二十歳の心を取り戻したい

第二のモラトリアム期間、だなんて言ったら大げさかもしれないけれど、最近の生活はまるで仕事を引退した後かのような気持ちになる。まだ二十歳、なんなら第一のモラトリアム期間のはずなのに。

オンライン授業では自分の好きな部分ばかり目に入るけれど、誰も文句は言わない。朝に何時に起きても、何時に寝てもいい。ごはんは規則的に食べ、運動もする。

夜は眠りが浅くなって、犬の鳴き声や親の話し声、暑さ寒さですぐに目覚めるようになった。そして、そんな自分にも無頓着になっていった。だって明日も何時に起きてもなにも変わらない。楽しいことも特にない。とくとくとレポートや就活を終わらせるだけ。

そんな風に考えていた記憶だ。

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少し前のnoteで、「朝型になるぞ！」と高らかに宣言したわけなのだけれど、実は、あの直後はあまり実行できていなかった。結局夜に勢いでレポートなどに手を付けてしまうと、朝に起きる気力が削がれてしまったりしていた。

早く寝た方が朝型への移行はスムーズなのに、どうしても夜には不安に陥ってしまう。そして、手を伸ばそうとすればいくらでも山積みな課題を手に取れてしまう。

でも、宣言もしたわけだし、と早く寝ようとすると、途端に眠れなくなる。ベッドの上でごろごろと寝返りを打ち続ける。そして朝には、「わー、昨日は3時にやっと寝付いたのだから、まだもうちょっと寝ていてもいいかな」と思うと、あっという間に10時になっていたりする。

そんな不安定さにじわじわとやられながら、もう慣れたように夜中に寝返りを打っていた時だ。3時過ぎなのに、勉強している旨が友人から送られてきた。それに対して「最近眠れない」と返してみたら、なんてことのないような返信が返ってきた。

「人間ちょっとくらい寝れなくても、生きていけるさ」

わ、確かに、と思った瞬間だった。

ここ最近、「たくさん寝る、しっかり寝る」を幸せではなく義務に捉えるようになってきた。眠い、と思うとすぐに解消できる環境だし、不健康になる自分が怖かった。でも、その「どうにかなるさ」という感覚がすっかり抜け落ちていたことも同じくらい怖いことだった。反抗しても意味ないさ、ただ流されるだけ、というような。

もちろん、無理をすることを助長したくもないのだけれど、この若々しい感覚を忘れてしまっていたようだ。

というわけで、最近は何時に寝ても朝起きる時間を揃えるようにしている。意外と起きていられるみたい。二十歳、まだまだ頑張る。