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【桃選】ツボにハマってテンションが上がったnote小説【🍑】

 初めての方は初めまして、いつもの方はご機嫌麗しゅう。桃之字です🍑

 逆噴射小説大賞をきっかけに、多数の小説家さんをフォローし、様々な作品を読んできました。これ超面白かったわ〜〜〜っていうのをTwitterに垂れ流していたんですが、自分の備忘録もかねてまとめておきたいな、と思ったのでご紹介します。

 今回紹介するのは、ショートショートとか、完結済み連載作品か、「第1章・完」などの区切りのいいところまで連載が完了している作品です。つまり、あなたは気になったらすぐにその作品を堪能することができます。ホスピタリティ。ちなみにここから一人称が不安定になったり人格が不明瞭になったりしますが筆者はしらふです。ごあんしんください。

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こちら合成害獣救助隊

 逆噴射小説大賞最終選考で聡一郎先生も仰っていたけれど、合成獣バトルものでありながら、「殺し合う」のではなく「守る・救う」ことをテーマに掲げた快作です。
 対象をどう守るかなぜ守るか、そういったあたりにしっかりとした説得力があって、それはきっと作中で起きるイベントのひとつひとつが主人公のレイちゃんをはじめ各登場人物の人柄・信仰・そういったものを過不足なく浸透させてくれているからだと思いました。スゴイ。
 とはいえ、そうして作中世界に夢中にさせられていたら、急にトンチキな生き物が出てきて脳髄を蹴り飛ばしてくるので油断は禁物です。なんだよ空飛b……いや、ネタバレはよそう。
 あとパワードスーツの描写がとてもクールで好き。パワードスーツ、合成生物、特殊素材。ディストピアもいいけれど、やっぱり夢のあるサイエンス・フィクション作品が好きなんです。
 そしてなにより主人公であるレイちゃんがカワイイ。スゴイカワイイ。うりうりしたい。レイちゃんの日常回と、ウェディングドレス回が観たいです。変装回も観たい。ニチアサでお願いします

第1話はこちらから

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絶罪殺機アンタゴニアス

 つい今しがた「夢のあるサイエンス・フィクションが好き」とか言っといていきなりディストピアものです。
 いやだってさ、ディストピア世界で、二丁拳銃の男が発勁で巨大ロボをぶっ壊す」って聞いてときめかない漢(魂の性別)いなくない? 僕はとってもときめいた。
 痛快なアクションからはじまる本作は、きっとすぐにあなたを夢中にしてくれるでしょう。そして、夢中で読むうちに、作品世界の持つ昏さ、儚さ、重さが、それこそ勁のように頭の芯に染みていく。気付いた時にはもう遅く、その重厚な世界観に没入させられている。僕もそうだった。
 没入する先は、罪業が織りなす地獄の世界。ていうかマジにこの設定どこで思いついたんですか。すごすぎてヒいたわ。
 ともあれ、その地獄で戦う一人の男を、その全てを、ぜひその目で見届けてください。

 ps.続編が読みたいです。

第1話はこちらから

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アカシック・カフェ -全知と珈琲の案内人-

 上述したSF世界観とは違う、「現代の日常」の延長の世界観。コーヒーを飲んでいるようなホッとするテンポの中で、『世界の真実』アカシックレコードが織りなすドラマに引き込まれました。
 アカシックレコードに接続する時の演出がすっごく丁寧で、そのシーンを見るだけでアカシックレコードがどういうものか、そしてそれに接続するとはどういうことか、主人公の稼業の意味するものとか、彼の性格とか、もう全部わかる。過不足なし、ぴったりわかる。すごい。
 派手なアクションはないけど、しっかりと魂を揺さぶってきて、ずっとワクワクしてました。
 ていうかそもそも「喫茶店で特定の注文をしたら裏稼業に繋がる」っていう設定が最高だよね。Get Backersのオタクとしてはその時点でガッツポーズですよ他にも個人的に好きな要素がたくさんあって、例えば「師匠ならもっとうまくやったろうに」って思うところとか、異能が免許制になっているところとか(免許大国ニッポン!)、「支払いをゴネたり果物ナイフを持ち出さない」って小粋な言い回しとかとか。言い出すとキリがないからぜひ読んでほしい!
 一話が完結したところなのでチェックイットナウ!

第一話はこちらから

おろ、マガジンだと「案内人」だけど第1話だと「番人」だな……?

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自然落下は走馬灯の速度で

 あかくだしずおさんの書いた短編。タイトルがもうズルい。強すぎる。
 そして内容も負けず劣らず強い。
 主人公が落下するシーンから始まるんですが、僕は心が荒んでいるので「お、どのパターンだ? 途中で覚醒とか? エルフが助けにくるか?」とか思っちゃうんです。でも結局……おっと、ネタバレはやめよう。とにかく僕は、主人公が自由落下したあとの展開の仕方に驚き、感心し、納得し、気付けばほぉぉぉと声を漏らしていました。
 私は、というか多分作者さんもですけど、この経験そのものはないはずなんですよね。それでもこの物語にはしっかりと説得力が、逆噴射聡一郎的にいうとR・E・A・Lがある。そんな作品です。

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近未来建築診断士 播磨 「ホワイトムース」

 まずね、ひとつ言いたいのはね、キャッチフレーズが鬼かっこいい

SFが実現し過去になった時代。
先端技術が陳腐化しても人の住まいは問題だらけ。

 私事ですが、建築物が好きで、六本木のギャラリー間とか天王洲アイルの建築倉庫とかに定期的に行ったりするんです。そういうところで見る建築物って、例えばデザイン、素材、機構、そういうものにその時の最先端技術が駆使されていたり、逆にめっちゃ古い技術が最適解として使われていたりする。それはそれはすごい、最適な建物が展示されているわけなんです。
 でも実際の建物って、予算とか技術の関係だったり、古い建物だから新しい環境に対応できなかったりする関係で、やっぱり最適な建物ではいられないんですよね。簡単に建て替えるわけにもいかないし。
 だから「人の住まいは問題だらけ」なんですよ。今も昔も、そして未来も。そういうわけで、なんかもう本当にこのキャッチフレーズだけでご飯三杯食べられる。おかげで5キロ太った。
 さらに本作は、夢のあるサイエンス・フィクションで、例えばホログラフィックディスプレイとか、安価な測量ドローンとか、SF製品が目白押しだったりします。そういう、僕からみたら「えっうわ超便利すげぇ」って感じの超絶技術のものがしれっと出てくる上に、作中人物たちはそれを電子レンジ使うみたいなノリで当たり前に使いこなすんです。
 彼らのその行動はこの世界観における説得力に繋がって、読者に殴りかかってきて、ワクワクする。すごい。
 ちなみに記事数は多いですが、1日400文字程度ずつの連載なのでサクッと読めます。最近第2章がはじまって、毎日の楽しみになってます。読むなら今のうちだよ! チェケラ!

第1話はこちら

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いじょうです

 なお、今回掲載した作家さんには私から支援をお送りしています。
 か、勘違いするなよ、スキをつけるだけだとピックアップ時に漏れが出るから決済記録で漏れなくピックアップできるようにしただけだからな。別にコロナ(概念)を買ってほしいとか思ってるわけじゃないからな。よく冷やして飲むんだぞ。カットレモンがなければポッカレモンでも美味しいぞ

 自分も物書きの端くれなので、みなさんの作品から色々なことを勉強させてもらってます。本当にありがたい。でも負けないぞ。ガンバルゾー



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