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フィットネス業界はこれからどう動くのか

こんにちは、辰田です。

コロナ禍の影響で3密回避が新常態になっています。僕たちが運営するスモールジムはもともと少人数定員制なので3密になることがそもそもありません。3名以内、5名以内などジムのスペースや人員配置に応じた定員を設定しています。トレーナーひとりあたりが適切なトレーニング指導をできる限界人数は最大5名程度です。どんなにテキパキ動いても一人では限界があります。パーソナルトレーニングは1対1です。そこから勘案してもグループとなれば5名程度が限界であることは現実が物語っていますね。

少人数といいながらトレーナーおひとりで10名以上を同時に指導しているジムや行政主催のお教室、スタジオを見かけます。

普通に思います。「全然、目が届いてないですやん」

僕たちは常に公言しています。

「トレーナーの目が届く範囲でしかお客さまを受け入れません。それ以上の同時指導は僕たちの限界を超えます」

効率や生産性だけを考えればいいわけがありません。なんて労働集約的なビジネスだろうか。。しかしそれが今、お客さまから選ばれる理由のひとつになっています。そうであれば僕たちはそのポリシーを崩さずにできることをやっていこうと思えます。

僕は地方都市金沢で育っているので、元々人混みや密集空間というロケーションは好きでありません。地方都市はどこに行っても東京ほど混雑することはほとんどなくて快適です。よほどの人気店でもない限りは行列になって並ぶこともあまりありません。都会育ちの方でもこの様な状態が大好きだという人は少ないのではないでしょうか。

運動といえばフィットネスクラブ。こちらは時間によっては過去、大混雑していました。先日スモールジムにご入会された方はこんなことを仰ってました。

「コロナ前のジムはマシンは順番待ち、スタジオは隣や前とぶつからないように気を遣う、数人しか入れないサウナ、ロッカーで隣や上下で着替えが被る、スタッフさんからは「こんにちは」以外声をかけられたことがない。コロナ前はそこまで気にならなかったけど今はちょっと。。ここ(スモールジム)は違うと聞いて入会した」(あくまで個人の意見です)

僕たちの提供したいサービスの裏返しです。スモールジムは大型のフィットネスクラブでは提供できない、「よりよい運動環境を提供すること」が主軸としているのでこれは自然な結果だと思います。

コロナ禍の今はフィットネスクラブも人数制限はしているのでしょう。その結果、お客さまは以前よりはるかに快適と感じていることでしょう。その反面、制限によってフルタイムの会員なのに思うように利用できない方もいると考えるとすでにそれはフルタイム会員とは言えません。その矛盾に対して各社どのように対応しているのでしょうか。

「お客さまに快適なサービスを提供すること」を企業の目的や理念に掲げるフィットネス企業は多いです。本当にそうであれば今の混雑していない環境こそが本来の姿勢だと思います。

とはいえ、顧客数を減らし利益を下げたままでは存続ができませんから、クラブ側はお客さまの快適さを維持したまま利益を上げることを考えなければなりません。

フィットネスクラブはこれまでの30数年間ほぼ同じビジネスモデルで推移してきた業態です。しかしここに来て構造改革が急務となりました。多くのサービス業従事者がコロナ禍が落ち着けば過去と同じに戻ると考えている方も多いとのアンケート結果も散見されますが、僕は全くそうは思いません。

これから正念場を迎える業界です。ぜひ頑張ってほしいと思います。


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