成川諒さん、黒川桃花さん(第64回優勝)インタビュー Vol.8-2
前回に引き続き、ミュージカルオーディションショー・第64回スマッシュキャバレーで優勝したデュオ、成川諒さん、黒川桃花さんさんのインタビューをお届けする。
★前編はこちら(スマッシュキャバレー編Vol.8−1)
5 高校の実技係を通して深まった絆
「“絶対2人で出ようね”って話して、応募しました」
高校では同級生として机を並べていた成川さんと黒川さんだが、実は、出会いは入学前のミュージカル公演だったそうだ。
黒川 『冒険者たち』という舞台で、違う組でしたが、同じタイミングで出ていて、そこで知り合ったんです。
その後に入学した高校でも舞台があり、何度も一緒に歌ってきたお二人。互いの絆を深め、スマッシュキャバレーに応募するきっかけにもなったのは、高校で「実技係」を共に担った経験だったという。
黒川 実技に関するリーダーみたいな、すごく大変な係なのですが、一緒に支え合って3年間頑張ってきた仲なので、どうしても学校じゃないところでも2人で歌いたいと思っていて。丁度、ここ(スマッシュキャバレー)ではデュエットも歌うことができるというのを拝見したので、“絶対2人で出ようね”って話して、応募しました。
お二人にとって、今回のスマッシュキャバレーへの挑戦は、3年間の集大成のような位置づけだったのかもしれない。
6 お互いの存在について
― では、ここで、お互いについての思いを伺いたいのですが、まず、成川さんにとって黒川さんはどんな存在ですか?
「良きライバルであり、ミュージカルファンでもあります」
成川 学校も同じでしたし、友達なんですけど、2人ともミュージカルの世界を目指している人同士なので、考え方の共有ができたり、好きなミュージカルの話で盛り上がったりするので、良きライバルでもあり、ミュージカルファンでもあります。
そして、黒川さんは歌が本当に上手で、私の歌に綺麗に合わせるように歌うことができるし、舞台に関する知識も、自分自身の気づかないうちに(黒川さんから)色々取り入れていたりするので、私自身すごく勉強になる。これからも一緒に舞台でやっていきたいなと思ってます!
― スマッシュキャバレーグランプリはもちろんですが、同じ世界を志している限りは、また一緒に舞台に立てる可能性がありますものね。
成川・黒川 はい!
人生であまり出逢えない特別な存在
― では、黒川さんにとって成川さんはどんな存在ですか?
黒川 相棒みたいな感じの存在です。学校でも、役の争いだったり、同じ曲を歌いたい人が沢山いたら、どうしてもライバルにはなっちゃうんですけど、その中でも負の感情を持ったライバルではなくて、互いに良い心を持って支え合い、高め合いながら一緒に頑張ることができるような、私にとってすごく素敵な存在です。人生で、あまりこういう人には出逢えないなっていう風にすごく思っていて・・・
成川 わー(笑)!
黒川 やだ、もう(笑)!(照れ笑いを浮かべるお二人)
特別な存在です。学校でも色々な舞台があったんですけど、2人主役みたいな役もいただけて、その物語についてたくさん話し合ったりとか、その熱量が同じなので、やりやすくて、気が合って、しかも高め合える。(成川さんの肩に手を置きながら)“ありがとう”って思っています。
― ミュージカルが繋いだかけがえのないご縁ですね。
黒川 そうですね。
7 今後の夢
― では、最後に、今後の夢や展望をお聞かせいただけますか?
音楽を通して自分にできることを届けたい(成川さん)
〜 自分の歌で人の心を動かす 〜
成川 私は何かの舞台に出るとか、そういう目標ではなくて、やっぱり自分の歌で人の心を動かすというか。音楽の力って本当に無限だと思っているので、音楽の楽しさを伝えたいし、音楽を通して自分にできることを、いろんな仕事を通して、いろんな人に届けられたらいいなと。そうできるように、日々練習に励んでいきたいと思っています。
素敵な舞台人になりたい(黒川さん)
〜 自分ではない人として、感情や世界観を広げる 〜
黒川 私は音楽が好きで、歌も好きで、舞台も好きで・・・。やっぱり音楽がある舞台で、自分じゃない人として、感情とか世界観をグワっと広げることによって、人の心に残ったり、その人にとって人生のいいスパイスになったり。そういうことが本当に好きなので、今後は一生懸命練習して、将来は素敵な舞台人になりたいと思っています。
― 熱いコメントをどうもありがとうございました!
今後の2人のご活躍と、またお二人のハーモニーをきかせていただけるのを楽しみにしています。改めまして、本日はおめでとうございました!
黒川・成川 ありがとうございました!
8:情熱と高い歌唱力をもつ正統派デュオ
今回のステージや歌への思いをいきいきと語ってくださった黒川さん。演技はもちろんのこと、インタビューでも豊かな発想力とパワフルさが印象に残った。
一方、成川さんは、純粋さの中にも落ち着きが感じられる舞台姿と、音楽や歌を通じた夢を語る時の力強い眼差しが印象深く、芯の強さを感じさせられた。
そして、お二人に共通して感じられたのは、歌やミュージカルに対する一途な情熱だ。清らかでありながら、時に驚くほどの力強さを放つお二人のハーモニーは、そのひたむきな思いから紡がれたものなのかもしれない。また、その情熱を観客の心に届けられるだけの高い歌唱力も大きな魅力と言えるだろう。
個人としてのご活躍はもちろんだが、正統派とも言える高い実力を持つデュオとしての今後にも期待を寄せたいところである。
(Tateko)
■プロフィール: 成川 諒(なるかわ・りょう)
幼い頃にミュージカルを初観劇し、可愛いドレス衣装に憧れを抱き児童劇団大きな夢に所属。
退団後もフリーで舞台に出演している。
好きな食べ物は抹茶のお菓子とカヌレ♡
■プロフィール: 黒川 桃花(くろかわ・ももか)
近所のスクールに連れて行ってもらったことがきっかけで、ミュージカルの世界を知る。
幼少期は子役として舞台やテレビに出演。
現在は音楽大学に進学し、音楽を専門的に学んでいる。
死ぬまでにとっても綺麗なオムレツを作れるようになりたいと考えている。
文章・企画構成:Tateko
写真:中山駿
協力:SMASH CABARET https://smashcabaret.com/
中目黒TRY
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