が生まれました。
妻が切迫早産で自宅安静になり、出産まで保育園の送迎は自分担当でした。PJも佳境だったので、あの頃はなかなかハードでした。その時がちょうど、前職で担当していた大きめのPJがようやく収束しつつあるころ。

育休については、このころは頭をよぎっていました。ただ結局、1週間有給で休んだ程度です。

「この状況で自分が育休を取るのは、なんか違うんじゃないか」
「次のPJも控えているし、自分が数ヶ月不在になるのは問題がある」
「給与も減るし、まぁ無理に取らなくていいよね。自分は父親としてやるべきことをやろう」

と、自分の中では育休を取らない理由がたくさんリストアップされていました。今思うと、
・自分がチームには必要だ、というバイアス
・父親は無理に取らなくても、というバイアス
があったのだと思います。

一方で、会社の人たちからは「育休とらないんですかー?」みたいな声も掛けてもらってたんですよね。何を葛藤していたんだろう、と今になっては思います。ちなみに、自分が過去在籍していた会社も今では男性育休を取る社員がいるそうです。

「一人目」って大変ですよね。周囲からは「イレギュラー」と捉えられるので、当事者はその目線の中で孤独になる瞬間もあると思います。(これは女性の場合もそうですよね)

自分がそうなれたらよかったな、というちょっとした後悔は残っています。

育休は、父親になるための育成期間

そして、育児を二人三脚にしていくことで得られる家族の連帯感や、自身の価値観への変化を味わえることこそが、大きな価値だと思います。僕は妻から、「長女が生まれて半年くらい経ってから、父親らしくなったね。」と言われたことがあります。やっぱり最初は、まだ実感が持ててなかったんでしょう。そう思うと、育休は父親としての育成期間になるのかもしれません。(僕の場合は、保活が一つのスイッチでした)

育休取ってもない身でそこまで書くのもどうかなとは思いますが、自分の反省や後悔も込め、あえて言語化してみました。「後悔」については、まさに  #もっと一緒にいたかった という男性育休100%プロジェクトのメッセージに現れていますよね。ぜひ見てほしいムービーです。


男性が育児に関わることを、当たり前に

マミートラックに遭っている、というママの声を沢山聞いています。
聞いていくと、「価値観がアップデートされていない環境の負」を感じます。

女性が子育てしながら時短で働くことへの理解がないことと、男性が仕事優先になり育児へ関われないこと、はきっと表裏一体で、「社会の価値観がアップデートされていないこと」が根本にあると思います。

2020年は、アップデートが進んでいく年になるんじゃないかと感じています。
自分たちも、小さな存在ですが、少しでも前に進めていく影響力を持てたら、と感じます。働き方を変えたい、という方は是非気軽にご相談下さい。

(まだ2名枠あります)


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