![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/108427471/rectangle_large_type_2_600548dd72b89efa844f361cfeffb251.png?width=800)
Photo by
takasaba
かたち
同じ夜に
見えない壁が
張り巡らされる
そこを伝って
過去を紐解くように
涙がそっと
斜めに落ちていく
ため池で
僕らは出会うのさ
人である必要はなく
ただいればいい
そう語る言葉も
特にいらない
そっと
寄り添ってくれれば
昼のかたちは
仮初なんだと
通じ合うから
涙の痕跡も
見えない時代だから
お互い気づきもしないで
ドラマは
前世紀に終わったみたい
でも
同じ夜に
何度も
見えない壁は
張り巡らされて
同じような
涙は今も
流れている
気付かないだけ
見えないだけ
想像するのも
疲れるくらいに
僕らは
昼のかたちに
擦り減っている
涙が霧状に
朝をぼやけさせて
忘れながら
明日が来るなんて
誰も
信じていない
そうやって
やっと
みんな生きているのさ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?