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私は不倫していた。56話:おいしいプレゼント

おいしいプレゼントをもらった。と言っても羊羹だが、何だか知らないけど唐突に部下たちがお歳暮とか言ってみんなで買ってくれた。
てっきり何人かには軽蔑されているんじゃないかと思っていたから、少し驚いた。今までの地道な活動(ちょっとしたいいチョコレートや手作りスイーツの差し入れ)が今の結果を生んだのだろうか。また、それなりに一生懸命仕事をしたのも良かったのかもしれない。

結構嬉しかった。しかも私の好みを知っての事か、ショコラ羊羹なる和菓子と洋菓子の中間のようなものをもらえたのだ。もちろんその場で開けてみんなで食べた。
久々にみんなで交流会のような会話が出来たのは良かった。仲の良い部下の一人が「それにしても雨男さん、今年はすごい色々あった年でしたね。」と大きな地雷を踏んだので、ちょっと場が静まりかえったのは内緒だ(笑)

その「間」により、やはり部下全員が知っているということが分かったが。ちなみにチクったと思われる女子は特に気まずそうだった。ちょっと面白い空気が流れたが、話を流しそれぞれの仕事への感想や想いなどを聞けた。
苺農家の彼の話も出たが、いつかみんなで社員旅行的に行こうという話が出来たのは嬉しかった。

しかし、みんな本当は私と橘さんのことを聞きたくてうずうずしている様子があったので「今年は迷惑かけましたが、これからもよろしく。色々と気を付けますので。」とだけ私は言っておいた。
これ以上は話題に出すわけにはいかないので、詳細は誰も知らないことになっている。どこまで知っているかもわからないから、今後この話題は部署内のタブーとなりそうだ。

ちなみに仲の良い部下は後で、軽くケツを蹴っ飛ばしておいた(笑)

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