「人参は江戸の時代から? 鰤は下魚、日本人」~師走の旬エッセイ(2014年12月)
●人参の由来を紐解いてみて、どうもおかしいと悩みぬいていた・・・私こと、山野亜紀です・・・★
これはどうも「にんじん」とは書かれてはいるんですが、中身としては・・・もしかして、何かが違うんじゃないかなぁ・・・★ 👀
どうもそれはホントのようで、昔は朝鮮人参の事も書物には「にんじん★」と記していたよう。 (゜-゜)
資料をめくりめくって、「渤海使節(ぼっかいしせつ)」にまで遡ってしまいました・・・あぁ、電子辞書って便利。 (^▽^;)
・・・はてさて。
ニンジンさんの名前が書物に初めて上がってくるのは、「清良記(せいりょうき;三大将軍家光の頃に書かれた、日本最古の農書)」や「多識篇(たしきへん;家光の時代の儒官が記した書物)」辺りから。 👀
当時のお江戸の農家さん達は、とにかくお腹が一杯になる根菜を主に作っていたそう(!)
なので、逆に当時は葉菜類が不足しがちなご時世に。 ( ̄ー ̄;
そこへ・・・ニンジンさんの登場です♡
ニンジンさんは、根も葉も食べられますし、しかも料理の彩として、当時は赤い食材は少なかったしで、けっこうに重宝をされていたようなんですね。 (〃∇〃)
●ニンジンさんの葉の方は、例えば胡麻味噌和えにしてみたり。 👀
茹でてから、調味料や汁などかける浸し物や、時代も下がっていくと、十一代将軍・家斉の頃なら、天ぷらなどもされていたようですが、それが十二代将軍・家慶になると、何故か段々と廃れていったんだそうです。 👀
・・・他に、美味しい葉菜類など、出てきたモノでしょうか。
根の方は、煮物や酢の物、和え物などに利用されていたとかで、食べ方は今と余り変わりがないようです。
お江戸の頃に食べられていたニンジンさんは、現代の見慣れたお姿ではなく・・・。
根の部分が白かったり、紫紅色だったり、はたまた浅黄色だったり・・・などなど★
ニンジンさん、原産地は西アジア辺りなんだそうですが、中国で改良されたモノは「東洋系ニンジン」と呼ばれているそう。 👀
京野菜にも数えられている「金時ニンジン」は、東洋系の代表のようですが、甘味が強くて煮崩れしにくいのが特徴なんですが、とにかく栽培が難しい(!)のが悩みの種だとか★
●種を蒔いても発芽率は低いし、やっと発芽しても、これがなかなか大きくならない。 (-_-;)
・・・なので、すぐに雑草と混ざるわ(!)
逆に「雑草の方が育ちが早い(!)」ので、もはや一体、畑を見てもどれがニンジンやら雑草やら分からなくなってしまい、、、
雑草退治にひたすら邁進しないと、収穫の喜びには至らないという・・・何だか、すーーーっごく手間の掛かってしまう(!)
この東洋系ニンジンというのは、やはりというか、廃れていきます・・・★ (T ^ T)
さて、それが江戸も末期になりますと、今度はオランダやら、フランスなんかで改良された西洋系ニンジンさんが、日本にやって参ります。 👀
こちらは栽培の方も、東洋系よりはカンタンだったようで、スーパーでよく見かけるのが、こちらの方ですよね♡
オレンジ色で、西洋系ニンジンに含まれるベータカロテンには、抗癌化作用や免疫力アップの他、体内でビタミンAにも変るので、髪や肌や粘膜、そして視力維持にも効果があるそう。 (゜-゜)
造血作用もあって、またカリウムを多く含んでいるそうで、生活習慣病にも効果あり♡
身体を温めて下さいますし、呼吸器系統にもメリット有りなので、なかなか見どころのあるお方お方のようですよね。
●・・・そういえば、東洋系の金時人参さんって、西洋系とは色が違いますよね。
この赤い色素は、同じカロテンでも系統が違って、東洋系のモノはリコピン(!)と呼ばれるものなんだそう。
リコピンには、活性酸素を退散させて下さるパワーがあるのだとか。 o(〃^▽^〃)o
・・・ただ、東洋・西洋共にビタミンCを壊す成分を含んでいるのでこの場合、人参さん自身はもちろん(!)
