プラットホーム
列車が通り過ぎる
風がプラットホームを
包み込んで
身体が少しだけ浮いた
地に足がつかない
そんな表情のまま
僕が映る
窓が揺れている
あの頃にしてしまう
感受性から
僕を解放するのは
勇気のかけらたち
それが出来ない
壁に沿って
レールは敷かれ
僕は歩いてきた
通り過ぎる
列車は別次元で
風も幻
言葉は散ってしまったものを
美しくディスプレイして
戻り道のウインドウを
壊す手を
躊躇わせる
レールに沿って
行くしかない
運命だとか
何だとか
ちょうどいいのを
着せながら
お前が歩いていくのを
後ろから見る
そのビジョンが
最後にお前に
届く頃
また
プラットホームを
列車は通り過ぎて
誰かが似たような
ループを
追体験するだろう
たまには
外せよ
いろいろなものを──