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Prime Videoで観れるうちに実写版『ルパン三世』観といたほうがいいと思った話

 初めての方は初めまして、いつもの方はご機嫌麗しゅう。桃之字です🍑

 小栗旬主演の実写版『ルパン三世』を観ました。実は最初「ルパン三世と思って観なければ面白かったわw」とか言ってやろうと思ってたんだけど、普通にルパン三世の映画だわこれ。面白かった。

なんかAmazonとかのレビューだとさんっざんどこかから目線でボコボコに言われてるんですけど、結構面白かったし楽しんで見れたよって話です。

物語全体として

 総評としては「ルパン三世のエッセンスを屋台骨として流行りのアクションも入れてみたもの」といった感じ。

 物語はシンプルに言えば古代ローマの究極の秘宝を巡って泥棒が暴れる話だ。

 アルセーヌ・ルパンの元相棒・ドーソンが長を務める盗賊集団「ザ・ワークス」の会合。そこではルパン三世や次元大介、峰不二子といった次世代の大泥棒たちのひとりに、長の座を譲る話が進んでいた。
 しかし、その場にいた泥棒・マイケルが、ドーソンの財宝コレクションの中にある古代ローマの究極の秘宝を奪い去ってしまう。さらにその騒ぎの中で、ドーソンが死亡してしまった!
 ルパン三世はドーソンの遺志を継ぎ、その秘宝を奪い返すことを決める。しかし、その裏ではさらなる陰謀が渦巻いていた──

 本作は、ルパン三世と、ライバル的存在であるマイケルの対立によって物語が進んでいく。ドーソン曰く「ルパンとマイケルが組めば無敵のコンビになる」とのことだが、峰不二子曰く「絶対無理」な二人。さらにドーソンの死亡にまつわるいざこざで二人の決裂は決定的になってしまう。
 反りの合わなそうな二人はそもそもコンビになるのか、そしてどういう経緯でコンビになるのか──というのが、この物語のひとつのテーマだ。

今作における”ルパン三世”

 実写化するとまぁキャラクターだったりシナリオだったりが大幅に改変を食らったりするわけなんですが、今作は流石に五右衛門が女になったりとか銭形が黒人になったりとかそう決定的な違いはありませんでした。とはいえ幾分か差異はあったので、主人公像だけでもまとめておきます。

 描かれていたルパン三世

 どんな状況でも余裕の笑みで、義理人情に厚く、尊敬できる人物に対しては礼節を忘れず、女には弱く、不二子には超弱く、次元と五右衛門が大好きで、でも敵には容赦しない、そんなルパン三世という男は本作でもしっかりと描かれていました。

 描かれてなかった”ルパン三世”

 なんか知らんけどアジトでスパーリングしてたり、敵地に乗り込んだときにカラテで相手をボコボコにしたりしてた。びっくりした。
 あと、アニメ版にある短気でひょうきんでコミカルな要素(嫌味言われて「なんだとこのやろィ!」「落ち着けルパン」ってなるやつ)はあまり強調されていなかったように思います。平たく言うともっとジョーク飛ばしてよかった気がする。

 とはいえ、ルパンが短気起こすのって信頼できる人の前だけだと思うんですよね。そういう意味では今作で観られなかったのはある種当然かもしれない。

 なにしろ、本作では「ルパンと次元が初めて組んだ」のだから。

「次元、お前とは気が合いそうだ。手ぇ組まねぇか?」

 本作ではドーソンという、ルパンが世話になった人が死ぬところから始まる。そして、ちゃんと喪服を着て花を持って現場に戻ってきたのが、ルパンと、次元と、不二子だった。ルパンたちがそういう尊敬する人への礼節を欠かさないというのは解釈一致でありとても好感度が高かった。

 ルパンはそこで次元と手を組むことにする。次元もそれを了承する。ついでに不二子のことは信用できないと言う(これはどのバージョンでも同じだ)

 次元大介という男はルパン三世に欠かせない男だ。アニメでは目隠れ髭面ハットマンだったが流石に実写版では目が隠れていなかった(そこに苦言を呈する気持ちはわかる)。
 とはいえ、個人的にはあれはあれで味があったなぁと思う。なんというか、ルパンがなんかやらかしたり、自分がトラブルに巻き込まれたりする時の表情の感じがすっごい次元大介だった。紛れもなくあれは次元だった。
 特に、作中のカーチェイスのシーン、ルパンが運転席からいきなり敵の車に飛び移るところがある。そこで「うおおおおおおい!?!?!?」とか叫びながら、後部座席から手を伸ばしてハンドルを握る次元大介の表情が次元大介で次元大介だった。あのシーンだけでも観てほしい。

ルパンと初対面の銭形のとっつぁん

 今作では、次元大介だけでなく、銭形のとっつぁんもルパンとは初対面という設定だ。
 そのせいかとっつぁんは、アニメ版よりも幾分か小物っぽかった……というか、ルパンを利用して手柄をあげてやろうという感じに見えて最初は違和感があった。

 とはいえよく考えると、多分これって「初対面だから」なんだと思う。銭形さん有能だからこれまでの泥棒どもも上手いこと転がして利用して最終的には逮捕してってやってこれたんだと思うし、ルパンもそれと同じという程度の認識でいたんじゃないかと。
 で、途中から真面目にルパンを宿敵と見なして対峙するようになる。そこからは僕らの知るとっつぁんだった。

チームルパンの初結成

 五右衛門とルパンは旧知、不二子とルパンも旧知。本作の後半、4人組が揃って、僕らの知るチームルパンが出来上がる。

 ちなみに五右衛門はどこまでいっても五右衛門だった。綾野剛の怪演も相まって完全に五右衛門だった。ちょっと面長さは足りなかったけど。
 不二子はキュートというよりも美人寄り。風に舞う鳥の羽のようにふわふわとしていて、美人でタフな女性という峰不二子像で描かれていた。

クライマックスの戦闘シーンがマジでかっこいい

 ゴリ押しなだけじゃないクレバーな戦い方っていうのもルパン三世の特徴だと思います。上述の通り、今作のルパン三世はなぜかキックボクシングだかカラテだかを駆使して正面突破したりしてるけど、それでもクレバーな戦い方、知力を駆使したピンチの切り抜け方などなどは健在でした。

 下手なこと言うとネタバレになるんで言えないんですけど。戦闘開始のこのシーンからの流れがめっちゃ好きなんですよ。「そうだよねやっぱルパンはこうだよね!!!」っていうのが凝縮されてる。共感して欲しいからこのシーンが出るまで観てほしい。

 あと、次元が弾切れで追い詰められたときの打開策とかもめっちゃ見所です。超クール。次元はこうでなきゃね。

ちなみにツッコミどころもたくさんあった

 そもそも最初海外での出来事のはずなのに、ルパンの置き手紙は日本語だし、車は日本のナンバーだし、なんかちょいちょい「おい?」ってなるとこがあったのは否めない。あと冒頭が暗すぎてなにやってるかわからんかったりもした。おいこらって思った。あとレーザービームのセキュリティシステムって今時そうそうないんじゃないかなとか思った。でもかっこいいからいいやって思った。

いじょうだ

 Prime終了まであとどのくらいかわからんけど「もうすぐ終了」欄に出てきたので、今のうちにあなたもチェック!


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