見出し画像

あるべき議論の姿を設計するために議論の骨格をつかむ【本から学ぶ】

みなさんこんばんは、福田達也です。

仕事で議論をしている時に、なんだかなんの話をしているのか分からなかったり、みんなそれぞれ好き勝手なことを言って収集がつかなかったり、結局議論がまとまらなかったりした結果、ただ時間が無為に過ぎていってしまったという経験はないでしょうか。

こういったことは、ぼんやりとした状態で打ち合わせに臨むと起こりがちなことだと思います。このようなアクションに至らない打ち合わせを避けるためには、全員の参加の姿勢はもちろんの事、議論をあるべき姿に導くファシリテーションの技術は重要になってきます。

私もファシリテーションの技術は日々勉強中で、まだまだだと感じることばかり。今回は書籍を読んで学んだことを中心に、自分の理解促進も兼ねてアウトプットしたいと思います。

本日の書籍はこちら。『ファシリテーションの教科書―組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ』より、『議論の大きな骨格をつかむ』です。

2章の要約

議論を適切にファシリテートするためには、事前の準備(仕込み)が不可欠である。ここでの「仕込み」とは、「自分の考えている結論」に向けて誘導することではなく、「議論をするという目的を達成するために、何を考え、議論するべきか」に誘導するための準備である。

仕込みで行うべきことは大きく以下の3つである。
1.議論の「出発点」と「到達点」を明確にする
2.参加者の状況を把握する
3.議論すべき論点を広く洗い出し、絞り、深める

仕込みで最初に行うことが、議論の「出発点」と「到達点」を明確にすることだ。ここでは、以下の合意形成のステップから、どこを議論の出発点とし、どこを議論の到達点とするのかを明確にする。

【合意形成のステップ】
1.場の目的の共有・合意
2.アクションの理由の共有・合意
3.アクションの選択・合意
4.実行プラン・コミットの確認・共有

また、議論の出発点と到達点を決める際には、できる限り明確で具体的な到達点を決める。その上で、参加者の状況を予想し、議論の出発点を決定する。最後に、出発点から到達点までの間を考慮し、議論の進め方を決める。

議論の出発点と到達点を明確にする

今回の内容は、議論をファシリテーションする上での仕込みの話で、さらにその中の議論の骨格をつかむという部分でした。

会議がふわふわしたり、議論がまとまらない時は、多くの場合この出発点と到達点が不明確だという風に感じます。そもそもどういった目的で会議をしたいのか、最終的に何を決めたいのか、参加者はどういう意図で集められているのか、全員がどういう状態である事を想定しているのか、こういった一つ一つを具体的に明確にしていくことも、ファシリテーターの仕事です。

自分の場合、会議を設定した人がそのままファシリテーターとしての仕事をすることが多いです。そのため、自分がファシリテートする場合には、事前に参加者にアジェンダを配布して議論したいことを明確に伝え、会議の最初に、改めて会議の目的と今日のゴールを伝えるようにしています。

こうすることで、参加者それぞれが何を議論したいのかが明確になるため、事前の準備がし易いですし、議論の中でもアジェンダに沿った議論なのかどうかを逐一確認し、ズレている場合には軌道修正することが容易になります。

今回読んでいて改めて学んだことは、参加者の状況を予想するところです。ついつい、自分が持っていきたいゴールばかりを見たり、分かっているに違いないと参加者の前提が置いてけぼりになってしまうことがあります。そうならないようにも、それぞれの参加者がどこまでの知識や前提を持っているのか、想像を張り巡らせながら、議論の骨格を創っていきたいと思います。

終わりに

今回はファシリテーションの教科書の書籍より、仕込みをするために議論の骨格を掴む部分について紹介しました。

会議がうまくいくかどうかは、事前の準備が8割や9割と言われています。それだけ重要なのにも関わらず、ついつい議論が始まればなんとかなるだろうサボってしまいがちな部分でもあります。

お互いが気持ちよく仕事をするためにも、仕込みを十分にして会議の場を設けていこうと思います。

本日も読んでいただき、ありがとうございます。
また次の記事でお会いできることを、楽しみにしています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?