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自選記事

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noteを始め気づいた事。自分がスキだと思う記事と読んで下さる方のスキが違う事。わたしのスキを集めてみました、宜しければご覧下さいね。
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#詩のようなもの

粒

永遠のロマンティスト、少年の無垢ー

こんな俺も居るんよ、って恥らうあなたは
穢れない魂と消えない夢の中で涙を流す

同時に
わたしがわたしで無いものに、
血反吐のような吐瀉物を吐き出して、どんどん変容する

消したい自我、現実、わたしそのもの。

それは存在すら希薄で
色も音も匂いも無の世界

出来ることなら、永遠に、留まっていたかったろうに

りんご売りの少女が、倒錯した夢に居るあなたを
正気

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Faded

Faded

Are you so faded?

また酔っ払って ふらふら?

わたしだって
酔わずにふらふらよ

疲れきってるわ

だから、これ程にハイなのよ
わかるでしょ

ねぇ、呼ばなきゃ待ってるつもり?

わたしは、色褪せず衰えず萎れないわ!
なんて言いたいけども
そんなわけないでしょ

ダーリン、わたしも、もうふらふらよ
疲れきってるわ
だから、これ程にハイなのよ。

呼ばなきゃ待ってるつもり?

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誘(いざな)う

誘(いざな)う

白装束にだらりと黒髪垂らし

振り向きながら

おいでなさいな、と

目で囁く

森の奥にわたしの棲家があるのよ

怖い?

わたしを物の怪か気狂ひと

お思いか?

なら、来なくてかまわぬ

その代わり

ずっと、あなたは

この日をこのわたしを

忘れずに悶々と過ごすこととなりましょう

怖いもの、不条理な場面、居てはならぬヒトガタは

あなたの目にはまがいもの、或いは害為すものと

映りまし

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それでも、Yes!

それでも、Yes!

遠い過去も近い過去も

この一週間も、今この瞬間も

左程、違わず

常に餓え常に抗い

常に立ち上がり

幾たび、涙しても

この涙の質を因を

呟くくらいなら

いっそ消えたほうがよいのだと

僅かながらに残る理性の目が

わたしを律す

如何なる恐怖も不安も慄きも悲嘆も

負の全ての感情が

わたしを占拠したにせよ

それでも生きることに

YES!と言うのだ

意地でも虚勢でも

何だって

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切望

切望

大気に溶けてしまう前に

この唇が音を発する今、
あなたの目が私を捉える今、
遺していくわ

もうあと少しなの
消える前に
溶ける前に

私が生きて在る印に もし この肉体が消滅しても
ほら、この髪飾りは残るでしょ

あなたは、ただの花と化したソレらを
私の在った証拠として、記憶として
永久に、そう、アナタのモノとして所有出来るわ

真っ白な光が 私を導くの 誘うの
もう此処は嫌

私は大気の中、

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月は黙して

月は黙して

蒼白き月は あなたの涙を拭う

赤き月は あなたに血潮を注ぐ

月は黙して

そう

あなたの悲を秘を喰らうのだ

全てを飲み込み

吐き出した屑は星となり

あなたを照らすのだ

愛しいひとよ

月の形が代わろうと

それは代わって視えるだけ

あなたも同じなのだ

辱められず

貶められることなく

他のモノによって

何らあなたは

損なわれることなどない

さぁ、顔上げて

青白き頬に紅さ

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