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「男性の50代・女性の40代は、心理的には人生の午後3時半くらいです。」

心理学的には男性の50代は女性の40代くらい。
男性の50代を時間で言うと、心理的には人生の午後3時半くらいです。
真昼間でもないんだけれども、まだ夕暮れの帳が下りてないんです。
午後3時半くらいというのは、「この後、どうしようかな?」とちょっと思いますよね。

   植木理恵(心理学者)

「ホンマでっかTV」


40代に差し掛かり、まさに「この後、どうしようかな?」と考えている。

その感覚を「午後3時半」という時間に置き換えるなんておもしろい発想だし、しかもしっくりきてしまった。


仕事の日でも、休みの日でも、午後3時半くらいって、「今日の残りの時間、どうやって使っていこうかな」と考えることが多い。

その日にやるべきことややりたいことをこなしていって、一息つくくらいの時間帯。

真冬でもまだ外は明るいし、もう一息頑張れそうな気もするし、のんびりしたい気もする時間帯。

仕事だと、気分が乗りそうだったら程よく重たい仕事に着手することもできるし、省エネモードで済ませたいなら細かい作業を時間までこなしておくという選択肢もある。

でも、お偉いさんも呼ぶような重要な会議をセッティングして、その日中にこなすのは無理だろうし、半日かかる作業に取り掛かるには躊躇する。

休みの日だと、午後3時から旅行に行くのはなかなか難しくて、近場で済ませるか、他のことをするか、選択肢が限られてくる。


私の場合、人生を考えても同じような感じだ。

20代や30代の頃も、自分の人生の行き先を考えることは多かったけど、その時の焦りや前向きさとはなんか違う。

その頃は、「私の人生、このまま進んでいいのか?この方向で合ってるのか?歳をとったら進路を変えにくくなるから、変えるなら今のうちだ」とか「人生は一度きりだから、自分のやりたいことをやろう!」と考えていた気がする。

何でもできるし、何になってもいいし、どこへ行ってもいい。

「本当にそれでいいのか?」とか「自分にできるかな?」という怖さもあったけど、今思えば、目の前には膨大な選択肢があって、自由にそれを選べる感覚だった。


30代で、少しずつ選択肢が減っていくのを感じながら、今となっては、これまで進んできた道とはまったく違う道へ方向転換する勇気はない。

いや、「このままでいいのか?」という不安はいまだに抱えているし、「変えたい」と思っている。「変えなければ」かもしれない。

だからといって、「じゃあ、次はこっちに進んでみようかな」と軽く決断できない。先日書いた、「なりたかった自分になるのに、遅すぎるということはない」という言葉もあるけど、やはり慎重になる。

慎重になりながらも、現状を変えることを諦める年齢でもない。

それまでのキャリアを活かして起業したり、ステップアップのための転職をする人だってたくさんいる。

私も、ぼんやりとながら「最後はこんなキャリアを築けていたらいいなぁ」というものが、ないわけでもない。

それは、今すぐ手に入るものではないし、「自分にできるかな?」という不安もある。だからこそ、「この後、どうしようかな?」となっている。


20代や30代は、現状に満足できず、「それまでをリセットして再スタート」という感覚が強かったけど、今は、そういう「この後、どうしようかな?」ではない。

これまでの経験が自分の個性になることが分かっていて、その個性を活かせる道を模索している。


夕暮れの帳が下りる前に、動けるようにしておきたいな。



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