みんな…

怖かった

人が怖かった

お外で暮らしていた時は
人に意地悪ばかりされていた

怖くて

逃げて

いつも空腹で
体調も悪くて

仲間ともはぐれて

車にはねられて

もうお星様になるのかな

そんな風に思っていた時に

どこかのおばさんが
ボクを保護してくれた

怪我して
ぼろぼろの身体が
綺麗になるまで
日にちはかかったけれど

ボクは

おばさんのおかげで

怪我も良くなり
ピカピカになった

ある日

あんたに家族ができるよ
って
笑顔で言われて

連れて行かれた先には

知らない
おじさんとおばさんがいた
　

怖かった

人が怖かったけど

新しい名前を呼んでもらって

そっと撫でて貰って

その手はとても優しくて

ボクも

そっと寄り添ってみたら

おじさんとおばさんは

とても喜んで

もっといっぱい撫でてくれた

怖い人もいるけれど
優しい人もいるんだと

ボクは改めて思った

ボクの仲間たちが
優しい家族と暮らせますように…

ボクだけじゃなくて

みんな
幸せに暮らせますように…