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白黒はっきりつけるのか、つけないのか、どっちなんだい?! 指示はつーけーてっ!!!

部下への指示、曖昧な人は注意が必要、その訳は

部下に指示や目標、ノルマを伝える時に必ず気を付けて欲しいことが1つだけあります。それは、、、『できるだけ曖昧な指示を出さないこと』。
例えば、
・現実的に達成不可能なノルマを伝える
・午前中はAと指示をしたが、午後になるとAとは逆のBの指示を出す
・「考えろ」と伝えたが、指示に対する答えが何でもありの状態になっている
・「考えろ」と伝えたが、こう返答して欲しい、やって欲しいといった答えが上司の頭の中にある
などは指示の内容がブレているため、はっきり言ってダメですね。

今年35歳以上の人達なら、上記のような曖昧な指示を受けても「何とかしないと」と奮起をして、答えを絞り出し報告をして、上司陣からの理不尽な指導に、ただただ「すみません」と歯を食いしばって耐えられるかもしれません。

ですが、今は令和です。
Z世代は客観的にモノゴトを観ることができるので、出された指示に対して、それをやる意味があるのか、そもそもやる必要があるのか、出された指示をそのままやればいいのか、と色々と冷静に判断しています。

そこで、上司からの指示が曖昧だったり、AからBと内容がいつのまにか切り替えられていて理不尽と思われる指摘を受けると、「最初から言って欲しい」と指摘された内容より、「指示が悪かった」と思われてしまいます。
達成不可能な指示を出してしまった場合、最悪、「その設定値は無理です。なぜなら~」と無理な設定をする上司の方がおかしいと反発を招いてしまうリスクが起きます。また、「ハラスメントです」と訴えられた日には目も当てられません。

そこは無理でも「頑張ります。」と答えろよと思われるかもしれませんが、そもそもその考え方が、今の時代に適しているのでしょうか。
私は、上司と部下の考え方の違いが、今のやりづらい関係を作ってしまっていると考えています。

グレーゾーンの考え方が罠

若い時は白黒しか判断できないため、はっきりとした指示、答えを必要としますが、ある年齢や経験値を積むと、白でもなく黒でもない、グレーの考え方ができるようになります。それが言葉となり、部下がつい反発したくなる指示になっているのです。
例題を出しますので、もう少し細かく見てみましょう。

営業部でのワンシーン。上司が部下に年間の目標を伝える場面です。
■上司の心理:目標金額に対して利益100万円を出すことは、正直今の部下のレベルではできない。60万円だったら既存の顧客だけで達成できる。でもそれだと頑張らなくても達成できてしまうので、80万円を目指して欲しい。

この状況で、下記①と②、どちらの言い方が普段の指示の出し方に近いでしょうか。
①「今年の目標は利益100万円です。これはノルマなので頑張ってください。」(心の中で:達成できないと思うけど、頑張れば80万円は利益を出せると思うよ。)
②「今年の目標は利益100万円と言いたいところだけど、それは正直難しいと思いますので80万円にします。60万円までは既存の顧客だけで稼げるけど、残り20万円は自分で捻出しないと達成できません。その20万円を稼ぐ方法を一緒に考えてやっていきましょう」

どちらでしょうか。①の方がいいと思われた方はもう1度言います。危ないです。
①も②も上司が目指して欲しい利益額は80万円です。
しかし、①は色々と言葉足らずなため、伝えた方がいいことを伝えられていません。
それに対して②は、考えて欲しいことが明確になっており、課題がどこにあるのか、どうして欲しいのかが分かりやすくなっています。
これがグレーゾーンの考え方と白黒はっきりしている考え方の伝え方の違いです。

グレーゾーンの考え方を白黒に変える方法とは

それは、何に対しても【明確にやって欲しい内容を伝えてあげること】です。
先ほどの②のように、より具体的に伝えてあげてください。
ここは考えなくてもいい。ここは考えて欲しいといった感じですね。
部下は段々と成長していきます。これくらいできるだろうと思っている少し下の目標を立ててあげると、部下は理解しやすいです。
もし、部下が目標を予想より早く達成できた場合は、追加の目標値をオプションとして付けることができますし、オプション分追加で評価をしてあげれば問題はありません。また、次回の目標達成の数値決めの参考に使えるメリットもあります。何より、お互い余裕ができる可能性が広がりますので、ポジティブな状況ができやすいです。

失敗例を見てみよう

そこまで甘やかしていいものなのかと不安がられる方もいるかと思います。
では、これまで見てきた失敗例を1つご紹介します。
とある会社に勤めている時、部下に無茶な目標設定を課した上司がいました。
どんなに頑張っても部下は目標の半分までしか達成できません。
そこで起こるのは、部下の達成できなかった数値を上司がカバーしなければいけなくなる状況ができてしまうのです。
今の日本はプレイングマネジャーがたくさんいらっしゃいます。(プレイングマネジャーにつきましては別の記事でまとめているので、是非ご一読ください。)
ただでさえ忙しいのに、更に自分が忙しくなる状況を作るメリットは果たしてあるのでしょうか。
この失敗例で出した上司は見事に自分の目標値に達することができませんでした。

https://note.com/tasty_crocus520/n/nba488a472ad1

最後に

考えられる幅が広がったことによる弊害を、どう無くせられるか。これは白黒はっきりとしか考えられない部下には変えられません。自分のために、考え方が昔に比べてどうなったか、一度考えるきっかけになれば幸いです。

◆参考
・サライ.jp
セクハラのグレーゾーンとは?|実際にあったセクハラ、パワハラ、モラハラの実態【シン・会社のマナー】


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