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これから大学受験を目指す君たちへ③

大学に入学してから30年経った今、子どもの受験に際して、もう一度大学に入ることを考えてみています。

前回は、大学に入る目的について考えてみました。
今回は、大学で何を学ぶのかを考えてみたいと思います。
大学の学部は専門性があるので、どの学部に入るのを選択することが既に大学受験のスタート地点と言えます。
ここで初めて理系か文系かという訳が出てくるわけですが、最近は学部の名前も難しくなって、なんだか良くわからない名前のところも増えています。
社会人になって大学で学んだ知識が即戦力として使えたかと言われると、怪しいもので、実社会でのビジネスの現場においては、また違う知識が必要になって来ますし、今考えると、大学で学ぶことは、その時点で専門性が高いとは言え、最先端とは限らないことなのかもしれません。
今思えば、そういう意味で大学で学ぶべきことは、知識ではなく、思考プロセスなんだろうと思います。
実社会においても、正解を出すことよりも、そのプロセスのコンセンサスが大事という場面の方が多いように思います。そして、最初にでた答えが正解なのかどうかというのは、いろいろな答え合わせをしてみないとわからないことが多いので、答えを検証するプロセスや考え方を学ぶことが大事なんだと言えます。
そう考えると、文系とか理系とか、国語、数学、理科、社会という学校の教科のテストの点の良い悪いで、学部学科を決めてしまうことはとてももったいないことなんじゃないかと思います。
自分は何を学びたいのか、そしてそれを社会に対してどのように生かすことができるのかをやはり一番に考えて欲しいなと思います。

自分が高校生の時に考えていたことははっきり覚えていないのですが、理系でも文系でもない学際領域での学びをしてみたいと言う理由で大学と学部を決めました。興味があるものを色々学びたかったこともあり、総合大学で学べたことは、とても良かったと思いますが、もっと目的意識を持って学べたらもっとよかったかなとも思います。

しかし、それは、今だから思うことであって当時の自分にそこまで考えが及ぶことはなかったのかなと思います。これはどうしても鶏卵で、将来の職業がわかっていれば、そこから逆算で学ぶことができますが、人生初の大学でそこまで求めるのは酷なことなのかもしれません。

実際、そういう目的意識を持つことは、社会人大学でやれるので、最初の大学で学ぶべきことは、思考のプロセスを学ぶこと、議論をする練習をすることなのかもしれません。

しかし、当然のことですが、大学は自由の場なので、目的意識を持たなければ、あっという間に3年生になり、すぐに就職活動が開始されることになります。余裕があれば、大学院という選択肢もありますが、目的を持たないで進学すれば、余計にその先の人生の選択肢も狭くなることになります。

そう考えると、人生の角度と初速を決めるのが大学だとすると、どこに入るのか(入らないのか)を決めること、考えることがとても大事だと言うことにならざるを得ません。
もちろん、人生は大学だけで決まらないと言う反論はあると思います。なので、所詮は大学なのかもしれませんが、それでも16歳という年齢はとても大事だと言うことは変わりません。

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