見出し画像

有名飲食店の肖像権について

※写真は以下のサイトより引用
飲食店の重要ポイント「看板」複数店舗で繁盛する飲食店が最もこだわる作り方のノウハウ - 店サポ - 飲食店 居抜き店舗 専門情報サイト (misesapo.jp)

以前から私が疑問に思っている部分

私自身が大阪の某有名飲食店出身者なので余計に感じる事だとは思いますが、ぐるなびや食べログ等の飲食のポータルサイトとのビジネス契約が無い場合、飲食のポータルサイト側が飲食店の肖像権を認めず無断で掲載する事に関して違法なのでは無いか?という疑問である。

この件に関してまだ具体的な判例は無いが

食べログに起こされた削除に関する3つの裁判を知っていますか? | ネット誹謗中傷弁護士相談ナビ (wakailaw.com)

グルメのポータルサイトに関して、良くも悪くも飲食店を数多く掲載して一般のユーザーにお店のコメントを掲載させることでビジネスとして成り立っているサイトであるし、ミシュランの星を獲得した飲食店や有名飲食店サイド側の視点で考えた場合、契約をしたポータルサイトにお店の情報が掲載されるのであればビジネスとして成立しているので、ポータルサイト側にお店の肖像権の使用に関する許諾が行われていると考えられるのは当然だと思いますが、一方でポータルサイト側とお店にビジネスとしての契約が無い場合にポータルサイト側にお店の肖像権の使用に関する権利が無いように思います。

以前に食べログ側と飲食店が裁判になった判例があった

街の飲食店が食べログ側とのビジネス上の契約が無いにもかかわらず、勝手にお店を掲載され、その上口コミにおいて極めて誹謗中傷に近い書き込みが行われた結果、お店の営業に支障が出たという判例があり、この場合は裁判所が店の肖像権を認めず店の情報はグルメサイトに残す代わりに食べログとの間にビジネス契約が無かったので口コミに関して削除するという判例になっていたと思います。

この判例で考えると店の肖像権は認められないって話になりますが

本当に店の肖像権って無いんでしょうか?食のポータルサイトという性格上、ビジネス契約が無いので有名飲食店の掲載が一切無かったとして食のポータルサイトとして、一般人相手に商売として成り立つのかを考えた場合、私は90%の確率でビジネス的には成り立たないと考えます。

では残りの10%がビジネスとして成り立つ場合を考えると

当然ながら街のタウン誌や地域ガイド等であれば、極めて地域が限定されるため仮に有名店が掲載を拒否した所で大勢に影響は無いのでビジネス的には成立すると考えるのが普通だと思います。

一昨年閉店した某有名飲食店の場合



大阪の某大阪で100年続いた老舗の某有名店が閉店した際に、近隣の某企業から閉店後の看板を貸して欲しいとの要望が出た際に、貸し出しをお断りした事案がありました。飲食店の立場からすれば閉店はしましたが、廃業はしていない訳で看板と店の屋号に対する肖像権は現在でも残っています。

飲食店の肖像権について踏み込んで考えると

お店の屋号や肖像権に関して、お店だけの所有物なのかどうかを考えた場合、私は違うと思いますし、踏み込んで考えると飲食店はお店を支持するお客さんの物であるという事も出来ると思いますし、また、その店で働いている従業員や店と取引のある業者さんのものでもあると思います。故にお店の看板、特に老舗のお店の看板について言えば非常に重たいものであると考えるのが普通でありますし、どれだけ有名なグルメのポータルサイトであってもビジネス契約が無い場合は、本来お店を掲載すること自体が間違いだと私は考えます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?