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砂塵の魔女が生まれた日

 10年前まで、この世界には魔王がいた。
 最後の戦いの時、魔王は世界中の魔力を吸い上げてその力にし、そしてそれを解放することなく絶命した。
 魔力を糧にしていた精霊や妖精たちが死に、そのせいで植物が枯れ果てた。
 世界の8割が砂漠になるまで、1年とかからなかった。

 オアシス"コノハ"にある孤児院には、リーゼという器量の良い女が住んでいる。彼女は15年前に母を失い、孤児院の長・セイルに引き取られた。
 リーゼは実の父を知らない。だから、セイルを父と呼んでいる。二人は子供達に読み書きを教えながら、実の父娘のように仲睦まじく暮らしていた。

 ──そう、その時までは。

「やめて! その子たちを放して!」
 リーゼが悲鳴をあげる。
 突如やってきた二人組が、子供を人質にとったのだ。
「な、なんだあんたらは…」
「すっとぼけるのはやめなァ」
 凶悪な笑みを浮かべ、男はセイルに言った。
「魔王軍参謀・セイルだなァ。その女…"魔王の娘"を寄越せや」

(つづく)

同じ世界観でオムニバス形式で物語を作ったら楽しそうだなぁと、冒頭部分だけ考えていた作品。こういう世界観で孤児院は鉄板だよね
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桃之字(制作本舗ていたらく)

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オレモー!
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日曜朝のヒーローものが好きな主が描く、「特撮小説」の数々。名付けて【ていたらくヒーロータイム】で僕らと握手!