2016年の病んでいるメモが出てきたので供養させてください。


昨年度末に複数の仕事を解雇された。

はじめてというわけではないので、全く冷静に、本当に自分って終わってるな~と思いながら会社側との最後のミーティングを終えた。自分の仕事内容そのものに致命的な過失があったとは全く思っていなくて、問題は目上の人間とのコミュニケーションの取り方を学ばないところにある。事実、それらは社長秘書から暗に伝えられたのだ。改善方法は全く謎だけれども、こういった社会にある程度適応しないと社会的な抹殺は免れない。しかし、人生三周目くらいでないと、そこまで正常になることはできそうにない。

ほんとうに自分って終わってるな~と思いながら、なんとか代わりにお金を稼ぐ方法を考える。けれど試せるものは既に全て試してきたので、特に打つ手もなく、1日1パックの牛乳さえあればだいたいの栄養は賄えると暗示して事なきをえる。最近ではきちんと守ってきたゴミの分別さえ守らなくなり、指定された日時にゴミを出す律儀さが集合住宅において人間性を保てる最後の方法だと信じている。

ほんとうに自分って終わってるな~と思いながら、ゴミ出しのために早く起き、再び眠りにつく。あれれ~実はほとんどニートなんじゃないかといつまでも新しい靴を眺めながら思う。でも、大学の授業以外にも課外活動を積極的に行い、やるべき以上に物事をこなすこの性格が必要最低限の社会性を保てているのだと思う。

それなりの大学に在学していると、周りはそれなりの生い立ちを実際に有していて、非常に恵まれた人間たちなのだと思ってしまう。そして、心底嫉妬するゆえに人間を遠ざけてしまうので仕方がない。公立小中学生時代の、社会の縮図のような空間のほうが居心地よかったかもしれないなどと考える。うわ~中学ではきちんと人間の種類が正規分布していて居心地いいなぁ、大学では自分って外れ値で裾野の左の最果てにいるなぁ、などと考える。下流層が上中層に混じるとこうも惨めなどと愚痴をこぼしながら、大学で生きていこうにも掴むための藁が流れてこない。

ほんとうに自分って終わってるなぁ~と思いながら、こと大学の研究に関しては人一倍情熱を捧げることができるではないかと気付く。小中学校でベンキョウではなくガクモンというものを教えてくれたらよかったのにと思う。そういえば、小中学校では英語や数学といった学問のためのベンキョウばかり教育されたように思う。あれれ~順序が逆じゃないですか~などと今更不満をもらしながら、現在進行形で教育を受け受験をこなす小中高生をすごいなあと思う。目的も目標もやりがいもやりたいことも見つけられず、なんの役に立つのかも具体的に知ることなしに、勉強を頑張るなんてことは自分にはできない。

ほんとうに自分って終わってるな~と思いながら、人生三周半分くらい腐った思考を昇華する手段を考えた。その結果、もう一度小説を書く、という方法を思い付いた。十代の頃はたくさん書いていた。病んでいる時の筆の進みは平常時のそれの千倍ほどはある。可哀想な人間を描くのに長けている自分は塞ぎこんでいるときにこそ、人間のネガティブ方面の豊かさについてならば原稿用紙を数十枚埋めることができる。

ほんとうに自分って終わってるなぁ~と思いながら、人間の駄目なところをさらに煮詰めてできあがったお話を展開していく。このお話を賞賛する人とはお友達になれない、と思いながら筆を折り、それを繰り返すことでお話は完成する。そして、あぁこれが当たればお金になるんだなぁなどと考える

ほんとうに自分って終わってるなぁ~と思いながら、目上の人間との付き合い方をなんとかしなければならないことを思い出す。でも、もう生まれつきだからどうしようもないと諦めようかなとも思う。人にしっかりと嫌われる一方で、人からしっかりと好かれる自分もいる。嫌われたぶん好かれなければ納得がいかないし、好かれたぶんは嫌われてもいいかなと思う。誰にだって好意を振り撒くにも容量が限られているので、それを獲得しにいくのは途方もない。嫌悪も同じくだとおもう。いずれも向けられないときにはじめて絶望すればよいと思う。

ほんとうに自分って終わってるなぁ~と思いながら、人間には他人に甘えるという方法があることを思い出す。助けを呼ぶための声も、誰かの袖口を掴むために伸ばす手も、その結果として返事がなければ泣きわめくほどの勇気もきちんと持っている。ただその使い方がよく分からないだけで、故障する前に一度使ってみようと思う。ほんとうに人としてどうにかなってしまう前に。


上記でくだくだ語っていたことはほんとうにどうでもよくて、ここ二、三年の間、つもり積もった怨み辛みが消え、家族と会うようになったことが何よりの生き甲斐。

以上が2014年~2016年のハイライト。

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