DEI推進カンパニーとして、DEI Policyを考え抜いた話。
はじめに
こんにちは、XTalentの上原です。
「フェアな労働市場をつくる」をミッションとするXTalentでは、本日このようなプレスリリースを出しました。
DEI Policyはこちらからご覧ください。
もともとwithworkというワーキングペアレンツの転職支援からはじまった弊社は、女性社外取締役の紹介事業やDEIコンサルティング事業など、DEI推進(Diversity, Equity, Inclusion)をテーマに事業を広げてきました。
そんな弊社だからこそ、まずは自社のDEI Policyを定め発信しようと今回のプレスリリースに至りました。
このnoteでは、その策定にあたっての考えや策定プロセスを紹介します。
そもそも、「なんのためのDEIか」を考えた
とてもそもそもな話なんですが、今回DEI Policyを策定する上で一番考えたのはこの点でした。最も大事なことだけど、実はDEIに関する議論の中で最も合意形成が取れていないことなのでは?と思っています。
ダイバーシティはイノベーションのため、また人口減少の中での労働力確保のため、という観点はよく語られます。それも勿論企業として取り組むに値する、重要な観点です。ただ、それはあくまで結果であり、もう一つ手前の議論が必要なのでは?とずっと感じていました。
というのも、DEIの大きな意義の一つとして「人権尊重」があることは間違いありません。
この個が尊重されているべき、という視点と企業成長の視点は、決して分離したものではなく繋がっているものとして捉えられるんじゃないか、という問いを今回あらためて考えてみました。
企業の存在意義は、ミッションを実現することにあります。
つまりミッション実現のために集まった個人の人権を尊重することこそが、むしろ企業のミッション実現に繋がっていくということです。
人権尊重というと少し固く聞こえるかもしれませんが、ここでは「自分らしさの発揮」と言い換えてみます。
メンバーひとりひとりが自分らしさを発揮できることで、組織が強くなり、企業のミッション実現に近づいていく。この一連の矢印をどこまでシームレスにしていけるかが大切なのです。
でも、これはそんなに簡単なことではありません。じゃあ一体、何が難しいのか。
それは、「互いの差異を認め合う」という組織の土壌をつくっていくことの壁だと感じています。個々が学習し、互いを活かし合う文化を作っていかなければならない。これは決して簡単なことではないことです。
でも、そうすることで生まれる価値はとても大きい。
企業が従業員の人権尊重=自分らしさの発揮に向き合うことは、「守り」の側面だけではありません。心理的安全性の上に成り立つ多様性として、組織にとっての強みになるという、「攻め」の側面へとつながります。
このような価値が、この一連の矢印をシームレスにし、企業のミッション実現へと近づけていくのだと考えています。
重ねていいますが、これは簡単なことではありません。
でも、だからこそ企業として向き合っていきたく、そのための宣言としてDEI Policyを定めたいのです。
DEI Policyをつくるプロセス
今回、ポリシーを策定するに当たり以下のようなプロセスをとりました。
・有志メンバーでのディスカッション(発散)
・PJメンバーでのディスカッション(収束)
・最終的な文言、ドキュメントへの落とし込み
有志でのディスカッションでは、まず上記にあるようなDEIの目的共有と、各ステイクホルダーに対するビジョンについての議論を行いました。
(ちなみに・・「有志参加」として社内に告知しましたが、結果的に全員参加となりました。感謝。)
それぞれ、色んな表現や切り口を示して頂き、最終的にはmiroで分類をしていきました。
とはいえここからの収束が難しい。
この先はPJメンバーに限定したディスカッションで、収束に向けた議論を重ねました。それぞれ言葉に対するニュアンスの込め方や感じ方、解釈の差異などがあり、本当に一つのワーディングだけでMTGを費やすようなこともありました。また自分たちの主観に依存することがないよう、海外の文献も都度参照しています。
こうしてボトムダウンとトップダウンの繰り返し、そして意図しない伝わり方とならないよう複眼的なチェックを経て大枠のメッセージが定まりました。
更に方針だけでなく情報の開示も行っています。こちらはバックオフィスのメンバーと連携しながらXTalentらしい情報開示のありかたを考えました。できる限りオープンに、またスタートアップゆえの未成熟さも「これから」を見据えた発信にしていこうと話し合いました。(例えば、まだ取締役は自分のみ、それ以外の役職もない良くも悪くもフラットな組織である点など)
自分たちの良いところ、また一方でこれからの伸びしろについての気づきを得られる機会でもありました。
これから、DEI Policyをどう活用していくか
こうして出来上がったXTalentのDEI Policyですが、やはり大事なのはこれからの活用の仕方だと考えています。
まず何よりは、社内への継続的な浸透です。形骸化せず共通言語としていくための取り組みは勿論、これから仲間となってくれる人たちにもどう伝えていくか。
すでに考えている施策も多々ありますが、とにかくトライアンドエラーを重ね、継続的に発信していきたいと思います。
これからこうしたポリシーを定める会社は更に増えていくのではと想像していますが、その参考事例となれるようがんばります!
気になる方は、ぜひTwitterのDMなどでお気軽にお声がけください。
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