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【雑記】男らしさ・女らしさ

はじめに

私はひとの影響を受けやすい。

noteを読んでいるとよく「あ、このテーマいいな。書きたいな。」と思う。
いつもであれば、グッと我慢してそのテーマで書くことは避ける。

けれども今日は、思いのままに書いてみようと思う。

テーマは「らしさ」だ。

波さんの『何者でもない者でありたい私の話』を読んで思い出したエピソードを主軸に書いていく。

自分のこと

私はみずからを「女性」と表現するのが嫌いだ。

noteの自己紹介でも「性別:female」と書いた。
これは「女性」とも「女」とも「woman」とも書きたくなかった私の、最大限の譲歩の跡だ。

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私は、女性に生まれてよかったと思ったことが一度もない。

よく聞く女性であるメリットに「化粧ができる」「着飾れる」がある。
そのどれもが「私にとっての」メリットだったことがない。

私は化粧の仕方がわからない。
マニキュアも口紅も持っていない。
せいぜい日焼け止めを塗る程度だ。

私は同じ服ばかり着るから着飾らない。
シャツとジーンズばかり着ている。
「ホットパンツ」を「半ズボン」といってギャルに笑われる大学生だった。

女性でよかったと思ったことはない。
男性がうらやましい。
男性の体になりたい。

ふとした瞬間によく思う。

でも「性自認」がどうとか「性的志向」がどうとか言いたいのではない。

ただの「私」でありたいのに、「女性」としての私を要求される。
それがひどく居心地が悪いのだ。

違和感の正体

ある日の夕食時、テレビからこんな声が聞こえてきた。

『(戦隊ヒーローの)レッドは男性の役、ピンクは女性の役。
そんなステレオタイプな人物造形をしないというメッセージを発している』

画面には「男性初」だというピンクレンジャーが映っていた。

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』より

なんでも最近のジェンダーレス時代を考慮して、「ピンク=女性」という固定概念に挑戦したとのこと。

まだテレビは止まらない。

続けて、プリキュアに男子のメインキャラクターが登場したと言う。

『ひろがるスカイ!プリキュア』より
キュアウィング
『ひろがるスカイ!プリキュア』より

その番組を見た子どもが「男らしくない」「女らしくない」とからかわれるのを回避する目的があるのだそうだ。

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すごくモヤモヤした。

言いたいことは分かる。
しかし、なぜか納得できない。

ひとりモヤモヤする私をよそに、妹が言った。

本当のジェンダーレスってのは、男性のピンク戦士や男の子の魔法少女を作ることじゃなくて、「戦隊ヒーローは男子のもの」「プリキュアは女子のもの」っていう発言に対して「それは違うよ」って教えることだと思う。

妹の発言を意訳したもの

納得した。

確かにこれでは形を整えただけだ。

これでジェンダーレスだというのなら、戦隊ヒーローは全員女性がやればいいし、プリキュアは全員男の子でいい。

だが、

全員女性の戦隊ヒーローは『美少女戦士セーラームーン』と何が違うのか。

全員男の子のプリキュアは『魔法戦隊マジレンジャー』と何が違うのか。

「何を見せるか」ではない。
それを見て「どう考えるか」なのだ。

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私は本当に「女性」であることが嫌なのだろうか。
だれかに押し付けられた「女性らしさ」が嫌なのではないか。

ひとり、そんなことを考えている。

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