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【読書記録】ずる: 嘘とごまかしの行動経済学 その1

皆さんこんばんは、福田達也です。

今日からは、また新しい本を読み進めていきたいと思います。今回読む本はこちら。『ずる: 嘘とごまかしの行動経済学(ダン・アリエリー)』です。

行動経済学の大家、ダン・アリエリー氏の著書については、以前も『予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』を紹介させていただきました。

今回はより嘘やごまかしを起こしてしまう原因にフォーカスされているとのことなので楽しみです。今回は、序章を読んで学んだことや感じたことをアウトプットしていきます。

行動経済学とは?

内容に触れる前に、そもそも行動経済学とは一体何でしょうか。従来の経済学の視点では、私たちの行動・意思決定は合理性を持って判断しているという考え方でした。

しかし私たちの行動を見ていると、どうにも不合理な意思決定をしている場面が多々あります。行動経済学では、私たちのこのような不合理なふるまいから、人間の基本的な傾向を掘り下げ、実験を通してその心理的・環境的な要因を明らかにしていくアプローチです。

合理的に不正を犯すとは限らない

私たちのこの不合理性は、不正を働く際においても発揮されています。書籍では「シンプルな合理的犯罪モデル(SMORC)」と呼ばれるこれは、私たちは不正を犯すことで想定される費用と、それによって得られるリターンを比較検討して不正を犯すかどうか決定しているということです。

大きな不正については確かに当てはまる部分もあるかと思います。ですが、私たちが身近に起こすような小さな不正については、SMORCの考えだけでは明らかに説明できません。

例えば雨の日にビニール傘を拝借するような、経費計上すべきでないものも正当化して経費にするようなちょっとした不正。こうした一つ一つについて合理的に損か得かを毎回判断しているという人は少ないでしょう。

あるいは、合理的に考えれば気づかれる確率が低く利益が大きくなるような窃盗。合理的に考えれば不正を犯した方が得が大きいと分かっていたとしても、何かが私たちを踏みとどまらせている。

こういった不正がなぜ起こるのか、そしてそれをどのようにして抑えるのかということが本書のトピックだそうです。

終わりに

今回は新しい本の読み始めということで、最初の章について紹介しました。

行動経済学を学んでいくことは、他人の振る舞いを理解するという点でもそうですが、自分の中の非合理性を認め、対処していくという観点からも価値のあるものと思います。

読み進めていきながら、自分の学びに変えていきたい所です。

本日も読んでいただき、ありがとうございます。
また次の記事でお会いできることを、楽しみにしています。

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