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御殿場駅から富士山へ

夏季休暇開幕ということで、
やってみたかった「御殿場駅から富士山登山」を決行。
とりあえず成功したので、当時の気持ちを記録しておく。

・やろうと思ったきっかけ

タタハムの勤める会社に、ランニング好きの社員がいた。
その社員のFacebookで、
「御殿場駅から富士山を登った」という投稿を見たのがきっかけ。
タタハムもいつかはやってみたいと思い、今に至った。

・計画

スタートは投稿の内容にならい、
終電の御殿場駅(0:00前)からスタート。
富士山山頂まで登った後、来た道を戻り、
御殿場駅をゴールとする。

距離を調べてみると、
御殿場駅 → 御殿場口登山道:約16km。
御殿場口登山道 → 富士山山頂:約10km。
合計:約26km(往復で約50km)

半分以上はロード(舗装路)区間。
ロード区間は初見だが、一本道だし、
看板もあるので迷うことはないだろう。

登山区間は、1度登ったことがあるコースだ。
じっくり進めば大丈夫。
ギブアップなら、下山してバスで駅に戻る。

全体を通じて、昼(12時)までにゴールできればなーという見通し。

・天気の確認

決行日は11日か12日にした。
富士山の天気予報を見ると(下記のサイトを使用)、
12日は天気が悪そうだったので、11日に決めた。
前日(10日)の昼は仕事なので、仕事終わりからの移動となる。
つまり、完徹登山……。

・装備(結果含む)

◆ザック(モンベル クロスランナーパック 15)

◆ファーストエイドキット

◆現金、保険証
→富士山のトイレ。ギブアップ用のバス代とか。

◆ヘッドランプ(ジェントス)
→夜登山の必携品。
 久々に使う場合は電池残量に注意。

◆ザックに付ける点滅ライト(ネイサン)
→夜、車が行き来する道路を歩く(走る)場合は必携品。
 ドライバーは、山奥の道路に人がいるとはあまり考えないと思うので、
 しっかり自分の存在を伝える。

◆グローブ(バーグハウス)
→ストックを使うために持ってきたのだが、
 結局ストックは持ってこなかった(荷物になる場面が多いと思ったから)。
 今回のコースは砂利道が多く足をとられやすかったので
 結果として持ってきて正解だった(コケても手を守れる)。
 寒かったので防寒にもなった。

◆水分系(水 2リットル・アクエリ 500ml×2本)
→いつもどれだけ持っていけばいいのか悩む水分。
 持っていれば安心だが、その分重くなって走りづらくなる。
 結果として、水1リットルくらい余った。
 山頂付近が寒く、あまり汗をかかなかったからかも。

◆食べ物(菓子パン3個・カロリーメイト2箱・鉄分ゼリー2本・塩熱タブレット)
→なるべくかさばらない物、
 移動しながら手軽に食べられる物にしてる。
 カロリーメイトはいつもモサモサして食べづらいと思いつつも、持ってきてしまう。
 全部余った。

◆タオル
→持っていったが、使わなかった。
 山頂付近は寒かったし、移動中の汗は服でく。
 ザックの奥底にしまってたので、
 取り出すのがめんどうというのもあった。

◆レインウェア兼防寒着(サロモン)
→富士山登るなら、防寒着は必携品だと改めて実感。
 標高の低い土地に住んでると、冬の寒さを忘れてしまうし、
 動くと熱くなると考えるので、「富士山はちょうどいい涼しさ」と考えてしまう。しかし、実際風が吹くとまあ普通に寒い。
 山の天候は変わりやすくもあるので、上着だけでも持っていくべき。

・記録と感想

8/10 23:45頃
御殿場駅到着。遠い。
電車の中は眠かった。
Suicaで使えるロッカーに、登山以外の荷物を預ける。
※ここのロッカーは日付が変わると、時間超過扱いになってしまう模様。

月が綺麗。狂おしいほど輝いていた。
予定通りスタートする。

JR御殿場駅

・御殿場駅 → 富士山御殿場口
日付は11日に変わる。
行きはずっと歩く予定だったが、
思ったよりゆるい登り坂だったので走ってしまった。
といっても、走り半分、歩き半分くらい。先は長いので慎重に進む。
進んでいくと、道路は森の中へ。
歩道はなくなり、街灯もなくなる。
月明りは強いが、ヘッドライトがないと道は真っ暗。
路側帯はあるので、ちゃんとはしにいれば車に轢かれることはないが、それでも車が通ると怖い。

怖いと同時に、ちょっと安心もする。
暗闇でひとりでいると、ネガティブな気持ちになってくる。
夜は危険という、人間の本能的な恐怖が関係しているのかもしれない。
人肌が恋しくなる。

暗闇の静岡県道23号


・富士山御殿場口 → 登山道(御殿場ルート)
見知った場所に着いたので、とりあえず一安心。登山客もポロポロいた。
御殿場コースは、そのほとんどがジャリジャリした砂利道となってる。
特に前半の砂利道はひどく、足をとられてなかなか前に進めない。

