詩 その孤独こそ逆反転なる評価を焼失する

朝日が徹夜の頭を焦がす頃
気が狂った俺は酒を煽ることになる
そのように人は堕落と絶望に埋没するのだ
生きることは限り無く苦痛で退屈だ
その上金の為に時を切り売りして溜め息をつく
それでも理想は捨てきれず希望を胸に詩作する
魂がそう語るように詞は語らない
そのリズムは音楽だし
その映像は絵画のようだ
またそれは舞台で歩き出すようだ
そのような自由創作の環境は遠い彼方だ
何故人はこのようにもがくのか
まるでエラ呼吸の水中動物が陸地で踊り
羽の千切れた空飛び虫が大海に沈むようだ
しかしその不自由こそ創作の源泉であることは疑えない
核爆弾のような芸術の力をもってしても
棒切れのような貧弱な表現技術が美の本質を写し出すことは世の常である
人生に落胆した愚かな凡人につぐ
その哀しみこそ芸術の源泉である
その孤独こそ逆反転なる評価を焼失する
私たちの未来は不条理なる不確定要素だが
人類のみが到達した饗宴の至福であることは事実であり
日々積み重なる罪の堆積に対する懺悔そのものである

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?