私は不倫していた。60話:年末は大忙し

毎年の事だが年末は忙しい。
特にクリスマス時期は色々と仕事で作業が増えるので、時間を作るのが難しい。そして、それは私以外の人間も同様だろう。

大体12月は忙しすぎる。
クリスマスに年越しの準備に年賀状に大掃除。特に大掃除がめんどいけど。
どうしてここまで年末にイベントを集中させたのか。
年賀状については私は数年前から一切やめているので、負担はない。
結構問題ないのでお勧めだ。

この年末の忙しさに誤魔化されて寂しさを忘れられるかと思ったが違った。
私は実はクリスマスが得意ではない。嫌いというわけではない。世間の皆様は大いに楽しんでいただいて結構だ。もちろんそれを祝福したい気持ちもある。ほとんどの人にとってクリスマスは幸せなイベントなのだろう。

なぜ得意じゃないかというと、クリスマスの飾りや雰囲気が「お前は今幸せか?誰かと幸せに過ごせるのか?」と問い詰めているような気になってしまうからだ。
妻はどうなのだろう。クリスマスを一緒に祝うことなんてもう何年もしていない。彼女だって、私と同じくほとんど一人でクリスマスを過ごすことになる。一応それっぽい料理は作るが、おそらく別々の部屋で食べてプレゼントも用意せず終まいだ。我が家にクリスマスはないのである。
今日は正直、仕事の忙しさがあるのでそんな寂しさにかまけていられないが、半分やけくそになっている自分がいることに気づかないふりをしている。

不倫の恋をしていた時は、苦しさはあったが寂しさは感じなかった。別に独り身の人を責めているわけではない。事実、現代において恋人やパートナーのいない成人はかなり多くそれがマジョリティーと言えるほどに一般的になっている。そうした人みんなが一人でクリスマスを過ごすことになるが、それはそれでいい。
だけど、私は寂しいと感じてしまうのだ。特に今年は何年かぶりに誰かと愛し合う喜びを思い出してしまった年だった。(言葉にするとこっ恥ずかしいですね笑)
久しぶりに楽しいクリスマスを過ごせるかもと期待していただけに、寂しさがめちゃくちゃ心にしみる。

せっかくのイブに暗い話をしてすまない。今日は一日仕事にかまけて、明日はゆっくり庭でストーブでもいじって過ごそう。

クリスマスという「幸せ確認日」の嵐が過ぎ去るのを待って。

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