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暖かい手

 インドネシア人の女の人の手はとても暖かいと思う。ここにきてから私の中の価値観が変わったような気がする。日本にいるとどうしてもトレンドとか、人間関係とか、社会の嫌なところとかに直面してしまって毎日がどうしようもなくつまらなく自分の人生の目的を失ってしまうような気がする。
今週は月曜日から土曜日まで学校で着物体験をした。生徒たちはすごく喜んでくれて嬉しかった。何もかもが初めての体験を私が送ることができてとても嬉しかった。
土曜日は私のオフィシャルの休みの日で午前中はインドネシア語があったため学校に行けなかった。土曜日の午後はMGMPという(現地の日本語教師ミーティング)がメトリスト(キリスト系のインドネシアの高校)であったため私はCP(カウンターパート)先生に
「どうしますか?着物体験は金曜日までにしますか?」と聞いた。

すると、CP先生は
「大丈夫です。!土曜日に学校で着付け体験をして私がMGMPの会場に着物をタクシーで持って行きます」。といった。

私はとても驚きました。なぜならば着物は海外用のスーツケースなのでタクシーを使ったら先生はバイクなのでまた学校に戻らないといけない。
日本人といううか私であればじゃあ土曜日はめんどくさいからいいかという気持ちになる。でも先生は土曜日のその1時間のクラスだけのために両力を使ってそこまでする姿を見て本当に素敵な方だと思った。先生はMGMPの会長もしており他の学校でも働いている。ここまでのタスクをこなす先生は本当にかっこいい。そして笑顔で人に平等な人である。
インドネシアに来てから幸せの定義について改めて考えさせられる。
綺麗な服を着ていればいいわけでもないし、お金があればいいわけでもない、ただ毎日みんなが笑顔で楽しく健康に過ごせることがどれだけ素晴らしく尊いものかを今回学んだ気がする。
MGMPの会場で先生に握られた手はとても温かく心まで温かくなった。

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