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ここで確認。魚を届ける黒潮の動き。

鰹の食べ頃。世間では春先に獲れる鰹を初鰹と呼ばれている。
それに伴いあらゆるとことで「黒潮」という言葉がちらほら飛び交う。

黒潮は我々人間にとって最も大切な資源のひとつであると考えています。

もしも黒潮が日本列島を通っていなかったら
美味しい魚を食べれる機会は必ず少なくなっていたと思うし、
日本の食文化は農耕と共に水産資源とが重なり合い、高度な食文化を築き上げていったのではないかと思う。

そこでひとつ
地球が作り出した、魚達のハイウェイ。
黒潮動きについてお話しをしようと思います。

 日本列島にとって、黒潮はまさに母なる海、恵みの海流である。

赤道付近で発生する黒潮は冬が終わり春に近ずくにつれて南方からたくさんの魚を乗せて北へ進んでいきます
沖縄から始まり、九州南部で対馬海流と黒潮とで分岐し太平洋を走り三陸あたりで北から流れ来る「親潮」とぶつかり消滅していく。

この親潮を端的に説明すると。
「北からやってくる植物性プランクトンを多く含んだ豊かな海流」である。

この黒潮と親潮が交わる場所では壮大なお食事会が開催される。
代表的な出席者は以下の通り。

黒潮には鰹を筆頭に、
プランクトンを餌にする稚魚
それを餌にするアジ・サバ・イワシ。
それらを餌にするブリ・カツオ・シイラ・マグロ。
またそれらを餌にするサメ・カジキ。
そしてクジラ。

親潮からは栄養満点の植物性プランクトン。

そんなこんなで、波に飲まれ酒に飲まれ腹を満たした黒潮からの参加者達は帰路に着く。

※今から少し鰹にしぼってお話します。

帰宅途中に獲られる鰹は長旅で身に付けた筋肉と脂肪が乗り格別に美味しいのです。
戻り鰹には脂がたくさんのって美味しいと言われる由縁です。

なぜ初鰹は美味しいと世間では言われているのか。

それは、脂は少なく身は赤く染まりピッチピチだからです。
おすすめはやはり鰹のタタキ。
それ以外にも理由はちらほらあるのですが、江戸時代から初物は素晴らしいという風習があってその名残が今でも残ってるだとか。

僕は削り節屋に勤めているもんで、やはり脂の有無で鰹節の質は圧倒的に違ってきたりするのは非常に興味深い。

※話を戻します。

黒潮がもたらす日本人への影響ははかりしれません。
想像してみてください。毎日のお肉ばかりの食事。
ふと振り返ってみると、気分転換につくる魚料理が食事を豊かにしてくれてたりはしていませんか?

海に国境はありません。
魚に国籍なんてありません。

地球が創り出した秩序のもと我々は魚達を美味しくいただく事が出来ているのです。

食卓に並ぶ魚達は黒潮が日本列島へ運んでくれた海の幸なのです。
いつもより少し感謝の念を抱きながら魚と接していただきけたらなと思います。









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