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定性分析がなぜ必要かちょっと分かった気がする

プロダクトの改善において、定量分析と定性分析という二つがよく出てくる。が、二つの違いは理解できるものの、なんとなく定量分析にばかり重きを置いていた。

定量分析はやりやすい。GoogleAnalyticsなど解析ツールを導入して、想定した結果が得られているかを測ればいい。

その数値が全てで、想定どおりであれば施策は正しかったと言えるし、想定どおりでなければ間違いだったということになる。

「定量分析で十分な情報が得られるはずだから、定性分析って必要か?」
「ユーザー数が少なくて定量分析できない場合に、止むを得ずやるのが定性分析なのでは」
「インタビューとか苦手だから、できればやりたくない」
くらいに思っていた。


最近、Running Lean読んでたらイメージが少しクリアになってきた。

最初の目標は、強いシグナルを受け取ること
(中略)
肯定的な強いシグナルは、その仮説が統計的に有意性を確保できるという意味ではありません。仮説を定量的データで検証してもいいということなのです。
このような方法(定性的検証から定量的検証へ)は、本書の様々なステージに適用できる大切な原則です。

アッシュ・マウリャ (2012). RUNNING LEAN オライリージャパン


なるほど。最終的に定量的に分析することは変わりないが、その前に定性分析をおく必要がある。

定量分析には時間とコストがかかる。スマホアプリであれば、機能をデザイン・実装・リリースしなければならない。
仮説を立てて機能を作り、その結果良い計測結果が得られれば良いが、大抵そう簡単にはいかない。(ほんと難しい)

良い結果が得られるまで、この検証ループを繰り返すわけだが、いずれ会社であれば予算的な限界、そうでなくても気力的な限界がおとずれる。

定性分析は、その仮説のスコープを絞るのに役立つ…ということなのだと思う。

ユーザー候補にインタビューをして、返答やリアクションを見つつ、おおよその当たりをつける。インタビューは短時間でできる。どの書籍を読んでも、大体1人につき30分〜1時間。
ユーザー候補を探してインタビューにこぎつける、別の面での大変さ(コスト)はあるが、一度関係性を築ければその後のコストは下がるはずで、長い目で見れば定量分析を闇雲に繰り返すよりも、時間もコストも下げられる気がする。

定性分析もやってみようと思えるようになってきた。




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