暗闇の中、同じ光景の砂利道がジグザグに、延々のごとく続く。
登山客が近くにいると安心するが、
離れるとまたネガティブな気持ちが強くなってくる。
夜景を見て、心を落ち着かせる。空には星も輝いている。

段々汗が出なくなってくる。風が強く、冷たかった。
1回だけ座って休憩したが、寒かったのですぐ再出発。
日の出が待ち遠しかった。

・登山道(御殿場ルート) → 富士山山頂

朝日が昇り始める

富士山から見る日の出は、いつ見ても幻想的(言うて2回目だが)。
ようやくヘッドライトが不要になる。
テンションも爆上がり。
標高を上げるごとに砂利も治まってくるので、ガンガン登っていく。

上りオンリーの登山道。
見上げれば、火口付近まで道の目印が見える。
上はちょっと確認するくらいで、基本は下を向いて歩く。
人生的には「上を向いて歩く」のが大事かもしれないが、
登山においては「下を向いて歩く」ほうが大事。
足元見ないと転ぶし、上ばっか見ても前に進まない。
……と、登ってるといつも考えてしまうフレーズ ベスト3。

富士山山頂
2回目の富士山山頂到着。
風が強くて寒かったので、頂上の写真だけ撮って早々に退散(笑)
1回目の時はお鉢巡はちめぐりをやったけど、
今回はまだ行程が半分残っているので、
そこまでやる勇気がなかった。
感動もそこそこに、下山開始。

富士山頂上(剣ヶ峰)

富士山山頂 → 富士山御殿場口
下り基調なので、登りの時より気持ちは楽。
調子にのって走る(片足着地する)と、
ひざを痛めたり、コケたりするので歩く。
それでも、登りより断然早い。
そして、御殿場ルートの下山といえば「大砂走おおすなばしり」コースである。

大砂走り

このコースは、登りとは別にコースが用意されていて、
下り用のコースである。
登りの時は行く手をはばんでいた砂利が、
下りだといい感じにクッションとなり、速度を抑えてくれる。
その結果、あることを気にしなければ一気に駆けりることができる。
ここまでくると、いつも笑顔がこぼれる。景色も良く気分爽快。

大砂走りコースを下る

で、そのあることとは、
大量の砂利がシューズの中に侵入してくることである。
特に、短いソックスにトレランシューズという足元丸腰あしもとまるごし装備だと、シューズの中はおろか、ソックスの中も砂利に侵略される。
砂利はシューズの中で摩擦を生み、地味なダメージを与えてくる。
何度砂利を取り除いても、大砂走りコースを抜けるまでそれは終わらない。
なので、ある程度の侵入は許容しなければならない。

このコースを真に楽しむのであれば、
長い靴とか長ズボンとか、足元に砂利が入らないようしっかり対策をするのがベストである。
あと、砂埃すなぼこりもすごいので、全身砂まみれになる覚悟を。

そんな状況も含め、結局面白くて笑顔になってしまうタタハム。

・富士山御殿場口から御殿場駅

大砂走りが終わり、振り返る

大砂走りが終わると、そこはもう御殿場口。下山完了。
ギブアップならここで終わりだが、
微塵もそんな気持ちはなかった。

水もあるし、残りの距離も緩やかな下りである。脚も動く。
無理せず惰性だせい走りをキープすればよい。

シューズとソックスを脱ぎ、
砂利という砂利を全て解放。
トイレで用を足し、準備完了。
御殿場駅まで、約16kmの最後のロードに突入する。

行きとは違い、緑の森に包まれる道路。
信号もなく、走ってて楽しい
(こういうのでいいんだよロード)。
標高が下がるにつれて、気温は上がる。
太陽サンサン。風は涼しい。
残念なことに大砂走りのダメージがあり、足がチクチク痛かったが、
精神論で乗り切る(要するに我慢)。

市街地に入ると、
早くゴールしたくて せかせかしてしまう。
御殿場駅近くにある"マイロード商店街"を抜けてゴールしようと思ったが、最後の最後で道を間違えた。
それでも、無事ゴールにたどり着く。
時刻は10:20くらい。へろへろ。疲れた……。

・総評

冷静に考えると、徹夜で10時間くらい運動していた。
わりと大会レベルの負荷である。完走できて偉い。
特に、最後のロードを歩かず走り切ったのは、
我ながらランナー魂を見せつけたと自画自賛。

GARMINにてGPSの記録

キレイな言葉で文章を締めたいと思いつつ、
いくら考えても何も思い浮かばなかったので、
「いい思い出ができた」とだけ記しておく。

オアシス御殿場

完走後に行ったスーパー銭湯「オアシス御殿場」(御殿場駅から1kmくらい。ここまで歩くのすらへろへろ……。)
お風呂の他、リクライニングチェアがたくさんある部屋があるので、ずっと寝れる。登山帰りにピッタリ。

おわり

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