生成AIの力で、プログラミング未経験の私がアプリを作成!2023年まとめ
「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに、医療プラットフォームを提供しているUbie株式会社の医師の白石 達也です。
2023年、医師の僕にも新たな挑戦が訪れました。それは、生成AIを使ってアプリを作ること。僕にプログラミングの知識はほとんどありませんが、ChatGPTの助けを借りて、思いがけずアプリ開発の世界に足を踏み入れることができました。今回、そんな僕が2023年に作ったアプリ(の一部)を紹介します。
1. 電子カルテーSlack連携くん
当院では、患者さんが来院したときに、「誰々さんが来院しました〜」とSlackにメッセージを送っています。(必要な情報などをスレッド内でやりとりしたりしています)
ただ、忙しい時にSlackにメッセージ送るのは地味に面倒。なので、電子カルテ(デジカル)のステータスを変えたときに勝手に送るようにしました。
「検証機能」のElementで要素を確認することやChrome拡張機能を作ることが初めてだったので面白かったです。
実際に仕事が楽になったのでよかったな〜と思います。
2. 患者さんとの会話をカルテにしてくれるくん
患者さんと会話しつつ、カルテを入力するのはなかなかハード。これを簡略化したいよね〜というところから作ってみました。
詳細はこちらの記事を参照ください。
こちらは実際の診察室で使うには色々な壁があり至っておらず。
Xcodeとか使ってアプリを作ったことが初めてだった、また「AIを使ったアプリ」を自分で作ったのが初めてで嬉しかったです。
3. 訪問診療グループ作成くん
非常勤先の訪問診療クリニックで「なるべくルートに無駄がない形で、その日にどの患者をまわるか設計するのが大変」と聞いたので作りました。(調整中)
患者さんの ①訪問可能曜日 ②担当医 ③住所 を入れると、どの医者がどの日に誰を回ると効率がよいかを出力してくれます。
Google Maps APIで、経度・緯度を取得して、訪問可能曜日(医者・患者ともに)を加味してクラスタリングしています。1クリニックが月に1回使う程度であれば、Google Maps APIは無料枠でも充分でした。
Google Maps APIを使うことや、クラスタリングが初めてでとても勉強になりました。
4. 医療コンテンツレビューくん
Ubie社で、「ユビー病気のQ&A」という一般向けに医療情報をわかりやすく解説するサービスを作っています。
コンテンツを作成したのちに、わかりやすく書けているか、医学的に不足してないかなどをGPTレビューをはさむことで、レビュワーの負担を減らせないかと思い作りました。
Googleのスプレッドシートでコンテンツを作成→GoogleAppScript(GAS)+GPTで、作成されたコンテンツをAIがレビューしてくれます。
スプレッドシートを使うことが多いので、GAS+スプレッドシート+GPTの組み合わせは今年たくさん使いました。
Ubie社の生成AI活用事例 10選の記事でも取りあげていただきました。
5. 内部リンクチェッカー
4と同様、「ユビー病気のQ&A」の作成に関わるツールになります。
記事に、参考文献などほかページへのリンクをつけているのですが、手作業でリンクをつけるためにミスをすることがありました。これをなんとかしたいと思い作成。
github上にpythonでコードを記載して、Streamlitを使用して、社内で使えるようにしています。
Githubにコードを書いたり、それをStreamlitを使って動くようにするというのは初めてで楽しかったです。たまに動作が遅いときがありますが、内部リンクの確認作業はとても楽になりました。
終わりに
ChatGPTの登場により、非エンジニアでもサービス開発に挑戦しやすくなったと感じた1年でした。実際にアプリを作ってみることで、エンジニアの方々の技術の凄さを改めて実感しています。
医療と生成AIの融合がもたらす可能性は興味深く、現場での実践を通じて学んだことを生かし、これからも医療の領域でAIを活用する方法を探求していきたいと思います。
そのほか
AIスタートアップに入社した医師としての記事を書いてます。
2023年にこんな発表もしてました。
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