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永遠のロマンティスト、少年の無垢ー


こんな俺も居るんよ、って恥らうあなたは
穢れない魂と消えない夢の中で涙を流す

同時に
わたしがわたしで無いものに、
血反吐のような吐瀉物を吐き出して、どんどん変容する

消したい自我、現実、わたしそのもの。

それは存在すら希薄で
色も音も匂いも無の世界

出来ることなら、永遠に、留まっていたかったろうに

りんご売りの少女が、倒錯した夢に居るあなたを
正気に引き戻す

少女はあなたを救ったのかしら

残酷な程の無邪気さ、
少女の持つリンゴは
あなたを違うモノに変え
また戻してしまう

わたしに戻ったあなたが齧ったリンゴは
血を涙に変える魔力でもあったのでしょうか

“わたし”という肉体を無くして
自由に、

意識だけの粒・泡のような
薄い存在となって
彷徨したあなたを
覚醒させる少女は、救いなのでしょうか

出会わなければ、粒は熱を増して、融けてしまったのかしら


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