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お酒に強いか弱いかを遺伝子レベルで調べた話

桜を見ながらお酒が飲みたくなる季節になりました。
と言いたいところですが、私は全くお酒が飲めません。

しかも、遺伝子レベルでお酒に弱い(つまりアセトアルデヒドを分解する酵素が極めて少ない)ことが判明しています。

この記事では、お酒に強いか弱いか検査した話をご紹介します。

どこで検査したか


数年前、大学病院に付属している研究室で検査しました。
なぜ検査することになったかというと、単位を取るためです。
お酒と単位ってどういうことってなりますよね。私もそうでした。

でもたしかにそういう授業があったのです。
「自分のアルコール耐性を調べよう」みたいな楽しげなタイトルに惹かれ、当時単位がほしかったこともあり履修してみました。

両親ともに下戸な私は、検査するまでもなく弱いんだよなあと思いながら、それを科学的に証明できるならやっておこうと思ったわけです!

「遺伝子レベルでお酒に弱いので飲めません。」という断り方ができるようになるならいいじゃないか。

どうやって検査したか


PCR検査です。
コロナウイルスの流行でたちまち有名になったPCR法を、一足早く体験しました。(多分2018年くらい)
授業ですので自分でスポイトやら何やらを使って検体を準備し、PCRを行う装置を操作していきました。(読者さんの方が詳しいかもしれない….)

詳細は省きますが、アルコールの分解を担う2つの酵素を自分がどれだけ持っているか調べるものです。

下図のように、各酵素をどれだけ持っているかによってお酒に強いか弱いかを判定していきます。

出典:生物学日誌
縦軸ALDH2(アセトアルデヒドの分解に関わる)の方が大事。
ご存じの通りアセトアルデヒドが身体に悪さをするから。


気になる私の結果は、⑨でした!
すぐ酔うし症状もひどいタイプです。

やっぱりそうでしたかとある意味安心している私に先生が一言
「あなた飲んじゃだめ!心配だ~!」

ということで、お酒はほぼ飲まない人生です。
味は好きだけど飲むことによるリスクを考えると飲むわけにはいきません。
家でジュースとおつまみのペアリングでも研究してみます。


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