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植物のチーズってどんな味?

こんにちは!味香り戦略研究所です!

前回の記事で植物性ミルクについて紹介しました。
今回はプラントベース市場で同様に注目を浴びている「植物性チーズ」に着目します!

画像はイメージです。

チーズ=乳製品

というイメージですが、植物性チーズは乳を使わず、豆乳やココナッツオイルなどからできています。動物性原材料を一切使わないことから、「ヴィーガンチーズ」と呼ばれたりもします。

味が全く想像できない!
そう思っている方もいるのではないでしょうか?

そんなちょっと気になる植物性チーズを馴染みのある乳由来のチーズと比較し実際どのぐらい味が似ているのか? 違うのか? を調査しました!

それではどうぞ!

実験概要 2022年1月調査
乳原料:雪印メグミルク「雪印北海道100 とろけるモッツァレラ」「雪印北海道100 チェダー クラッシュ」
豆乳原料:マルサンアイ「豆乳シュレッド」、相模屋「BEYOND TOFU(シュレッドタイプ)」
ココナッツ原料:J-オイルミルズ「Violife 植物生まれのとろけるスライス モッツァレラタイプ」「Violife 植物生まれのとろけるスライス チェダータイプ」「Violife 植物生まれのシュレッド チェダータイプ」

味覚センサーで分析する前に

分析結果を紹介する前に、植物性チーズの味に関して各メーカーの説明を見てみましょう!

豆乳原料のチーズは…

マルサンアイ
「乳原料不使用でも、マルサンの濃厚豆乳を使用しているので、チーズのようなしっかりとしたコクが味わえます。」
豆乳でSoy! Cheese! Type|マルサンアイ株式会社|豆乳と味噌メーカーより引用)

相模屋
「まろやかでしっかりしたコク味と豊かな風味」
BEYOND TOFU シュレッド|相模屋食料株式会社より引用)

ココナッツオイル原料のチーズは…

J-オイルミルズ
「豊かな風味とコクのあるシュレッド」
「まろやかな味わいのとろけるスライス」
「豊かな風味とコクのあるとろけるスライス」
Violife(ビオライフ)|家庭用商品|JOYL - J-オイルミルズより引用)

どちらの植物性チーズも「コク」をアピールしていますね。また、「まろやか」もポイントになるようです。

では、味覚センサによる分析結果を見てみましょう!

うま味×うま味余韻 と コク×酸味の特徴

味覚センサーを使って植物性チーズの味を科学的に分析しました!

今回は乳を原料として作られたチーズを基準とし、ココナッツオイルを原料とした植物性チーズと、豆乳を原料とした植物性チーズの味わいを比べてみました。

ココナッツオイルを原料とした植物性チーズの商品は、うま味の余韻が弱く酸味が比較的強いため、口に入れたときから飲み込んだ後まですっきりとした味わいだと考えられます。

一方で豆乳を原料とした植物性チーズの商品は、先味・後味ともに強いうま味が特徴的であり、ココナッツオイル原料のチーズと比べると酸味が控えめな味わいでした。

どちらの図も、乳原料のチーズとココナッツオイル原料のチーズは似たような味わいの傾向を示していますが、豆乳原料のチーズは位置が離れており、商品ごとに味の特徴がはっきりしているのではと推測できます。これは食べてみなくちゃわからない! かもしれませんね。

終わりに

今回は植物性チーズに着目し、メーカーによる味わいの表現と味覚センサーを使った分析結果を紹介しました。

このように、人の感覚による味の表現と科学的に分析した結果の両方を合わせることで食品の特徴についてより深く知ることができますね。

代替食品は今後も様々な商品が登場し、多様性が増していくと予想されます。本物と間違えるような代替食品も嬉しいものですが、それぞれの原料らしい個性を持った味わいの食品が増えることで同じチーズでも幅広い味を楽しめるともっと食が楽しくなりそうです!

次回の記事もお楽しみに!


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