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#56 友人という都合のいい言葉

私の考えが甘く、Sからの連絡がちょくちょく来るようになった。

私に恋人がいる事を承知で、会いたい、声が聴きたいとLINEしてくるS。

恋人には元旦那の存在も伝えているけど、連絡を取り続けている事はもちろん良い気はしないだろう。
なんせ恋人と過ごしている時に元旦那から着信が入るのだから。


私はSに対して好意はない。
でも情はあった。やるせない感覚に陥る事も度々ありながら相手の要求に応じていた。


友達として会えば良いじゃん。何がやましいの?

Sからそう言われても、全く私には説得力がなかった。
好きだの愛してるだの、自分の努力が足りなかったごめんなどと
何度もLINEしてくるし、会話していても同じ話の繰り返し。

Sが私に好意がある以上、友人として成立すると思えない。
それに、私は友人としては見れなかった。

楽しいと思えない。
気持ちを前向きにとか、建設的にとかって切り替えられない。

Sに費やす時間は自分の為ではない。
そう感じていた。

だから入院の差入れもヘルパー(有償ボランティア)だと思って対応した。
Sと会うのは仕事。だから給与が発生する。

そう思わないとやっていられなかった。
Sもそれに応じていた。

そうしてでも会いたがった。

なおさら友人という括りではないと確信した。


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