他に調理した野菜のモノまでも壊してしまうので、数種類の野菜で調理をするなら。
サラダよりは、火を通したモノの方が良いのだとか。 (〃∇〃)
ちなみに、「むくみが出ている時」には、ニンジンの種を煎じて服用すると、「種に利尿効果がある」のだそうで・・・ニンジンさん、なんともパワーのあるお方のようです♡
●さて、もう一つの旬食材「鰤(ぶり)」に話を移しましょう。
出世魚のブリですが、その成長期から、地方によっても様々にその名を変えていくのだそうですね。 👀。
関東では、稚魚の事をモジャコと呼び。
1年で32センチ(ワカシ)、2年で50センチ(イナダ)、3年目なら65センチ(ワラサ)に成長。
80センチを過ぎれば「ブリ」と名乗れるようになりますが、それには4年以上もの歳月がいるようです。 (゜-゜)
またブリは、養殖も盛んですよね。 👀
能登半島や房総半島以南の、水温が20度くらいの温暖な海域でブリは産卵をしますが、受精後48時間ほどで孵化。
流藻などに寄り添って、プランクトンなどをお召し上がりになって育ちますが、数センチにまで成長した辺りを養殖業者が捕えて、各々で育てていくんだそう。 (゜-゜)
ちなみにブリの養殖は、1960年頃から本格化してきたんだそうですが、大体1年程で出荷をするそう。 👀
天然物と区別するために、「養殖の盛んな関西の地方名」を取って、養殖モノは「ハマチ」と銘打っていますが★
・・・でもこれも、5キロ以上にまで育ったモノなら、「養殖ブリ」という名前で売っているんだそうですね、へ~え。 👀
●さて日本では一体、いつの頃からブリさんは愛されてきたのでしょうか。
資料によると・・・戦国時代以降に、北陸で発達した「台網(だいあみ)」と呼ばれる、大型の定置網漁。
これが出来てから、ブリ漁が盛んになってきたのだとか。
回遊路である日本海沿岸で、この漁法は発達をしていきますが、アジ科の回遊魚であるブリさんの中にも、たまには偏屈さんがいて、瀬付きのお方もおられるのだとか★ (^_^;)
捕れたブリは「三枚におろし」て、塩蔵して藁苞で巻いた「縄巻鰤(能登)」にしたり。 👀
背開きしては、内蔵を抜いて塩漬け、日に干した塩乾鰤(三河・加賀・志摩)にしたり・・・などなど。
東日本の鮭に対して、西は鰤(!)が縁起が良く、お正月用によく用いられた・・・とありますが★
お江戸の頃には、その強い油のせいなのか・・・???
魚介の格付けとしては、・・・なんと(!)
下魚扱い(!)・・・だったようです。 ( ̄_ ̄ i)
お魚番付で肩を並べているのは、黒鯛はともかく、ドジョウに生鯖、マグロだったりして・・・おやおや。 😅💦
●そんな・・・ブリさんなんですが、その脂肪分はサバやサンマをも凌ぐとか★
不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)も、豊富に含んでおられます。 👀
なんでも、寒い海中を行くお魚さんの持つ脂肪分は、動物系に比べて固まりにくいんだそうですね。
EPAは血液中のコレステロール値を低下させて下さるので、血液サラサラ効果が。
・・・はたまたDHAには、これまたコレステロール値を下げて下さるのはもちろん、脳細胞の成長を育成(!)
ボケ防止に、効果あり(!)
そして酸化しやすいという不飽和脂肪酸なんですが、ブリには「抗酸化作用ある、ビタミンEが含まれている」ので、そこの心配も少ないようです。👀
糖質や脂質の代謝を促すビタミンBや、タウリンも多く含んでいるので、こちらも動脈硬化や眼精疲労に効果があるそう。 👀
ちなみにタウリンは、血合いと呼ばれる「背骨に近い、赤黒い部分に多い」ので、気になる方はこちらを積極的に、摂取すべし!
・・・昔は、東のお節ならメインが鮭で、西ならブリ(!)だった・・・そうですが。
今はどこのご家庭でも、東西の差別はなくって、お好みで整えておられるかと思います。 👀
季節の味をしみじみ、精一杯活かして、健康にも役立てたいものです。 (〃∇〃)
(2014.12.1 文責・山野亜紀)
〇2014年12月のお膳
※「和心きらり(http://wagokoro-kirari.tokyo/)」より転載
・・・700以上のレシピ・旬エッセイ・ブログを現在、移築中。😅
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